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ケアまどニュース
「夜間」に介護に必要な人向けの介護保険サービス
在宅で生活する要介護状態の方は、日中はもちろんのこと、夜間においても安否確認や体位交換、おむつ交換など、介護が必要な場合もあるでしょう。
自宅での介護をできるだけ長く続けるには、介護者への支援がとても重要です。
毎日、しかも時間を問わずに、家族がケアを続けるのはそう簡単ではありませんので、周りからのサポートが欠かせません。
そこで、そうしたニーズに対応して「地域密着型サービス」というものが各地域で提供されているのをご存知でしょうか。
具体的なサービスの内容や、誰が利用できるのかを調べて、有効活用したいものです。
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1.地域密着型サービスを利用しよう
地域密着型サービスとは、介護ケアを受けながら住み慣れた自宅や地域で生活できるようにサポートするという仕組みです。
市町村が介護事業者を指定して、対象となる方にサービスを提供することになります。
ここでのポイントは、このサービスは自治体単位での取り組みとなっていることです。
その理由は、地域によって必要とされるケアが異なるためです。
都市部と地方部とでは、自宅の広さや必要とされる生活介助の種類、もしくは家族構成などの違いが出てくることも多いので、その地域の特性に合ったサービスを行っていくのです。
愛知県名古屋市でも、利用者とご家族のニーズに合ったケアができるよう、地域に合った取り組みがなされています。
この種のサービスが必要となっているのは、団塊の世代における介護の必要性が急激に増す、いわゆる2025年問題が背景にあります。
老人ホームなどの介護施設では、希望する全ての方へ入所対応ができないといった状況が想定されます。
また、要介護状態にある人の多くが住み慣れている自宅や地元で暮らしたいという想いを持っています。
そこで、自宅で介護を続けながら、ご家族では対応できない状況について、必要な介護ケアを地域が主体となって提供していく取り組みが必要となっているのです。
地域によって高齢化の進み具合が異なるなど、地域差も大きいですから、それぞれの場所に合ったケア態勢を構築するという意味でも、地域密着型サービスの重要性が高まっています。
こうした特性を持っているため、住んでいる市町村の範囲内で受けることになります。
基本的には、地域内に存在している事業所からスタッフが来て、必要なケアをしてもらうことになるでしょう。
実際にどんなサービス内容が提供されるかは、それぞれの自治体や指定された事業者、利用者の要介護度、あるいはご家族の状況などによっても異なります。
まずはどんなケアを受けられるのかを確認してから、利用申し込みをすることが重要です。
必要な情報については、地域包括支援センターや担当してくれているケアマネジャー、役所の福祉課に聞いてみましょう。
2.定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは
地域密着型サービスとして提供されるものの一つに、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」が挙げられます。
1日に数回定期的に訪問して、必要に応じて介護ケアをしたり、看護をしたりするサービスです。
介護士が訪問する場合もあれば、状態に応じて看護師が行くこともあります。
生活介助として入浴や食事、排せつなどのお世話のほか、必要に応じて服薬管理や医療機器の管理といったケアを行っています。
随時対応が必要なケースとして、急に体調が悪くなったとか、認知症患者さんなどに起こりやすい急なトラブルが生じたといった状況があります。
こうしたケースでは、定期訪問とは別に、介護スタッフや看護師が訪問して必要なサポートを行います。
これは時間帯による制限がありませんので、24時間いつでも依頼することができますし、状況に応じてできるだけ早く自宅まで来てくれます。
こうした随時対応の取り組みがあることは、実際的な助けとなるだけでなく、いざという時にプロが駆けつけてくれるという安心感を本人にも介護者にも与えるものとなるでしょう。
この定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、要介護度1以上と認定されている方が受けられます。
通常は訪問介護員などが定期巡回をするサービスを基本として、急な事情が生じた時に電話をかけることで、随時対応や随時訪問のサービスが提供されることになります。
これらのサービスは要介護度に応じて費用負担が変わりますが、基本的に月額費用として負担することになるでしょう。
看護師によるケアを必要とする「訪問看護」があるかないかでも月額費用が変わるため、事前にサービス費用を計算してもらっておくことをおすすめします。
提供する事業所としては、単体で訪問介護と訪問看護の両方を行える一体型事業所が存在します。
また、訪問介護のみを扱っている事業所が、別の訪問看護を提供する事業所と連携して実施する、連携型事業所もあります。
どちらにしても地元の事業所が行うことになるので、より身近な存在がサービスをしてくれるという安心感があります。
3.夜間対応型訪問介護
地域密着型サービスには、「夜間対応型訪問介護」というサービスもあります。
名称からも分かるように、このサービスは夜間に限定されたケアを提供しています。
サポートが行われる時間帯は、18時から朝の8時までです。
サポート内容は定期巡回が基本となっていて、上記の時間帯に自宅を訪問します。
その際には安否確認だけでなく、排せつの介助なども実施します。
また、常に行われる定期巡回だけでなく、急な状況に対応するための随時対応サービスも提供されます。
夜間に利用者の方が転落して動けなくなったとか、急に体調が悪化したといったときに、オペレーターに連絡をすることで、スタッフが自宅にかけつけ対応をします。
医療上の緊急事態と判断される場合は、オペレーター経由で救急車を呼ぶこともあります。
定期巡回と組み合わせることで、様々な状況に対応することができ、自宅での介護を24時間体制で漏れなく行えるでしょう。
この「夜間対応型訪問介護」は、要介護度1以上の認定の方のみが対象となっています。
やはり地元の市町村が指定した事業所が提供するものですので、利用者が住んでいる同じ地域の事業所しか利用はできません。
自治体によっては、上記の一般的な定期巡回・随時対応型訪問介護看護はあるものの、夜間対応型訪問介護を提供できる事業所がないといったケースもあります。
まずはあらかじめケアマネジャーや役所の福祉課で、利用対応しているかどうかを確かめておきましょう。
このサービスは、基本料金として月額費用がかかり、定期巡回は受ける度に加算されます。
また、事業者にオペレーターの配置があるかどうかによっても料金が異なってきます。
多少費用計算が複雑な点もありますので、ある程度どのくらいの料金がかかるかを計算してもらうと良いでしょう。
【おわりに…】
自宅で介護を続けるために、地域の実情に合ったサポートを受けられるのが、「地域密着型サービス」の特徴です。このサービスは基本的に、「定期巡回訪問」と、要請に応じて訪問する「随時訪問」とがあります。
利用する時間帯によっては、「夜間対応型のサービス」を申し込むこともできます。どちらにしても、自宅介護をしている家庭にとって非常に助けとなる取り組みです。地元のサービス状況を確認して、積極的に利用しましょう。
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