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2022/08/15
コラム

老人ホームや介護施設のユニットケアとは?グループケアとの違い。プライバシーは?

老人ホームや介護施設のユニットケアとは?グループケアとの違い。プライバシーは?

老人ホームや介護施設には、ユニットケアグループケアがありますが、これらの違いについて知っている人は少ないかもしれません。
どちらが向いているのかはその人によりけりですが、まずはユニットケアとグループケアについて詳しく知っておくことが大切です。今回は、ユニットケアとグループケアの特徴をそれぞれ解説します。

老人ホームや介護施設のユニットケアは制度化されている

ユニットケアとは、10人以下の人数で1つのユニットを構成する手法のことです。ユニットケアの運営基準は、以下のように定められています。

・居宅に近い居住環境の下で、居宅における生活に近い日常の生活の中でケアを行い、生活と介護を一致させたケアとする
・入居者同士が適度な距離感を保ちながら、人間関係を築けるような配慮をする
・入居前の生活と連続性が保てるように援助をする

老人ホームや介護施設のユニットケアは、2002年に制度化されました。制度化されたことによって、ユニットケアに対応した老人ホーム・介護施設に対して施設整備費補助金が設けられています。この補助金の支給を受けて、2002年以降にユニットケアの老人ホームや介護施設が徐々に増えていったのです。
また、ユニットケア型となっている介護施設や老人ホームについては、従来型よりも高い介護報酬が設けられたこともあり、ユニットケアの介護施設や老人ホームはさらに増えていきました

ユニットケアの大きな特徴は個室なのでプライバシーが守られること

ユニットケアのグループケアと大きな相違点は、制度化されて運営基準があるかどうかです。ユニットケアでは運営基準でプライバシーが保護されています。ユニットケアの介護施設や老人ホームでは、自分だけで過ごせる個室と他の入居者と交流をする共有スペースを設けなければなりません。個室があれば、一人で過ごす時間を確保できるのでプライバシーが守られ、安心できる自分だけのスペースを作ることが可能です。
ユニットケアは個室がある分、スタッフに個別の対応も求められます。入居者それぞれのプライバシーや個人の特性が守られるので、入居者にとっては過ごしやすい環境と言えるでしょう。
また、前述したユニットケアの運営基準にもある通り、スタッフは入居者同士の人間関係や入居者が入居前と同じ生活が送れるように援助する必要があります。そのため、ユニットケアがあるところでは、スタッフの目が届きやすく、個別性に合わせた援助を受けることが可能です。

グループケアは入居者の状態や状況に応じてグループ分けする

実はグループケアもユニットケアと同じく、少人数の複数グループに分かれ、グループ単位で生活を送ります。そのため、ユニットケアと同じではないかと考える方もいるようです。しかし、グループケアとユニットケアには、グループ分けの仕方に違いがあります。グループケアの場合は病状や障がいの有無などに応じてグループを設定しますが、ユニットケアのように制度化されていないため、グループの決め方は非常に緩く、人数制限もありません。

例えば、前述したように病状でグループを決めるところもあれば、介護のレベルごと、あるいは同じ趣味をもっている人同士でのグループ分けをしている施設もあるので、非常に多様性があります。このようなことから、グループケアの施設を検討するときには、このグループの作り方も知っておくと良いでしょう。
また、グループケアはユニットケアのように建物の構造にも決まりがありません。そのため、グループを作っていたとしても個室が確保されていないところもあるので、プライバシーが確保されないこともあるようです。

今回のまとめ

ユニットケアは制度化されていることもあり、決まりが非常にしっかりとしいるのが特徴です。プライバシーが確保できる個室もあり、グループの人数も決められています。施設基準やスタッフについての取り決めもあるため、安心して生活できる場と言えるでしょう。
グループケアよりも、プライバシー保護に特化されたユニットケアについて気になる方は、ぜひ一度施設に行き、説明を聞いてみてはいかがでしょうか。