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2020/02/24
コラム

老人ホームで暮らしながらデイサービスに通えるの?

在宅で介護を受けている人でも、身近な高齢者向けサービスとして『デイサービスがあげられます。最近のデイサービスはリハビリに強化型や、認知症の対応に特化したものなど、サービスを受ける高齢者の特徴に合わせた事業所選びも可能になってきました。近年、入所型施設の多様化し、その数がどんどんと増えているなかで、「老人ホームに入ってもデイサービスを継続利用できるか」という疑問を持つ方が多くいらっしゃいます。今回はそんな疑問を解決していきましょう。

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1.デイサービスとは

デイサービス(通所介護)

日帰りで受ける介護サービスのことを言います。食事入浴といったサービスが受けられるため、在宅介護で自宅の浴槽だと入浴が難しい場合などにも利用できることから、ご家族など、介護者の負担が軽減できるので、人気のサービスとなっています。デイサービスに通うためには、まずは介護認定を受けることが必要です。

●65歳以上で要介護1~5に該当する人

●40歳以上で特定疾病に該当し介護認定を受けて要介護1~5に該当した人

これらの人は、「介護保険サービス」としてデイサービスを利用することになります。

●要支援1~2の認定を受けた人

こちらの人は、同じデイサービスに通う場合でも「介護予防通所介護」という枠でサービスを受けることとなります。デイサービスを希望される要支援の方は「地域包括支援センター」に、要介護の方は「居宅介護支援事業所」に申し出て、どこのデイサービスに行くかを相談するとよいでしょう。すでにケアマネージャーがついているという方は、担当ケアマネージャーに相談するのがベターです。

デイサービスでの過ごし方

デイサービスの多くは9時前ぐらいにお迎えが来て、16時過ぎに自宅まで送ってもらうというほぼ1日を通してのサービスとなっています。1日の流れの中で健康チェック入浴食事趣味活動リハビリの時間などが組み込まれています。

在宅介護の場合です社会や地域との関わりが激減し、寝ている時間が多くなることから昼夜逆転してしまったりするという方も見受けられます。そのため、デイサービスに通うことで生活リズムが整う、職員や利用者同士での他者との交流によって外部刺激を受けるなど、良い影響がたくさんあります。

一方で、デイサービスのような様々な人との交流が苦手な高齢者の方もいます。そういう方の場合には無理に合わないデイサービスに行くことによって、かえって不穏の原因になってしまいかねないため、適切なサービス選びが必要です。ご本人にあったデイサービスに行けるよう、様々なところを紹介してもらうことをお薦めします。

2.デイサービスに通える施設の種類と注意点

在宅介護が難しくなってきた場合老人ホームへの入居を検討する必要が出てきます。その際に気をつけたいのが、「施設に入ったらデイサービスには通えないのか」というところですよね。実は、高齢者介護施設の中でもデイサービスに行ける施設行けない施設があるのです。以下、施設の特徴も含めてデイサービスが利用できるか否かについてご説明します。

サービス付高齢者住宅

デイサービス利用:条件付きで可能

サービス付高齢者住宅(サ高住)は、民間企業が運営している「バリアフリー対応の賃貸住宅」のことを言います。原則60歳以上から利用でき、介護認定を受けた方であれば60歳未満でも入居ができます。サ高住は、高齢の方向けの「住宅」の取り扱いであることから、自立~軽度の要介護者が対象となって介護サービスを受ける場合には「外部契約」となります。そのため、デイサービスの利用は「」となります。

ただし、サ高住には「一般型」と「介護型」の2種類があり、介護型に区分されるサ高住は厚生労働省から「特定施設」と指定されており、介護サービスは全て施設が提供するため、デイサービス利用は「不可」となるため注意が必要です。

●特定施設入居者生活介護事業者
●地域密着型特定施設入居者生活介護事業者
●介護予防特定施設入居者生活介護事業者

以上のいずれかの指定を受けている、介護型サ高住でのデイサービスの利用は「不可」となります。この違いは、「施設内で介護保険給付内のサービスを提供しているか、否か」で分かれてきます。外部契約となる「一般型」の場合には介護保険給付内サービスが無いためデイサービスを利用できますが、「介護型」は施設自らが介護サービスを提供するため、デイサービスが利用できなくなります。その分一般型と違い、要介護4~5などの重度の要介護者の方も入居が可能です。

有料老人ホーム

●住宅型有料老人ホーム :デイサービス利用:
●介護付き有料老人ホーム:デイサービス利用:不可

有料老人ホームにも「住宅型」と「介護付き」の2種類の施設があり、前述したサービス付き高齢者向け住宅に特定施設の指定を受けた介護型があるように、介護付き有料老人ホームも特定施設となっています。

住宅型有料老人ホーム」では、サ高住の一般型と同じように外部のサービスを受けるかたちになるため、デイサービスを利用することができます。一方、「介護付き有料老人ホーム」は特定施設の指定を受けて、施設職員がケアプラン作成と介護保険給付の介護サービスを自ら提供をしますので、外部サービスの利用はできません。

そうなると、「サ高住と住宅型の有料老人ホームはどう違うの?」とお思いの方もいらっしゃることでしょう。サ高住というのはバリアフリーの賃貸物件ですので、契約としてはアパートを借りる時のような「賃貸契約」となります。そのため、入居されている方の外泊や外出は基本的に自由です。

一方、有料老人ホームの場合には、家賃等を払うことで施設を利用する権利を得る「利用権方式」という契約になり、賃貸物件としての契約のみをしているサ高住とは異なり、原則として外泊・外出には届け出が必要になります。

グループホーム

デイサービス利用:不可

グループホームとは要支援2以上が入居可能な「認知症高齢者向けの小規模施設」です。グループホーム自体が介護保険の「地域密着型サービス」に属していることから、施設自らが介護サービスを提供します。そのため、外部のデイサービス契約は「不可」となります。

特別養護老人ホーム・介護老人保健施設

デイサービス利用:不可

特別養護老人ホームや介護老人保健施設の場合も、施設自らが介護サービスを提供することから、外部のデイサービスは「不可」となります。

このように、「施設内で介護保険給付内のサービスがあるかによって「デイサービスに行けるか否か」が決まってます。ただし、法律上の規定としては利用できる場合であっても、施設の方針介護保険サービスの利用方法によっては、サ高住や住宅型であってもデイサービスへ自由に通えるわけではないケースもありますので、事前に施設へ確認と相談をすることをおすすめします。

3.近年増えているデイサービス「併設型」老人ホーム

サービス付高齢者住宅の一般型、および住宅型有料老人ホームではデイサービスに通うことができると述べましたが、最近ではデイサービス併設型のサ高住・住宅型有料老人ホームが増加してきています。愛知県名古屋市だけでも、デイサービスを併設している施設が多数あります。

施設とデイサービスとの行き来に負担が少ない点や、職員間の情報共有や連携のとりやすさという点においては併設のメリットがあります。一方で、デイサービス併設型の場合ですとデイサービスの利用が入居の条件になっているケースもあります。

また、制度上可能であっても施設の方針として、併設デイサービス以外の通所サービスの利用を制限している施設もあります。デイサービス併設型の施設入居を検討する場合には、どのぐらいの頻度で利用するのか、また、デイサービスの雰囲気が本人にあうかといった点も、充分検討した上で決めることをお薦めします。

おわりに…

「終の棲家(ついのすみか)」とは言うものの、高齢者の方の身体状況や認知症状は年齢と共に変化していきます。看取りまで視野にいれると介護サービスが介護保険内で提供されている施設のみ対象となってきてしまいますので、まだ自立した生活が出来る方であればサ高住の一般型や住宅型有料老人ホームなどを選択して、デイサービスを利用するのもひとつの方法と言えるでしょう。どのような施設を選ぶにせよ、一番大切なのは「入居される方のニーズにあっているか」ということです。前期高齢者となる65歳から平均寿命である年齢(女性87歳、男性81歳)になるまで、約20年あります。その20年間を満足した形で送れるような施設選びをしたいですね。