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ケアまどニュース
介護施設の「オンライン面会」について
「新型コロナウィルス」の感染が全国的、世界的に拡大しているなか、高齢者が生活をする介護施設や老人ホームは大きなリスクを抱えている状態です。
愛知県名古屋市にある施設も含め、多くの施設ではコロナ感染による被害を最小限に抑えるため、当面は家族との面会を中止にするなど、外部からの人の出入りを最小限にしています。
しかし、面会禁止措置の解禁のめどが立たないなか、施設で暮らす入居者の精神的なストレスの高まりが問題になっています。
そこで、介護施設や老人ホームの中には、『 オンライン面会 』を行うことによって家族と入居者をつなぎ、ストレス対策とする試みが始まりました。
【「ケアまど」でもオンライン面談が可能になりました】
【目次】
①新型コロナウィルスによる施設入所者への影響
②感染拡大で「家族に会えない」高まるストレス
③「オンライン活用」でリスクゼロ面会
1. 新型コロナウィルスによる施設入所者への影響
新型コロナウィルスの感染拡大は世界的に大きな問題となっていますが、その中でも大きな被害が出ているのが、介護施設や老人ホームなどの福祉施設です。
介護施設は、感染リスクが高まる、密集・密接・密閉の「3密」が起きやすい環境です。
また、施設で暮らす入居者は、持病を抱えていたり、日常的に介護を必要としているような体力が弱っている方が多いことから感染・重症化のリスクが高いため、ウィルスを施設内に持ち込まないための対策が必須となっています。
具体的にどんな対策が行われているかという点は、周辺地域の感染状況や、入居者の居住スタイルなどによって異なるものの、多くの施設が家族との面会を禁止しています。
これは、できるだけ『外部からのウィルス持ち込みを予防する』という目的で行われているもので、外部から家族が入ってこれないだけでなく、施設内で行われているイベントが中止になったり、入居者の外出を制限するなどの対策があります。
その他にも、これまで定期的に行っていた訪問美容や訪問理容、訪問歯科検診などの、外部からの訪問系サービスの中止も行われていました。
こうした面会やサービス、外出の制限は、入居者の生活に大きな影響が出ているだけでなく、入居者の精神的なストレスの増大にもつながっています。
2. 感染拡大で「家族に会えない」高まるストレス
愛知県名古屋市の老人ホームや介護施設だけでなく、こうした施設で暮らす入居者にとって、「家族に会えること」は大きな楽しみや励みとなっていることが多いものです。
しかし、感染の拡大に伴って現在では家族との直接的な面会を禁止している施設が多いだけではなく、面会禁止がいつまで続くのか、終わりが見えないという点も、入居者のストレスを高める原因となっています。
従来なら多くの施設では、入居者の状態によって家族との外出などが認められていて、入居者にとっての息抜きができる機会がありました。
しかし新型コロナウィルスの影響により、家族が施設の外から面会にやってくることが難しくなっただけでなく、入居者の外出も制限されるようになってしまったのです。
施設の中から出ることが難しい入居者にとっては、精神的なストレスが募る一方の状況となってしまいました。
3. 「オンライン活用」でリスクゼロ面会
多くの介護施設や老人ホームにおいては、感染対策を維持しながら入居者のストレスを軽減するための工夫をしています。
そして、その一つにオンラインを活用した『オンライン面会』があります。
オンライン面会とは
ビデオ通話ができるLINEやZOOM、スカイプなどのアプリやソフトを使い、入居者と家族がスマートフォンやパソコン、タブレット等を使って画面越しに面会すること
【メリット①】入居者の精神面でのプラス効果
家族に会えないストレスや孤独感を抱えていた入居者が、画面越しでも家族とお互いの顔や表情を見ながら会話ができることは、大きな安心感や喜びに繋がり、入居者の精神的な安定は施設自体の雰囲気にもプラスの影響を与えてくれます。
【メリット②】コロナ感染へのリスクがゼロ
オンライン面会は、スマホやパソコン、タブレットのスクリーン越しに介護施設や老人ホームの入居者が家族と面会するというもので、直接的な接触がないため、飛沫感染などの心配がなく、施設で暮らす高齢者にとっての安全性も確保できます。
【メリット③】低コストで気軽に導入が可能
すでにネット環境が整っていて、ソフトやアプリを利用できる機器があれば、あとはアプリやソフトをダウンロードするだけで、専門的な知識も機材も不要のため、中・小規模の施設でも導入のハードルが低いのがポイントです。
オンライン面会に使われることが多いLINEやZoomなどは、基本的には無料で利用できます。
導入コストと手間がかからないのは大きなメリットと言えるでしょう。
オンライン面会の手順
手順①【アプリをダウンロード】
施設に設置されているタブレットやスマホ、パソコンに、ビデオチャットができるアプリやソフトをダウンロードします。
複数の機器を使用する場合には、それぞれの機械にダウンロードが必要です。
ただし、ビデオチャットには、カメラやマイクが必要なので、使用する機器にカメラとマイクが内蔵されていない場合には、別途揃える必要があります
手順②【オンライン面会の予約をとる】
予約枠を事前に設定し通知、もしくは、希望者が個別に施設側と日程調整をし、オンライン面会の予約をとります。
手順③【アプリ内で繋がるためのQRコードや番号を通知】
アプリ内で特定の施設と家族同士がやり取りをするための準備として、それぞれの存在をアプリ内で特定するために「施設のQRコード」を家族に通知します。
家族がQRコードを読み取って「登録」を行い、施設側が同じ手順で家族を登録することで、初めてアプリ内でお互いを認識し、ビデオ通話を行うことができます。
手順④【時間になったら面会スタート】
面会時間になったら、施設の方から家族にアプリやソフトを使ってビデオ電話をかけます。
このオンライン面会では、ソフトやアプリを経由してビデオ電話をかけるため、電話代などのコストがかからないのが大きな魅力です。
オンライン面会には、注意したい点もいくつかあります。
オンライン面会の注意点
【注意①】事前の時間調整が必要
高齢の入居者が1人で面会に必要な操作をすることは難しいため、付き添う職員の人員確保や、入浴や食事など、利用者の生活リズムを考慮し、無理のない時間帯にオンライン面会時間を設定します。
対応できる範囲内の時間や枠を設定できるよう、面会は予約制とし、予め1回あたりの面会時間を設定しておくのが良いでしょう。
【注意②】環境設定が必要
オンライン面会では、ネット環境が整っている環境でのみ実現が可能なので、環施設にネット環境が整っていない場合には、まずネットの開通から行う必要があります。
これは、家族側にも同様にネット環境が整っていることが必須とるため、事前に準備や確認が必要です。
【注意③】プライバシーへの配慮
ビデオ通話をする際、当然ながら画面には利用者や家族だけではなく、施設の中や、家族の家の中の様子が映り込む可能性があります。
実施する場所や環境については、お互いが配慮しながらより気持ちの良い面会にしましょう。
おわりに…
新型コロナウィルスは老若男女を問わずに日常生活に大きな影響を出してしますが、ここ愛知県名古屋市の介護施設や老人ホームも例外ではありません。
家族と面会できない入居者のストレスを軽減するための対策に加え、施設内での感染を予防するための対策が、各施設ごとに行われています。
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