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2018/11/05
コラム

訪問介護でできること・できないこと

今回のブログでは「訪問介護サービス」についてご紹介します。

自宅までヘルパーさんが来てくれて身体介護が受けられる他、生活に必要な援助を受けられる「訪問介護サービス」。

 

ただし、介護保険による訪問介護ではヘルパーさんができることに制限があります。

訪問介護でできることとできないこと、また、訪問介護サービスの内容を変更したい時や、介護保険外のサービスを利用したい時の手続きについて詳しく見ていきましょう。

 

訪問介護でできること・できないこと

ヘルパーさん 支援イメージ

ヘルパーさんに対する誤解でよくあるのが、やってもらいたいことは何でも引き受けてくれる家政婦のようなイメージで捉えることです。

しかし、ヘルパーさんは家政婦とは違います。

介護保険サービスではヘルパーさんができることの範囲が決まっており、できないこともたくさんあることを知っておきましょう。

 

ヘルパーさんのできることは身体介護生活援助です。

身体介護とは、ヘルパーさんが利用者の食事、歩行、排泄、入浴などの介助を行うことです。

生活援助とは、身体介護のように直接体に触れることを必要とすることではなく、掃除、洗濯、料理、買い物など日常的な家事の手伝いを意味します。

 

介護保険サービスの訪問介護は、身体介護生活援助を必要に応じて利用できます。

ただし、提供できる時間には限りがあり、それぞれの支援は独立して行われるので、ケアマネジャーとも相談のうえ、利用するサービスをしっかり検討することが大切です。

 

次に訪問介護でヘルパーさんができないことを説明します。

簡単に言えば上で挙げた身体介護と生活援助に該当しないことということになりますが、具体的に見ていきましょう。

 

まず、医療行為に当てはまる介護はできません。

変形した爪の爪切りや、薬の取り分けや仕分け、摘便や浣腸がこれにあたります。

 

生活援助でできないことは、大きく分けると、本人の援助に直接該当しないこと、日常の家事の範囲を超えること、あえてヘルパーさんがやる必要のないことの3つです。

利用者が主として使用する以外の部屋の掃除や、利用者以外の洗濯・料理・買い物、農作業や接客などの家業の手伝いは、本人の援助と直接関係しないためサービスの範囲に入りません。

 

また、利用者の部屋でも、部屋の模様替えや大掃除などは日常の家事の範囲を超えるためできません。

庭掃除や草取りも同じ意味でできない行為です。

また、ペットの世話、年賀状の作成代行、金銭の管理などは、日常生活に直接的な支障がないので、これらもサービスの範囲外になります。

 

線引きがあいまいな行為や自治体ごとのルールの差もあるので、「これはしてもらえるかな?」と思ったら一度ケアマネジャーに相談してみましょう。

 

利用開始後に計画とは別の援助をお願いしたいと思った時

要介護度の認定調査

介護保険サービスを受けるにはさまざまな手続きが必要です。

 

サービスを受けたいと申請しただけでは利用できません。

要介護度の認定調査を受けて、その人に本当に介護保険サービスが必要かを判断します。

 

認定後もすぐに利用できるわけではなく、今の生活や身体の状況に基づいて必要なサービスが何かを選びだします。

その結果がケアマネジャーの作成するケアプランであり、援助の内容はそのケアプランに沿って決まります。

 

そのため、これを変更するには、ケアマネジャーがケアプランを変更し、各サービス提供事業者が集まって話し合いをして検討し直さなければなりません。

介護保険サービスを変更するには所定の手続きをふむ必要があることを知っておいてください。

 

しかしながら、変更したい内容がケアプランの目標設定や利用者の現状に変化がない一時的な変更の場合や、緊急に変更を要する場合には、事前に特別な手続きを経なくても変更できることもあります。

また、利用者の状態や暮らし方が変化すれば、ケアプランの内容が合わなくなってくることはよくあります。

 

援助の内容を変更したい時は遠慮なくケアマネジャーに相談してください。

どうしてほしくて、そのためには何が必要かを納得いくまで話し合いましょう。
※ケアマネジメント事業者も含む、福祉サービス事業者に対して、そのサービス自体に不安や問題がある時には、第三者相談窓口として、市町村や運営適正委員会が相談窓口を設けています。

 

介護保険以外で利用できるサービス

 

介護保険サービスによる訪問介護では、ここまで見てきたように提供できるサービスには制限があります。

そこで、介護保険サービスでは提供できないサービスを受け持つのが介護保険外サービスです。

 

市区町村など自治体が実施するものや、民間企業が提供するものまでさまざまで、介護認定を受けていなくても利用できるのが大きな特徴です。

費用や利用方法は実施する団体によって違いがあり、自治体の非営利目的のサービスのように一部を負担するだけでよいものもあります。

民間企業の提供するサービスには全額自費のものが多いですが、それだけに自治体の提供していないサービスまで利用できる利点があります。

 

必要に応じて利用しやすいサービスを検討してみましょう。

 

宅配弁当で安否確認具体的なサービスの内容を少し見てみましょう。

 

よくあるのが、おむつを自宅に配送してくれるサービスや、訪問理美容サービスです。

食事の準備が難しい人には配食サービスもよく利用されています。

介護施設までの送迎サービスも官民とも提供していますし、一人暮らしの高齢者のための緊急通報システムもよく利用されるサービスです。

ほかにも、介護保険の範囲を超える家事全般や入院時の世話などを提供するところもあります。

 

以上は市区町村など自治体も提供するサービスですが、民間企業のなかにはさらに特化したサービスを提供するところがあります。

 

コンビニや弁当販売のチェーン店では配食サービスを提供しており、安否確認を兼ねて手渡ししてくれるのが特徴です。

ほかにも警備会社や清掃会社も参入しており、単発の利用から月ごとの利用まで費用に応じて選べるプランを用意しています。

タクシー会社も介護タクシーを用意して、寝たままの乗車や緊急時の搬送までさまざまなサービスを提供しています。

 

費用的な負担は民間サービスの方が高額ですが、ニーズに応じて使い分けるとよいでしょう。

ケアマネジャーとも相談しながら、介護保険内と介護保険外のサービスを上手に組み合わせて安心して生活できるように利用してください。