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2026/06/20
コラム

肺炎はなぜ高齢者に多い?知っておきたい特徴と予防法

肺炎はなぜ高齢者に多い?知っておきたい特徴と予防法

高齢になると免疫力や体力が低下し、肺炎を発症しやすくなるといわれています。肺炎は高齢者に多い病気のひとつで、重症化するケースも少なくありません。今回は、高齢者に多い肺炎の特徴や予防方法、関連するワクチンについて分かりやすく解説します。

高齢者に多い「肺炎」とは

肺炎とは、細菌やウイルスなどの感染によって肺に炎症が起こる病気で、慢性疾患を持つ方、免疫機能が低下している方、高齢者では特に重症化しやすい特徴があります。

その理由のひとつが、加齢による免疫力の低下です。年齢を重ねると、体内へ侵入した細菌やウイルスを排除する力が弱くなり、感染症にかかりやすくなります。また、筋力や体力の低下によって、咳をして痰を出す力も弱くなるため、肺炎が悪化しやすくなります。

さらに高齢者では、「誤嚥性肺炎」にも注意が必要です。誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液などが誤って気管へ入り込み、細菌が肺で増殖することで起こる肺炎です。加齢によって飲み込む力(嚥下機能)が低下すると、気づかないうちに誤嚥していることもあります。

肺炎というと「高熱」「強い咳」といった症状をイメージしがちですが、高齢者の場合は症状がはっきり出ないこともあります。「食欲がない」「元気がない」「ぼんやりしている」など、一見すると体調不良に見える程度の変化が肺炎のサインである場合もあります。

また、一度肺炎になると、入院による活動量の低下から筋力が落ち、そのまま介護が必要になるケースもあります。そのため、高齢者にとって肺炎は、健康寿命にも関わる病気といわれています。

肺炎の原因と「肺炎球菌ワクチン」

肺炎の原因にはさまざまなものがありますが、その中でも代表的なのが「肺炎球菌」という細菌です。肺炎球菌は健康な人の鼻やのどにも存在することがありますが、免疫力が低下すると肺炎などを引き起こすことがあります。

この肺炎球菌による感染症を予防する方法のひとつとして、「肺炎球菌ワクチン」があります。肺炎球菌ワクチンは、肺炎そのものを完全に防ぐものではありませんが、肺炎球菌による重症化リスクを軽減する目的で使用されています。

現在、高齢者を対象とした定期接種制度があり、65歳の方など一定の条件を満たす場合は、公費助成の対象となることがあります。自治体によって案内方法や自己負担額が異なるため、詳細は各自治体で確認が必要です。

また、肺炎予防ではインフルエンザとの関係も知られています。インフルエンザにかかった後、体力や免疫力が低下することで肺炎を併発するケースがあるため、冬場は特に注意が必要です。

ただし、ワクチンだけで肺炎を防げるわけではありません。高齢者の肺炎予防には、口腔ケア栄養管理十分な睡眠など、日頃の健康管理も大切です。

日常生活でできる肺炎予防

肺炎予防では、毎日の生活習慣も重要です。まず意識したいのが口腔ケアです。口の中に細菌が多い状態だと、誤嚥によって肺へ細菌が入り込みやすくなります。歯磨きや入れ歯の清掃などを丁寧に行うことで、肺炎予防につながるとされています。

また、食事中の姿勢にも注意が必要です。あごが上がった状態で食べると誤嚥しやすくなるため、軽くあごを引き、背筋を伸ばした姿勢を意識すると飲み込みやすくなります。

栄養や水分をしっかり摂ることも、体力維持には欠かせません。特に高齢者では、食欲低下によって低栄養状態になると免疫力が下がり、感染症へかかりやすくなります。

さらに、人混みではマスクを着用したり、帰宅後に手洗いを行ったりするなど、基本的な感染対策も大切です。家族や介護者が日頃から体調変化に気づくことも、早期発見につながります。

まとめ

高齢者にとって肺炎は身近な病気であり、重症化すると生活機能の低下につながることもあります。肺炎にはさまざまな原因があり、そのひとつである肺炎球菌に対してはワクチンという予防方法もあります。日頃の口腔ケアや栄養管理、感染対策とあわせて、肺炎について正しく知ることが大切です。