愛知・岐阜・三重の老人ホーム・介護施設紹介センターなら介護の窓口ケアまど「ケアまどニュース」ページ

NEWS

2026/10/28
コラム

高齢者はなぜ口が乾きやすい?ドライマウスの原因と対策

高齢者はなぜ口が乾きやすい?ドライマウスの原因と対策

「口の中が乾く」「食べ物が飲み込みにくい」と感じることはありませんか?高齢になると、さまざまな原因から口の中が乾燥する「ドライマウス」が起こりやすくなります。今回は、高齢者にドライマウスが多い原因や、放置することで起こる問題、日常生活でできる対策についてご紹介します。

高齢者に多い「ドライマウス」とは?

ドライマウスとは、唾液の分泌量が減少するなどして、口の中が乾燥した状態のことです。「口腔乾燥症」とも呼ばれます。

唾液には、口の中を潤すだけでなく、食べ物をまとめて飲み込みやすくしたり、食べかすを洗い流したり、虫歯を防いだりするなど、さまざまな役割があります。そのため、唾液が少なくなり口の中が乾燥すると、「口の中がネバネバする」「食べ物を飲み込みにくい」「話しにくい」「舌や口の中が痛い」といった症状が現れることがあります。

さらに、唾液には口の中を清潔に保ち、細菌の増殖を抑える働きもあります。ドライマウスによって唾液の働きが低下すると、むし歯や歯周病、口臭などのトラブルが起こりやすくなります。

また、口の中が乾燥して食べ物をうまくまとめられなくなると、噛んだり飲み込んだりすることにも影響します。高齢者の場合、もともと噛む力や飲み込む力が低下していることもあるため、口の乾燥を「年齢のせい」と放置しないことが大切です。

高齢者がドライマウスになりやすい原因は?

高齢者にドライマウスがみられやすい背景には、さまざまな原因があります。

まず考えられるのが、加齢に伴う唾液分泌の変化です。年齢を重ねると唾液をつくる唾液腺の働きが低下することがあり、口の中が乾燥しやすくなります。また、噛む力の低下や柔らかいものを中心とした食生活などによって噛む回数が減ることも、唾液の分泌が少なくなる原因のひとつです。

さらに、高齢者では複数の薬を服用していることも珍しくありません。抗うつ薬や抗ヒスタミン薬、降圧薬など、薬の種類によっては唾液の分泌に影響し、口の乾燥につながることがあります。また、利尿薬は尿の排出を促すことで体内の水分量が減り、口が乾きやすくなる場合があります。複数の薬を服用している場合には、それぞれの作用が重なってドライマウスが起こりやすくなることもあります。

そのほか、水分不足や口呼吸、ストレスなども口の乾燥につながります。また、糖尿病やシェーグレン症候群などの病気が関係している場合もあります。

このように、ドライマウスは単に「高齢になったから起こるもの」ではありません。いくつかの原因が重なっている場合もあるため、口の乾燥が続いているときには原因を考えることが重要です。

ドライマウスを防ぐためにできる対策

ドライマウスの対策では、まず口の中を乾燥させないことが大切です。

日常生活では、こまめに水分を摂って口の中を潤すよう心がけましょう。ただし、病気などによって水分摂取量について医師から指示を受けている場合は、その指示に従うことが大切です。

また、よく噛んで食べることは唾液腺への刺激となり、唾液の分泌を促します。食事の際には、無理のない範囲で噛む回数を増やすことを意識してみましょう。唾液腺の周辺をやさしくマッサージする「唾液腺マッサージ」を取り入れる方法もあります。

室内が乾燥している場合には加湿を行い、口呼吸になっている場合は原因に応じた対応を考えることも必要です。口腔保湿ジェルやスプレーなどを利用して、口の中の潤いを補う方法もあります。

一方、薬を服用してから口の乾燥が気になるようになった場合でも、自己判断で薬を減らしたり中止したりしてはいけません。薬が原因として考えられる場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

対策をしても強い口の乾燥が続く場合や、食べにくい・飲み込みにくい、口の中に痛みがあるなどの症状がみられる場合には、歯科や医療機関への相談を検討しましょう。原因に合わせて適切な対策を行うことが大切です。

 

まとめ

高齢者のドライマウスには、加齢による変化だけでなく、薬の副作用や水分不足、口呼吸、病気など、さまざまな原因が関係します。口の乾燥は食事や会話、口腔環境にも影響するため、こまめな水分補給やよく噛むことなどを心がけ、症状が続く場合は医療機関へ相談しましょう。