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2024/01/11
コラム

老人ホームにおける理想の介護食のポイントは?飲み込みやすさやも大切

老人ホームにおける理想の介護食のポイントは?飲み込みやすさやも大切

老人ホームの入居者の中には、摂食咀嚼嚥下といった食べることに関する機能が衰えていく方も少なくありません。そのため、施設では一人ひとりの口腔機能を考慮した「介護食」を提供しています。では、どのような介護食を選べば良いのでしょうか。ここでは、施設における介護食について解説します。

介護食が充実している老人ホームや介護施設は栄養や咀嚼回数などに配慮

介護食が充実している老人ホームや介護施設では、献立を作成する栄養士・管理栄養士の方針によって様々な食事を用意しています。

例えば、フレイルを予防するために筋肉量を重視する食事方針を立てた場合は、たんぱく質が多く含まれたメニューを提供することなどです。また、一人ひとりの咀嚼や飲み込みの能力に適した「介護食」を提供してところもあります。特に筋力の低下や認知症の影響などによってうまく咀嚼や嚥下ができない方には、「ムース食」「ソフト食」「きざみ食」「ミキサー食」などを提供するのが一般的です。いずれも咀嚼の負担を軽減したり、誤って気管に飲食物が入ってしまう誤嚥を防ぐために、食材を柔らかくしたりペースト状に潰したり、トロミをつけたりといった工夫を行います。

施設の食事を知るには、実際に介護食を試食したり、食事の風景を見学させてもらうと良いでしょう。

咀嚼回数だけでなく味付けや飲み込みやすさも考慮している

最近では、老人ホームの食事においてもおいしくかつ安全に食べられように味付けにも工夫が施されています。食事の味に大きな影響を及ぼす要因の一つは、その施設内に厨房があるかどうかです。施設内の厨房で調理することで、風味を残したまま温かい食事を提供できます。反対に、施設外で調理された場合は運搬後に施設内で温め直されているため、風味や香りが失われてしまう可能性があるでしょう。自分の好みや味付けや見た目を楽しめる食事を希望するなら、事前にその施設の調理環境も確認してください。

また、利用者が誤嚥しないように、食事の飲み込みやすさも工夫されています。嚥下機能が衰えてうまく食べ物を飲み込めない入居者は、固形物の誤嚥が懸念されるため、嚥下食の中でも食材をペースト状にしたミキサー食や、歯茎や舌で潰せるほど柔らかくしたソフト食などが適しているでしょう。水分の誤嚥を防ぐときは、とろみをつけたスープやみそ汁、あるいはゼリーのような水分補給食を提供することもあります。多くの施設ではとろみ食や水分補給食にも対応していますが、施設を見学する際に確認しておくと安心です。

老人ホームや介護施設によっては行事ごとのイベント食も提供

高齢になると頻繁に外出することが難しくなり、単調な日常になる傾向があります。老人ホームでは、入居者に日々の生活を少しでも楽しんでもらうために、介護職員を中心に様々なイベントが開かれ、このときイベント食を提供することも少なくありません。例えば、1月なら正月のお節料理やお雑煮、2月なら節分の恵方巻などがイベント食に挙げられます。また、誕生日にはケーキを振る舞う施設もあるようです。
このように、多くの施設では食事には旬の食材を盛り込み、それぞれのイベントに合わせた食事を提供し、入居者が季節の移ろいを楽しんだり、いつもと違う雰囲気を過ごして気分をリフレッシュできるように工夫しています。

今回のまとめ

老人ホームを選ぶ際には、自身の咀嚼・嚥下能力が低下することも見越して、さまざまな介護食に対応可能かを確認しておくと安心です。施設を見学する際には昼食の時間を選び、可能であれば介護食の試食しておくことをおすすめします。介護食やイベント食が充実している施設であれば、食事を楽しみながら健康な暮らしを送れるでしょう。