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2022/08/18
コラム

老人ホームや介護施設との違いは?知っておきたい訪問入浴介助の知識

老人ホームや介護施設との違いは?知っておきたい訪問入浴介助の知識

老人ホームや介護施設の入居者にとって入浴は心身ともにリラックスでき、清潔を保てる貴重な時間です。自宅に一時帰宅していたり、施設を退所したりするとき、家族にとって在宅介護において入浴は悩みの1つだと言われています。
そんなときにおすすめなのが訪問入浴です。ここでは、訪問入浴が老人ホームや介護施設での入浴と何が違うのかなど、訪問入浴介助の知識を解説します。

訪問入浴介助は指定を受けた専門の事業者が提供するサービス

訪問入浴介助とは、自宅の浴槽での入浴が困難な方に対して、浴槽を積んだ入浴車が利用者の居宅を訪問して入浴の介護を行うサービスのことです。看護師1名介護職員2~3名といった専門職に携わる人たちがケアを提供してくれます。清潔の保持はもちろんですが、家族では気づかない異常の早期発見をしてくれることもあるため、被介助者がいる家族にとって安心できるサービスと言えるでしょう。

実は、訪問入浴介助は、指定を受けた専門の事業者しかサービスを提供できません。介護事業者として介護サービスを行うためには、都道府県又は市町村に事業者指定申請を行い、許可を受け、「指定訪問介護事業者」となる必要があります。
この指定を受けるためには、法人格があり、なおかつ人員基準、設備基準、運営基準を満たしていることといった4つの条件をクリアしなければなりませんので、誰もが提供できるわけではないのです。

寝たきりでも大丈夫?自宅での訪問入浴の利用条件

訪問入浴は、どのくらいの介護度の方が利用できるのでしょうか。また、寝たきりでも大丈夫かどうか心配になるかもしれませんが、自宅での訪問入浴の利用条件は要介護認定を受けていることです。
例えば、要介護5であっても、寝たきりであっても訪問入浴を利用することが可能です。また、ストーマ人工呼吸器といった医療機器を使用していたとしても主治医の許可があれば訪問入浴が利用可能です。平均介護度は要介護4.1とされており、寝たきりなど介護度が高い被介護者でも、積極的に利用できるでしょう。
ただし、一定の条件を満たした要支援者も利用できることがあります。その条件は、自宅に浴室が無い場合です。要支援者で訪問入浴を利用している方の54%が、これを理由に訪問入浴を活用しています。他にも介護施設や老人ホームでの入浴を感染症を理由に断られている家族や訪問介護の力で入浴させることが困難という場合にも利用することが可能です。

ただし、浴槽を運び込むため、運搬の導線や設置するためのスペースを確保する必要があるため、利用の条件を満たしている場合でも、実際に利用できるかどうか事前に相談が必要となりますので注意が必要です。

自宅で寝たきりの被介助者がいる方が知っておきたい訪問入浴に関するお金の知識

寝たきりの方が訪問入浴を活用したいと考えたときに気になるのが、利用料金です。訪問入浴の利用料金は、入浴をする部位によっても異なります。
部分浴という手や足などの一部分だけの入浴、もしくは清拭のみのケアだった場合の利用料金は1割負担で1,100円程です。一方、全身浴という全身お風呂に浸かった場合には1割負担で1,250円程度となります。
また、要支援の方が訪問入浴を活用した場合、1回の利用料金は1割負担で850円程です。この価格は、看護師1名と介護職2名の計3名で訪問入浴をした場合の価格です。看護師が不在で介護職3名によって訪問入浴をしたりと、本来の提供体制と異なるサービス提供があった場合などは減額となります。
さらに、サービス提供事業所の所在地やサービス提供体制などによっても利用料は変動します。そのため、訪問入浴を利用する前には必ず市区町村の窓口や地域包括支援センター、担当のケアマネジャーに問い合わせをした方が良いでしょう。

今回のまとめ

要介護認定を受けていれば、要介護度に関わらずすべての方が訪問入浴を利用できます。寝たきりでも、医療的なケアを受けていても主治医の許可があれば訪問入浴ができるため、上記に該当する方が訪問入浴を受ける場合は、まずは主治医に確認してみてください。
利用頻度も週に1~2回程度の場合が多く、費用負担も少ないです。訪問入浴を活用したい場合は、まずはご自身の居住する自治体の窓口や担当のケアマネジャーに相談してみると良いでしょう。