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2021/08/02
コラム

介護施設での「コロナ療養」

長きにわたり猛威を振るう新型コロナウイルスの影響は全国に及び、愛知県名古屋市においても無視できない状況をもたらしています。

慣れや変異型の流行などによって、地域によっては病院で患者を受け入れる余裕がない状況にまで陥り、高齢者施設に入居する利用者が、そのまま施設で療養する事態まで起こりました。

そこで、介護施設における療養体制を整えると共に、人員の確保を行うために特例対応が取られています。

1.患者1人につき15万円の補助

まん延防止対策の補助金支給

厚生労働省は、老人ホームや介護施設について、施設内のまん延防止のため、PCR検査の徹底施設設備の感染症対策充実など様々な施策を行っています。

しかし、地域の医療体制がひっ迫している状況下では、施設内での療養を余儀なくされるケースも出てきています。

その場合、特例対応として、人員配置や報酬についての支援が実施されています。

 

 特例①: 補助金制度 

この制度では、施設療養するコロナ患者が出た場合1人当たり15万円補助金が出ることになります。

医療機関に空きが出て、そちらに入院できるようになったケースでは、1日当たり1万円日割り計算で補助金が支給されることになります。

 

 特例②: 基本報酬の上乗せ 

介護報酬においても、いくつかの新型コロナウイルス感染症関連の特例対応がなされています。

たとえば、介護報酬の改定がなされ、2021年4月から9月30日までの期間において、基本報酬を0.1%アップという特例的な報酬上乗せが実施されています。

感染症対応への評価ということで、医療機関と同じように平時よりも厳しい対応を迫られている介護施設への支援が実施されているわけです。

 

 特例③: 回復患者の受け入れ加算 

さらに、所定の退院基準をクリアしたコロナ回復患者を退院後に介護施設で受け入れた場合においても、介護報酬の加算がなされます。

これは「退所前連携加算」という区分になり、最大で30日分の報酬加算を行うことができます。

ただし、この加算の場合、自施設から入院した患者の再入所は対象外となります。

 

このようにして、介護施設における感染者の受け入れ態勢を充実させると共に、地域医療体制のひっ迫度を少しでも下げるための努力が払われています。

元々老人ホームなどの介護施設は、一定程度のケア体制を整えていますが、やはり新型コロナウイルス感染症のようなケースでは通常よりもはるかに厳しい負担がかかります。

設備の拡充スタッフの増員なども含めて、コストが大きく増えることも現実として見られていますので、金銭面での支援は必須と言えるでしょう。

2.介護施設における療養

介護施設における療養

新型コロナウイルス感染症に罹患している入所者が療養している場合、平常時のケアよりもはるかに大変になります。

 対応①: 隔離スペースの確保 

当然、他の入所者と同じスペースで生活するわけには行きませんので、専用のスペースを確保する必要が出てきます。

 

 対応②: 業務の増加 

さらに、すべての介助サービスにおいて、消毒を含めて通常よりも業務量が増加します。

場合によっては、療養者専門のスタッフの割り当ても必要となります。

設備面でも人員面でも大きな負担がかかってきますので、通常時の施設運営体制ではまかなえない可能性が出てきます。

 

 対応③: 柔軟な対応と連携 

新型コロナウイルス感染症の場合、予測することがかなり難しく突発的に療養の必要性が生じることも多いです。

そのため、事前に想定して準備できる内容には限界があり、その時その時の柔軟な対応が求められます。

そこで厚生労働省は、コスト面でのサポートを行うだけでなく、人員基準の緩和措置を取るなど、介護サービスに関係するルールについての柔軟な運用を定めています。

 

3.ワクチン接種も加速

ワクチン接種

 

このように、新型コロナウイルス感染症の影響により、介護施設では様々な制約や負担が生まれています。

実際に老人ホームでクラスターが発生したという事例もあって、社会的にも高齢者施設におけるケアと感染対策の両立というのは重要視されるものとなっています。

こうしたことから、上記のような介護報酬や人員配置基準についての特例対応がなされています。

 

それに加えて、高齢者と介護施設職員に対するワクチンの優先接種も、介護に関わる人たちにとって大きな助けとなっています。

ワクチンの接種によって、感染のリスクと重症化のリスクを下げることができますので、警戒を緩めることができないとはいえ、安心感が生まれます。

介護施設内でワクチン接種を行う取り組みも進んでおり、接種のスピードがアップしています。

入所者が別の場所に行って接種することでの「体力的な負担軽減」と「リスクの軽減」という点でもメリットは大きいでしょう。

また、スタッフへの接種においては、できる限り「ウィルスを外から持ち込まない」という感染対策において、大きな効果が期待できます。

 

愛知県名古屋市でも高齢者のワクチン接種は進んでいて、医療従事者だけでなく、介護施設関係者への接種職域接種のスタートによって高齢者以外にも接種は広がり始めています。

また、老人ホームに入所している方だけでなく、デイサービスなどを利用している方への接種も始まっており、徐々に介護サービスを利用しやすい環境を取り戻しつつあります。

 

同時に、ワクチン接種によって重症者数が減ることになれば、医療機関にかかる負担も軽減されます。

そうなると、介護施設における療養や退院者の受け入れなどもしなくて済む可能性も出てきます。

こうした状況の改善によって、介護施設においても平常の体制での介護サービスの提供ができる見込みが生まれてきます。

 

もちろん、すぐにここまでの状況改善が実際に見られるまでには長い時間がかかるわけですが、少なくても着実に進歩していることは伺えます。

こうした改善が見られることは、介護施設を利用する方やそのご家族、そして介護従事者にとってもストレスを減らすものとなっています。

 

【おわりに…】

新型コロナウイルス感染症は、あらゆる人に大きな影響をもたらしてきました。

その中でも、特に大きな影響を受けているのは、高齢者とその方々を支えるご家族、そしてケアを行う医療機関や介護施設の関係者たちです。

長期に及ぶ難しい状況を乗り切るためには、柔軟な対応と直接的な支援がどうしても欠かせません。

その点で、療養者や退院者受け入れによる補助金や介護報酬の加算などは、一つの助けとなっています。

それと共に、さらにワクチン接種が加速して、新型コロナウイルス感染症の影響そのものが減っていくことが期待されています。