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2023/05/30
コラム

どのような流れで準備するのが正解?要介護者の介護保険サービスの使い方

どのような流れで準備するのが正解?要介護者の介護保険サービスの使い方

要介護者のなかには、家族介護だけでは生活を維持できない方も少なくありません。その場合、介護保険サービスの利用が選択肢の一つとなり、実際にその申し込みを行う場合には利用開始までの流れを把握しておく必要があります。ここでは、介護が必要になった方のための「介護保険サービスの使い方」や「用意すべき物」、「注意点」などについて見ていきましょう。

要介護者の介護保険サービスは住んでいる市町村に申請する

要介護者が介護保険サービスの利用を開始する場合、住んでいる市町村に申請を行う必要があります。市町村の役所で申請が受け付けられており、あらかじめ所定の様式にて申請書を作成しておかなければなりません。申請書には、要介護者の名前や生年月日、住所などの必要事項を記入し、介護保険者証と共に提出する必要があります。申請書が受け付けられると、役所により訪問調査日が決定されるのです。

ただし、なかには生活に心配はあるものの、介護保険サービスの必要性を個人で判断できないという方もいるでしょう。また、家族は必要と思っていても本人が申請を否定するケースもあります。その場合、いきなり申請書を作成するのではなく、役所の相談窓口や地域包括支援センターにて、サービスが申請すべきかを相談してみるのもおすすめです。相談時には要介護者本人が同伴する必要はなく、家族だけで相談に言っても良いですし、現地へ訪れるのが困難な場合には電話で相談をしてみるのも良いでしょう。

老人ホームや介護施設のケアマネジャーによる訪問調査を受ける

役所において申請書が受理されると、訪問調査を受けることとなります。この調査は役所が委託機関の認定調査員によって行われます。
訪問調査では、申請者の健康状態日常生活の様子などに関する74の項目について確認が行われます。最終的に、この調査結果と、申請時に提出する主治医意見書の内容をもとに審査され、要介護度の認定が行われるのです。認定審査会で要介護度が決定すると、認定通知書申請日から30日以内に送付され、介護保険サービスを受けられるようになります。
初回認定時の認定通知書の有効期限は6か月と定められているため、この期間が近づいてきたら再度同じように調査や審査を受ける必要があります。また、認定を受けてサービスを利用する際には、「自立要支援1~2」と認定された方は地域包括支援センター、「要介護1~5」と認定された方は居宅介護支援事業所ケアマネージャーが相談役や調整役としてサポートしてくれます。また入居型の施設に入る場合は、施設に在籍するケアマネージャーが担当ケアマネージャーとなります。

老人ホームや介護施設のケアマネジャーにケアプランを作成してもらう

要介護認定を受けた後、介護保険サービスを利用開始する際には、担当ケアマネージャーは、実際に受ける介護サービスの内容頻度スケジュールなどを定めた計画「ケアプラン」を作成し、詳細な内容は入居者本人やその家族の意見も考慮した上で決定されます。
また、ケアプランに基づいた介護サービスを実際に受ける場合、詳細な料金についても確認が必要です。介護保険サービスには、利用者の希望や状況に応じたさまざまな種類のサービスがあり、利用者の家族はどのサービスにどれくらいの料金がかかっているのか把握しておかなければなりません。介護保険サービスでは、所得に応じてかかった費用の1割~3割サービス利用者が負担しますので、自分は1ヶ月にかかる介護費用を予めシミュレーションしておきましょう。

今回のまとめ

要介護者が受けられる介護保険サービスは要介護度によって異なり、申し込み時には調査訪問などを経て要介護度の認定を受ける必要があります。また、役所における申請から実際に介護保険サービスを受けられるようになるまでに1か月以上の時間がかかることもあるため、時間には余裕をもって申し込みを行うと良いでしょう。