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2023/07/22
コラム

老人ホームや介護施設の入居するタイミングは?適正年齢はどのくらいか

老人ホームや介護施設の入居するタイミングは?適正年齢はどのくらいか

老人ホームや介護施設への入居を検討している方の中には、何歳くらいから入居すれば良いのか気になるかもしれません。多くの施設では、入居できる年齢の設定を原則60歳または65歳以上としていますが、この年齢を迎えたらすぐに入居した方が良いのでしょうか。ここでは、実際に老人ホームや介護施設の適正な年齢について解説します。

老人ホームや介護施設に入居する適正年齢はどのくらい?

老人ホームや介護施設へ何歳で入居するのが適切かは、個人によって異なります。介護度心身の状態住環境などによって、入居の適正年齢が変わるからです。

例えば、いくつかある施設の種類のなかで、サービス付き高齢者向け住宅の主な入居者は、60歳以上かつ介護度が低い方が多く見られます。一方で、特別養護老人ホームでは、65歳以上または介護度が高い方が中心です。また、特定の疾病を罹患している方などが、60歳未満で入居するケースもあります。

なお、国土交通省の「サービス付き高齢者向け住宅等の入居者(年齢構成)」(令和元年度)の資料によると、有料老人ホームでは、80~84歳が16.6%85~89歳が28.7%90歳以上が35.5%を占めており、全体の8割が80歳以上です。病気やケガ、身体機能の低下などで自立生活が難しくなった70代後半~80代の方が入居するケースが多いと推察できます。

在宅介護ができない独居の人でもタイミングは同じ

家族が介護しているケースでは、要介護1~要介護2の段階で自宅での介護が限界と感じて、入居を検討する傾向が見られます。独居の場合も同様に、自分自身で身の回りのことができなくなった時点で入居を考える方が多いのです。

また、地域の訪問介護や近所の人から、兄弟姉妹などの親族が健在なうちに施設入居を勧められる場合もあります。独り身になり頼れる親族が不在だと、身元保証人がいないことで施設から入居を断られるケースがあり、入居できる施設が限られてしまうためです。

自宅介護であっても独居であっても、年齢ではなく、自身の身体状態や環境に応じて入居を検討する傾向があります。

「在宅生活」or「施設入居」独居の人は早めの検討が必要

身近に在宅介護をしてくれる人がいない独居の方は、独り暮らしを続けながら訪問介護などの社会資源を活用することも考えられます。しかし、もしもの時に助けてくれる人がいないという状況に不安を感じるのではないでしょうか。
特にこうした方は、入居する施設を自ら探さなければいけないため、自分で見学に足を運んだり、契約手続き入居準備ができるうちに検討する必要があります。こうしたことができない状態での施設探しには身元保証人が必須となりますので、身体機能認知機能だけでなく、こうした社会的な事情からも、早めに施設入居の検討が大切です。

また、独居の方は認知機能が安定している間に施設を選ぶと、自身の希望に沿った施設にスムーズに入居できるでしょう。状態が安定している時期に申込みをした方が、施設が受け入れる可能性が高まるからです。

以上の理由から、在宅での介護を継続しながら生活するのか、それとも施設入居を検討するのかについては、早めに検討しておくことが重要です。

今回のまとめ

介護施設や老人ホームへの入居を検討する際、年齢よりも身体的な状況を重視する傾向があり、特に80代になると、身体的な負担を感じて入居を考える方も少なくありません。この傾向は、独居の場合でも同様です。

独居の方が入居する際は、施設探しや手続きなど全てを自分自身で行わなければなりません。そのため、認知機能や身体機能が安定している段階で、早めに施設入居を検討しておくことをおすすめします。