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2026/09/22
コラム

老年期うつとは?主な特徴と周囲の人が心がけたい接し方

老年期うつとは?主な特徴と周囲の人が心がけたい接し方

高齢になると、退職や身近な人との死別、身体機能の低下など、生活環境が大きく変化することがあります。こうした変化などをきっかけに「老年期うつ」を発症する場合があります。今回は、老年期うつの特徴や認知症との違い、家族や周囲の人が意識したい接し方についてご紹介します。

①:トピック

老年期うつとは、一般的に65歳以上の高齢者にみられるうつ病を指します。若い世代のうつ病と同様に、気分の落ち込みや、これまで楽しめていたことへの興味・喜びを感じにくくなることなどが代表的な症状です。

一方、老年期うつでは気分の落ち込みだけでなく、「疲れやすい」「体が痛い」「めまいがする」「しびれがある」など、身体の不調が目立つことがあります。そのため、本人も周囲も心の不調だと気づきにくいことがあります。

また、「重い病気にかかっているのではないか」と過度に心配したり、「もう治らない」「お金がなくなってしまう」などと悲観的に考えたりすることもあります。そわそわして落ち着かない、じっとしていられないといった状態がみられる場合もあります。

老年期うつには、身体機能の低下だけでなく、退職による社会的役割の縮小、配偶者や友人との死別といった喪失体験など、複数の心理的・社会的要因が関係することがあります。元気がない、外出が減った、食欲が落ちたなど、普段と違う様子や変化は、加齢によるものとして見過ごされることもあります。普段と比べて、様子に変化がないか注意して見守ることが大切です。

老年期うつと認知症は見分けにくいことがある

老年期うつで注意したいのが、認知症との区別です。老年期うつになると、集中力や注意力が低下し、「物事を覚えられない」「考えがまとまらない」といった状態が現れることがあります。そのため、周囲から認知症ではないかと思われる場合があります

また、認知症の初期症状や合併症状として、気分の落ち込みなどのうつ症状がみられることもあります。さらに、高齢者の場合は身体の病気や服用している薬などの影響によって、うつ状態に似た症状が現れる可能性もあります。

そのため、家族だけで「老年期うつ」「認知症」と判断するのは難しいといえるでしょう。

「以前より元気がなくなった」「外出や趣味を嫌がるようになった」「食事や睡眠の様子が変わった」「体の不調を繰り返し訴える」といった変化が続く場合には、本人の様子を注意深く見守りましょう。気になる症状が続くときは、医療機関などの専門家に相談することが大切です。

老年期うつの方への接し方は?家族ができること

老年期うつが疑われる方に対しては、本人の気持ちを否定せず、安心して休める環境を整えることが大切です。

本人が「何もしたくない」「体がつらい」と話しているときに、無理に外出や活動を勧めると、かえって負担になることがあります。「元気を出して」「頑張れば大丈夫」と励ますよりも、まずは本人の話を聞き、つらさを受け止めながら見守りましょう

一方で、本人の体調や気持ちに配慮しながら、家族や友人、地域とのつながりを保つことも大切です。また、身近な人との死別など大きな喪失を経験したときは、一人で抱え込まないよう周囲が気持ちに寄り添い、支えていくことが重要です。

ただ、家族だけで支えようとすると、家族自身が疲れてしまうこともあります。本人の状態に変化がみられたときは、医療機関のほか、かかりつけ医や地域包括支援センターなどに相談し、必要な支援につなげることも検討しましょう。

特に、生きることへの希望を失っているような言動がみられる場合は、そのサインを見過ごさず、早めに医療機関などへ相談することが重要です。

まとめ

老年期うつでは、気分の落ち込みだけでなく、疲労感や痛みなどの身体症状が目立つことがあります。認知症や身体疾患などとの区別が難しい場合もあるため、家族だけで判断せず、変化が続くときは専門家へ相談しましょう。本人の気持ちを尊重し、無理をさせずに見守ることも大切です。