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2026/08/07
コラム

高齢者の栄養補助食品はどう活用する?食事を支える上手な取り入れ方

高齢者の栄養補助食品はどう活用する?食事を支える上手な取り入れ方

年齢を重ねると、食欲の低下や噛む・飲み込む力の変化により、十分な栄養を食事だけで補うことが難しくなる場合があります。そのようなときに役立つのが栄養補助食品です。ただし、栄養補助食品は食事の代わりではなく、あくまで不足しがちな栄養を補うためのものです。今回は、高齢者が栄養補助食品を活用する目的や、上手な取り入れ方について解説します。

栄養補助食品は「食事の代わり」ではなく「食事を補うもの」

栄養補助食品とは、食事だけでは十分に摂取できない栄養素やエネルギーを補うことを目的とした食品です。ゼリー状飲料タイプ粉末タイプなどさまざまな種類がありますが、いずれも基本は「普段の食事を補う」ために活用するものです。

高齢者では、加齢による食欲低下や、噛む力・飲み込む力の低下、病気の影響などによって食事量が減少しやすくなります。その結果、エネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどが不足し、低栄養につながることがあります

低栄養は、筋肉量や体力の低下を招き、転倒や骨折のリスクを高めるほか、免疫力の低下やフレイル(加齢に伴う心身の衰え)の進行にも影響するとされています。そのため、まずは食事内容を見直し、それでも十分な栄養が確保できない場合に栄養補助食品を取り入れることが大切です。

なお、「健康食品」や「サプリメント」と混同されることがありますが、栄養補助食品は不足している栄養を補う目的で利用するものであり、病気の治療や予防を目的とするものではありません。持病がある方や治療中の方は、医師や管理栄養士などの専門職へ相談しながら利用すると安心です。

高齢者が栄養補助食品を活用したい場面

栄養補助食品は、誰もが毎日利用する必要があるわけではありません。特に次のような状況では、食事を補う方法の一つとして役立つことがあります。

食事量が減っているとき

以前より食べる量が少なくなり、毎食を完食できない場合は、エネルギーやたんぱく質が不足しやすくなります。少量でも効率よく栄養を補える食品を活用することで、必要な栄養量を確保しやすくなります。

病気や体調不良の回復期

入院後や病気の回復期には、体力の回復や筋肉量の維持のために十分な栄養が必要です。しかし、食欲が戻らないことも少なくありません。そのような場合には、無理なく口にしやすい栄養補助食品が役立つことがあります。

噛む・飲み込む力が低下しているとき

硬いものが食べにくい、むせやすいといった嚥下機能が低下している場合には、ゼリー状ややわらかいタイプなど、食べやすさに配慮された食品を選ぶことで栄養補給がしやすくなります。ただし、飲み込みに不安がある場合は、嚥下状態に合った食品を選ぶことが重要です。

栄養補助食品を上手に活用するポイント

栄養補助食品を効果的に取り入れるには、使い方にも工夫が必要です。

食事を優先し、不足分を補う

まずは主食・主菜・副菜を基本とした食事を心掛けましょう。栄養補助食品だけで済ませるのではなく、「食事で足りない分を補う」という考え方が基本です。高齢者では、たんぱく質を毎食バランスよく摂ることが筋肉量の維持につながるとされています。

目的に合ったものを選ぶ

不足している栄養素や食べやすさは人によって異なります。エネルギー補給を目的とするのか、たんぱく質を補いたいのか、飲み込みやすさを重視するのかなど、目的に応じて選ぶことが大切です。

体重や食事量の変化を確認する

「最近体重が減ってきた」「食事量が半分以下になっている」などの変化は、低栄養のサインかもしれません。栄養補助食品を取り入れても改善しない場合や、体重減少が続く場合は、医療機関や管理栄養士へ相談しましょう

家族や介護者も様子を見守る

本人は食事量の減少に気付きにくいことがあります。体重や食べ残し、疲れやすさなどの変化を家族や介護者が確認し、必要に応じて栄養補助食品の活用や専門職への相談につなげることも大切です。

まとめ

栄養補助食品は、高齢者の不足しがちな栄養を補うための心強い選択肢ですが、基本は毎日の食事を充実させることが大切です。食欲低下や低栄養が気になる場合は、目的に合った栄養補助食品を適切に取り入れ、必要に応じて医師や管理栄養士へ相談しながら、無理なく健康的な食生活を続けましょう。