愛知県名古屋市の老人ホーム・介護施設紹介センターなら介護の窓口ケアまど「ケアまどニュース」ページ

NEWS

2024/01/23
コラム

老人ホームや介護施設でも使用OK?「歩行器」と「シルバーカー」の違い

老人ホームや介護施設でも使用OK?「歩行器」と「シルバーカー」の違い

病院では歩行器を、街ではシルバーカーと呼ばれる買い物用カートのような器具を押して歩く高齢者を見かけたことがあるかもしれません。歩行器やシルバーカーは、いずれも歩行を補助するための道具です。歩行器やシルバーカーにはどのような違いがあり、またどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、歩行器とシルバーカーの違いや、老人ホームや介護施設での歩行器やシルバーカーの利用制限の有無について解説します。

歩行器は歩行が不安定な高齢者が体重を支えながら歩くときに使う道具

歩行器』は、何かにつかまらないと歩くことが難しい方の体重を支持して移動を安定させるための歩行補助具です。歩行器は歩行が不安定で自立歩行が難しく、ふらつきやつまずきがあり転倒のリスクが高い人に向いています。加齢や疾病による麻痺や筋力低下に対するリハビリにも用いられるため、介護保険の福祉用具としてレンタルも可能です。

歩行器では、寄りかかるようにしてある程度体重を預けられる安定性があります。歩行器のハンドルの形状においても、手でつかまるだけではなく寄りかかれるように体に合わせた緩やかなカーブを描いていることが多いです。キャスター付き歩行器もあり、そちらには体重を前方に向けてかけすぎたり、足元に勾配があったりしても前に滑って行かないように、ストッパー機能を取り入れています。

利用者の歩行機能に合わせた歩行器を選択することで、前方だけでなく左右のブレも支えられ、歩行訓練時の安全性をより高められるでしょう。

シルバーカーは歩行が不安定な高齢者が歩行の補助として使う道具

シルバーカー』は、歩行は自立しているが、荷物を持って歩くことが大変になってきたという高齢者に向いている歩行補助具です。シルバーカーには荷物を入れるカバンが付いていたり、コンパクトな台車のようになっていたりするため、荷物の重みを感じずに運搬できます。シルバーカーの中には荷物入れに蓋がついていて、疲れたら椅子のように座って休めるタイプも少なくありません。長い距離を歩くと疲れてしまう人にも役立ちます。

なお、シルバーカーは歩行器と異なり原則介護保険の対象外です。介護保険を利用したい場合は、シルバーカーのように荷物を乗せられるタイプの歩行器を選ぶ方法があります。近年では、既定の条件を満たせば一部の自己負担だけでシルバーカーを給付する自治体も見られているので、シルバーカーを使いたい方は役所の介護保険窓口へ確認してみましょう。

老人ホームや介護施設でも歩行器やシルバーカーは使用可能

歩行器やシルバーカーを活用すると足腰の機能が低下しても自力で移動できるうえ、転倒のリスクも軽減できるため、老人ホームや介護施設内で歩行器やシルバーカーを利用している人は多いです。むしろ、それまで歩行器やシルバーカーを使っていなかった人でも、老人ホームや介護施設のスタッフやケアマネージャーから歩行器やシルバーカーの利用をすすめられる場合も少なくありません。

ただし、老人ホームや介護施設の廊下の広さや設備によっても、適した歩行器のタイプが異なるため、独断で歩行補助具を購入するのは避けるべきです。福祉用具の専門家施設のリハビリ専門の職員などに相談し、どんなものを使った方が良いのかを評価してもらってから一緒に選定しましょう。

今回のまとめ

一人で歩くことに不安を感じるようになった高齢者が自分で移動する際には、歩行器やシルバーカーなどの歩行補助具が役立ちます。手すりがある室内でも、歩行器やシルバーカーがあると転倒リスクの軽減にも寄与するでしょう。また、老人ホームや介護施設でも歩行器やシルバーカーを使えるため、自分に合った歩行器を介護保険制度を使ってレンタルすることをおすすめします。