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単身高齢者が増えている理由と暮らしに潜むリスク
令和4年版高齢社会白書によると、1980年(昭和55年)の65歳以上の高齢者のうち、単身高齢者が占める割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、2020年(令和2年)には男性15.0%、女性22.1%と大幅に増加しました。
ここでは、単身高齢者が増えている理由と、一人暮らしに潜むリスクについて詳しく解説していきます。
1.少子高齢化社会や未婚率の増加によって増えてきている単身高齢者
2.未婚率の増加によって老人ホームや介護施設がおすすめの理由
3.ひとり暮らしの危険性は老人ホームや介護施設で安心
4.今回のまとめ
少子高齢化社会や未婚率の増加によって増えてきている単身高齢者
単身高齢者が増加している主な理由は、次の2点です。
少子高齢化
かつては親子3世代が一緒に暮らすのが当然の時代でしたが、現在は核家族化が進み、祖父母とは別々に暮らすのが一般的です。高齢になって配偶者が亡くなると家族と同居する人もいますが、少子高齢化により頼れる家族がいない人も少なくありません。
未婚率の増加
若者の晩婚化も加速していて、中には生涯未婚率も増加しています。未婚でシングルマザーやシングルファーザーを選択する人もいますが、未婚で子どもがいなければいずれ単身高齢者となる確率が高いと言えるでしょう。未婚の理由は相手がいないだけではありません。男女雇用機会均等法により女性が以前より経済的不安が少ないこと、ひとりの生活に満足していることなどが考えられます。反対に、結婚や子育てに経済的不安や、育児環境への不安を感じて結婚しない人も多いのが現状です。
未婚率の増加によって老人ホームや介護施設がおすすめの理由
家族がいない場合やひとり暮らしが不安な場合、老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいに入居するのも選択のひとつとして挙げられます。施設の入居をおすすめする主な理由は、次の3つです。
認知症を発症する可能性がある
認知症を発症すると認知機能が低下するため、一人で生活するのが難しくなる方が多いです。単身高齢者の認知症による具体的な問題として挙げられるのは、ゴミ捨てや掃除、食材の管理などの家事ができなくなる、火の始末を忘れる、お金の管理ができなくなるなどです。
孤独死のリスクがある
高齢者は、脳梗塞や心臓病、夏の熱中症や、冬場の入浴時のヒートショックなどで倒れてしまうことがあります。いずれも救急車を呼んで早期に治療を開始すれば回復を望めます。しかし、単身高齢者は発見と対処が遅れがちで、重症化したり命を落とすリスクが同居家族が居る人に比べて高くなってしまいます。
犯罪に巻き込まれる可能性がある
振り込め詐欺やリフォーム詐欺など、高齢者を狙った犯罪があとを絶ちません。ひとり暮らしの高齢者は相談できる家族がそばにいないため、狙われやすく犯罪に巻き込まれがちです。
ひとり暮らしの危険性は老人ホームや介護施設で安心
単身高齢者の危険性は、老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいに入居することで軽減することができます。施設に入居して得られる主なメリットは、次の3つです。
認知症を早期発見できる
認知症は早期に治療すれば、進行を遅らせることも可能です。しかし、一般的には認知症になってしまうと自分では認知症であることに気づけない病気であるため、老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいに入居すれば、周囲でケアをする職員が症状に気づくことで適切な対応をしてくれます。
家族を安心させられる
単身高齢者の家族の多くは、お年寄りが一人暮らしでいることを心配しています。施設に入居すれば、看護師や医療スタッフが体調の異変に気づくケースがほとんどです。家族の心理的負担を軽減し、安心させられます。
社会とのつながりができる
高齢者は身体の衰えにより行動範囲が狭まるため社会とのつながりが希薄化しやすいため、生活が単調になり無気力になりがちです。老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいでは、高齢者向けのレクリエーションが用意されているため、人々の交流が図れ、社会との繋がりもできます。
今回のまとめ
若くて健康であれば、ひとり暮らしは自由を楽しめるメリットがあります。しかし、高齢になると身体機能が落ち、病気を患うことも少なくありません。ひとり暮らしの生活にはリスクが潜んでいることも予め意識しておく必要があります。未婚であったり、子どもがいなかったりして頼れる家族がいない高齢者で、こうしたリスクに不安を感じる方は老人ホームや介護施設などへの入居を検討してみてはいかがでしょうか。
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