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ケアまどニュース
老人ホームの値段「高い施設」「安い施設」なにが違う?
施設の数が増えていくなかで、以前は高額な価格帯ばかりだった民間型の老人ホームも、入居者のニーズに合わせて選べるような幅広いものになってきました。
今では愛知県名古屋市でも介護施設の数が非常に増え、民間型の老人ホームも少なくありません。その価格帯も多様です。
ところで、そもそもなぜ老人ホームの価格は施設ごとに違うのでしょうか。
老人ホームの「標準設備」と「平均値」
老人ホームには標準設備として入居者の居室があります。
やはり広い部屋ほど家賃は高くなる傾向があるため、値段の安い施設を選ぶのなら居室のスペースも広くなくてよいという意見もありますが、適切な介護サービスを提供するためには、ある程度のスペースは最低限必要なのです。
ただ、介護施設の種類によって必要な面積には違いがあります。
有料老人ホームの最低面積
老人ホームには住宅型もあれば介護付きなどの種類もありますが、必要とされている入居者一人当たりの最低面積、有料老人ホームの場合13㎡です。
江戸間で考えると約8.5畳になります。
トイレや洗面などの設備については、備えている施設は多いものの義務ではないので、施設によっては共用設備というところもあります。
また、施設によってはキッチンや浴場などの設備がある居室もあり、利用者のニーズに合わせて選べるでしょう。
サ高住の最低面積
サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)では最低面積が25㎡と広く、江戸間に直すと16畳以上もあることになります。
ただし、これはリビング、キッチン、浴室など必要な設備がすべて居室内にある場合です。
これらの設備が共用スペースにあって、入居者みんなで使う場合は、居室の面積はもう少し狭くても良いとされています。
その場合、最低面積は18㎡になります。
サ高住はなぜ広い設定?
なぜ、有料老人ホームよりもサ高住の方が最低面積が広いのかというと、サ高住とはそもそも自立度が高い利用者に向けられた施設だからです。
介護施設というより、高齢者向けのバリアフリーマンションというイメージでしょう。
サポートが無くてもある程度の身の回りのことは自分でできる人の生活を想定しているわけです。
公共型の特養は?
介護施設の代表的なものと言えば、特別養護老人ホーム。
いわゆる「特養」と呼ばれる施設で、最近ではプライバシーが重視され、全室個室で少人数単位のグループで生活をするユニット型が多いのが特徴です。
従来型の施設もまだありますが、個室の最低面積は一人当たり10.65㎡、約7畳程度です。
基本的に、寝たきりの入居者以外は日中を共用スペースで過ごすことが多く、食事やおやつ、集団での体操やレクリエーションなどは共有スペースで行うため、居室面積は少なくてよいとされているのでしょう。
設備や立地の違い
老人ホームの費用は、設備や立地によも左右されます。
家賃に関しては、一般的に面積、日当たり、居室内の設備などが関係しています。
もちろん、その建物が新築なのか中古建築の改築なのか、もしくは借地に建てられているのか、運営会社所有の土地なのか、などによっても変わってきます。
また、部屋のタイプも相部屋タイプ、完全個室タイプ、夫婦部屋タイプなどがあり、当然個人スペースが広さに応じて家賃は上がる傾向です。
それ以外には、水光熱費なども生活費用としてかかります。
こちらの項目については、管理費に含むタイプ、毎月固定タイプ、使った分を支払うタイプなどがあります。
また、持ち込む家電製品の種類や数によって追加料金が発生する施設もあります。
施設によっては、アクティビティにかかる費用も管理費に含まれているところもあれば、その都度料金が発生するというところもあります。
施設によって違うので、事前に確認しておきましょう。
基本的な費用についてはホームページやパンフレットに記載されているものですが、細かいことは書かれていないことも多いので、これも入居前に確認しておくべきでしょう。
トイレットペーパーや紙おむつなど、消耗品の費用がかかることも忘れてはいけません。
自分で用意が可能な場合や、定額制プランを用意しているところもありますが、基本的には使った分だけ費用がかかるため、施設の料金とは別に、毎月使う費用を計算して、その合計で予算を考えることが大切です。
サービス内容や人員体制の違い
利用料の注意点① :住宅型とサ高住
住宅型老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の場合、月額の基本料金とは別に介護(保険)サービス費という費用項目があります。
この費用は、介護保険サービスをどれくらい利用したかによって金額が変わります。
更に、同じ量のサービスを使っている人でも、所得による負担割合の違いや、介護度によっても変わるため、各々が該当する自己負担分を支払うことになります。
そのため、月額費用とは別で記載されている事が多いようです。
利用料の注意点③ :医療費
また、医療費も一般的には含まれていません。
施設の月額費用とは別に、内科等の受診や歯科受診、お薬代などが利用した分だけ医療費が別途かかると考えてください。
利用料の注意点③:介護付き有料老人ホームの場合
【介護サービス費は毎月固定】
介護保険サービスを自由に組み合わせて必要な分だけ利用するため、月毎に介護サービス費が変動する可能性のある住宅型やサ高住と違い、介護付有料老人ホームは、介護サービスの料金が介護度と負担割合にあわせて毎月固定されています。
つまり、介護を受けた量に関わらず、自動的に上限いっぱいまで介護保険サービスを利用した場合の料金が毎月請求されるため、人によっては受けている介護量の割に割高になる場合もありますが、毎月の利用料が固定している分、計算しやすいでしょう。
また、介護度が重い方にとっては、どれだけ介護を受けても定額である点は安心感があります。
【上乗せ介護費の有無に注意】
介護付き有料老人ホームでは、人員基準が設定されていますすが、なかにはその基準以上のスタッフを配置して、手厚いサービスを提供するところなどもあります。
もちろん、基準よりも多い人員を配置している施設では、通常の介護費用に加えて「上乗せ介護費」がかかってくるため注意しておきましょう。
利用料の注意点④: 加算がどれだけあるか
介護施設によって、設備内容やスタッフの人数、サービス内容に応じて「加算」という料金の上乗せがあります。
実際にどの程度加算が発生するかは、各施設の取り決めと入居する人の状態によっても変わりますので、事前に確認しておきましょう。
利用料の注意点⑤: 食費の違いは大きい
月額費用において大きな部分を占めるのが食費です。
食事内容に関しては施設ごとの特色が出やすいところで、施設内の厨房の有無や、調理をどうするかによっても費用に大きな違いが生まれます。
専門業者が作ったものを湯煎して提供する施設や、施設内の厨房でスタッフ自身が調理をするところなどあります。
また、行事食の有無、ごはんやパン、和食と洋食など、食事の選択制を導入しているかによっても変わるでしょう。
更に、特別な食事形態にどこまで対応できるかなど、内容によって変わってきます。
たとえば、高齢者のための食事には刻み食やミキサー食など、その人の状況に合わせた形態の違いがあります。
また、高血圧や糖尿病など、その人の持つ病気に合わせた適切な治療食を提供してくれるかどうかも気になるところです。
こうした細かい要望に応えてくれるかどうかは施設によっても違いますので、この点も必ず確認しておかなければならないポイントです。
【おわりに…】
愛知県名古屋市には、公的・民間さまざまな介護施設があります。
どこに入居するのであれ、毎月の費用をちゃんと支払うことが必要です。
そのためには、現実的な問題として毎月無理なく支払い続けることのできる施設を探す必要があります。
施設の費用は、設備や人員の充実度やサービス内容、立地などによって決まることを知っておくべきです。
老人ホームは残りの人生をずっと暮らしていくことになるかもしれない施設ですから、料金の高い安いだけでなく、サービスの詳細までしっかり確かめてから決めましょう。
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