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2026/09/25
コラム

高齢者のかすれ声の原因は?加齢による変化や誤嚥との関係を解説

高齢者のかすれ声の原因は?加齢による変化や誤嚥との関係を解説

高齢者のなかには、「以前より声がかすれる」「声が出しにくくなった」と感じる方もいるのではないでしょうか。高齢者のかすれ声は、加齢による声帯や筋力の変化など、さまざまな原因で起こります。今回は、かすれ声の主な原因や注意したい症状、日常生活でできる対策について解説します。

加齢でかすれ声になる仕組み

声を出すときは、のどにある左右の声帯が閉じ、その間を肺から送り出された空気が通ることで声帯が振動します。そこで生じた音が、のどや口の中で響くことによって声になります。

しかし、高齢になると声帯を動かす喉頭(こうとう)の筋力が低下したり、声帯の柔軟性が失われたりすることがあります。その結果、左右の声帯がしっかり閉じにくくなり、隙間から空気が漏れて「声がかすれる」「声が出しにくい」といった変化が起こります。

また、加齢に伴う肺機能の低下も、かすれ声の原因の一つです。声を出すには肺から十分な空気を送り出す必要がありますが、呼気量が減少すると、声が弱くなったり長く話し続けることが難しくなったりします。

さらに、加齢によって声帯の筋肉や周囲の筋肉が衰え、声帯にたるみが生じることもあります。声帯を覆う粘膜の潤いが低下することも、ハリのないかすれた声につながるとされています。

そのため、高齢者のかすれ声には、声帯だけでなく、喉頭の筋力や肺機能など複数の加齢変化が関係していると考えられます。

喉頭機能の低下と誤嚥性肺炎

高齢者のかすれ声で注意したいのが、飲み込む機能との関係です。

喉頭は声を出すだけではなく、食べ物や飲み物が気管に入らないようにする役割も担っています。食事の際には気管の入り口を閉じて誤嚥を防ぎ、誤って気管に入った場合には、むせることで外へ出そうとします。

ところが、加齢によって喉頭の筋力が低下すると、声帯が十分に閉じにくくなるだけでなく、誤嚥が起こりやすくなる場合があります。さらに、肺機能が低下していると、誤嚥したものを咳などで外へ出す力も弱くなる可能性があります。

こうした状態は、食べ物や唾液などが気管に入り、それに含まれる細菌などが肺に入ることで起こる「誤嚥性肺炎」のリスクにもつながります。

つまり、高齢者のかすれ声は単に「声が変わった」という問題だけではなく、喉頭の機能が低下しているサインの一つである可能性があります。

特に、かすれ声に加えて「食事中によくむせる」「飲み込みにくくなった」「咳をする力が弱くなった」などの変化がある場合は注意が必要です。

声帯・喉の機能を維持する方法

加齢によって声帯や喉頭の筋力が低下すると、声がかすれたり、出しにくくなったりすることがあります。こうした機能の低下をできるだけ抑えるためには、日頃から適度に声を出し、声帯や喉の筋肉を使うことが大切です。

家族や友人との会話を楽しむほか、歌を歌ったり、本や新聞を声に出して読んだりすることも、声帯を動かす機会になります。無理に大きな声を出すのではなく、自分にとって出しやすい声で続けることを意識しましょう。

また、声帯の健康を保つためには、喉の乾燥を防ぐことも大切です。こまめに水分を補給する、空気が乾燥する季節には室内を加湿するなど、声帯の粘膜を乾燥させないよう心がけましょう。

さらに、声を出すためには肺から息を送り出す力も必要です。ウォーキングなどの適度な運動を習慣にして体力を維持することは、呼吸機能の維持にもつながります。

ただし、かすれ声には、加齢による変化だけでなく、さまざまな病気が原因となっている可能性もあります。かすれ声が長く続いている場合や、むせ・飲み込みにくさなどを伴う場合は、自己判断で発声練習を続けるのではなく、耳鼻咽喉科などの医療機関に相談し、声帯や喉の状態を確認してもらうことが大切です。

まとめ

高齢者のかすれ声には、加齢による声帯や喉頭の筋力、肺機能などの変化が関係しています。また、喉頭の機能低下は誤嚥のリスクにもつながります。日頃から声を出す機会をつくり、喉の乾燥を防ぐなど、声帯や喉の機能を維持することを心がけましょう。