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2023/01/29
コラム

軽費老人ホームと養護老人ホームの違い

軽費老人ホームと養護老人ホームの違い

軽費老人ホーム養護老人ホームは、経済的な理由などから自宅での自立した生活が難しい高齢者が入居する施設です。両者は似ていますが、利用できる人や提供するサービスには違いがあるので注意しなければなりません。
ここでは、各施設が提供するサービスの内容、費用や入居条件の両者の違いなども踏まえながら詳しくご紹介します。

軽費老人ホームは生活支援、養護老人ホームは社会復帰等をサポートする

軽費老人ホームと養護老人ホームは、どちらも老人福祉法に基づいた社会福祉施設です。いずれも自宅での自立した生活を送ることが難しい高齢者を対象としていますが、目的やサービス内容が異なります。2つの施設には違いがあるため、どちらの施設の入居対象となるかは、必要なサポートが何かによって変わります。

軽費老人ホーム

食事生活支援といった日常生活の支援や、必要に応じた生活相談緊急時の対応などのサポートが受けられます。所得に応じた利用料で入居できるのが特徴の施設です。

養護老人ホーム

社会復帰のサポートを行うことを目的としています。長期間の入居は原則できません経済的な理由などから自宅での生活が困難な高齢者の「養護」が目的であり、介護を必要とする方は対象外です。

 

軽費老人ホームは金銭的に優しい

軽費老人ホームは経済的な理由を抱える方も対象としているため、他の高齢者施設に比べて費用が安い傾向にあります。費用を安く設定できる理由は、自治体や運営元の社会福祉法人からの助成があるためです。また、経済的な事情から入居する方に対しては世帯収入で費用が決まる減額措置を実施しており、費用負担が軽減されています。

さらに、軽費老人ホームは提供するサービスの種類によって、A~D型まで様々な施設があります。食事や生活支援だけでなく、介護やリハビリサービスを受けられるタイプに入居する場合は、要介護認定が必要となるため、その分の介護費が加わり、月額費用の相場は8~20万円ほど。生活支援のみの場合は10万円以下が相場です。

このように、幅はあるものの、軽費老人ホームの入居費用は金銭的に優しい設定が基本です。ただし、提供されるサービスの内容によって費用は変わってくるため、入居を検討する場合はよく確認してください。

養護老人ホームは明確な入居基準が定められていない

養護老人ホームは、病気などで入院加療が必要な状態ではなく、介護支援を必要としない比較的自立した65歳以上の高齢者で、経済的な理由などによって自宅での生活が難しい方を対象とした施設です。

養護老人ホームでは、明確に入居の基準が定められているわけではなく、本人の置かれた状況を総合的にみて、自治体などの行政機関が入居の可否を判断することになっています。

非婚化や離婚率の増加で老後一人暮らしをする方の割合が増え、年金や貯蓄が少なく生活が難しい方の増加なども考えられ、養護老人ホームへ入居を希望する方は増えると予想されます。そのため入居の判断は、地域によってより厳しくなる可能性もあるでしょう。現在も個々の状況を考慮した上での判断になり、様々な方が入居しています。

今回のまとめ

軽費老人ホームや養護老人ホームは日常生活が比較的自立しているものの、経済的な理由や家庭の事情から一人暮らしが難しい方、社会復帰を目指す方に適した施設です。老後生活を送る場所の選択肢は多くありますが、自立しているがゆえに、あるいは経済的な理由で他の高齢者施設への入居が難しい方にとって、1つの選択肢としてこうした施設があることを知っておくと良いでしょう。