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老人ホームでもできる!高齢者の低体温症予防の方法について
『低体温症』とは、深部体温(内臓や脳などの体内内部の温度)が35度以下に下がる状態を指します。悪化すると意識障害や臓器障害などを引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあるので注意が必要です。特に高齢者は低体温症になりやすいため、老人ホームや介護施設では高齢者の体調管理が欠かせません。ここでは、高齢者の低体温症予防について解説します。
1.老人ホームや介護施設では体を動かすことで生活習慣を改善する
2.老人ホームや介護施設の食事を工夫して生活習慣の見直しを図る
3.温かい飲み物や食べ物を意識的に摂取することで低体温症予防を行う
4.今回のまとめ
老人ホームや介護施設では体を動かすことで生活習慣を改善する
低体温症を引き起こす要因の一つに、運動不足が挙げられます。高齢者は筋肉量が低下するため、筋肉が生産する熱が減って深部体温が下がりやすいのです。
筋肉量の維持・向上には、定期的な運動が欠かせません。そこで、多くの老人ホームや介護施設では、日常的に体を動かすために、ストレッチや無理のない範囲の運動プログラム、レクリエーションなどを取り入れています。歩行が困難な場合は、椅子に座った状態で足ぶみや腕の上下を繰り返すだけでも有効です。適度な運動は免疫力や基礎代謝の維持・向上といった効果も期待でき、肥満や疾病の予防にも役立ちます。また、身体機能の維持・向上という面でも運動は欠かせません。ただし、運動後に体を冷やさないように、汗の拭き取りや着替えなどを忘れず行う必要があります。
老人ホームや介護施設の食事を工夫して生活習慣の見直しを図る
食事の不足や偏りも、低体温症の要因の一つです。高齢者は咀嚼力や嚥下力、食欲自体も低下することがあり、食事量が減少する傾向にあります。その結果、エネルギー不足や栄養不足に陥り、体が十分に熱を作り出せないために、深部体温が低下してしまうのです。また、食事は免疫力や精神面の改善に寄与します。
そのため、老人ホームや介護施設では、食事管理にも注意を払っています。バランスが良く温かい食事を提供するのはもちろん、各利用者が食べやすいように調理方法や味付けを工夫したり、体を温める食材を使うなど、工夫されています。1回の食事量が少ない方には、間食の回数を増やすなどの調整を行うなど、エネルギー摂取量を増やせるよう考慮される場合もあります。
温かい飲み物や食べ物を意識的に摂取することで低体温症予防を行う
高齢者は投薬の副作用で寒さを感じにくくなることがあり、室内であっても低体温症に陥るケースも見られます。そのため、温かい飲み物や食べ物を意識的に摂取し、体の内側から温めることが大切です。
そのため、老人ホームや介護施設では、食事と共に温かいスープやみそ汁、お茶などを提供しています。また、食事の時間以外にも10時や15時にはティータイムを設けているため、定期的に温かい飲み物を摂れるでしょう。冷たい食べ物・飲み物は体温を下げるだけでなく、胃腸の働きを悪化させる恐れもあるため、暑い時期でもできるだけ温かい飲食物を提供する必要があります。
今回のまとめ
高齢者の低体温症は、死に至る重大なリスクを伴う健康問題です。そのため、老人ホームや介護施設においても正しい予防策と早期の対処が欠かせません。低体温症の予防方法としては、適度かつ継続的な運動と、体を温める食事や飲み物の提供が挙げられます。
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