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2026/02/28
コラム

【身元保証】契約トラブルの事例と回避策

【身元保証】契約トラブルの事例と回避策

高齢者の入院や、老人ホームの入居時に求められることが多い「身元保証」。家族がいない頼れなる人が居ないという理由で民間の身元保証会社を利用するケースも増えています。しかし、契約内容を十分に理解しないまま締結し、後からトラブルになる事例も少なくありません。本稿では制度の種類、よくある問題、そして回避策を整理します。

身元保証会社・制度・方法の種類を整理する

「身元保証」と一口に言っても、その仕組みや担い手にはいくつかの種類があります。それぞれ責任範囲・費用・法的性質が異なるため、違いを理解しないまま契約することが、トラブルの入り口になります。

家族・親族による保証

最も一般的なのは、子どもや兄弟姉妹などの親族が保証人になるケースです。費用はかかりませんが、経済的責任や緊急対応の負担が保証人に集中するという側面があります。

民間の身元保証会社

近年増えているのが、民間の保証会社と契約する方法です。契約金や年会費、預託金が必要になる場合が多く、入院・施設入居時の保証、緊急連絡先、死後事務などをパッケージで提供する事業者もあります。民間の身元保証会社そのものを規律する専用の業法は現在ないため、内容や費用体系は会社ごとに大きく異なるので選定には注意が必要です。

成年後見制度・信託などとの併用

財産管理や意思決定支援が必要な場合は、成年後見制度家族信託と組み合わせることもあります。ただし、「身元保証人」とは法的性質が異なるため、成年後見人は保証人の代わりにはならない点に注意が必要です。

よくあるトラブル事例

ケース1:預託金の返還トラブル

契約時に数百万円の預託金を支払ったが、解約時の返還条件を巡って紛争に。契約書に細かい控除項目が記載されており、契約者の想定より大幅に差し引かれてしまった。

ケース2:サービス内容の実態

「24時間対応」と説明されたが、実際は電話受付のみで現地対応は別料金だった。契約書には小さな文字で例外規定が記載されていた。

ケース3:保証範囲の誤解

退去時の原状回復費が保証対象外だった、保証に上限額があり超過分を自己負担した、預託金が支払い原資以外の用途に充てられる契約だった、などの補償範囲について保証会社と契約者との間での認識の齟齬があった。

こうしたトラブルの背景には、共通して以下のような原因が考えられます。

◆ 契約内容の読み込み不足
◆ 口頭説明と書面内容の違い
◆ 責任範囲の理解不足

特に民間保証会社は事業者ごとに内容が大きく異なる可能性があるため、「身元保証」という言葉だけで同じ内容と考えるのは危険です。

身元保証を検討する際のトラブル回避法

① 保証範囲を具体的に確認する

何を保証するのか

入院費や施設利用料の支払いのみなのか、未払い金・原状回復費・損害賠償まで含まれるのかなどの保証範囲を明確化します。

どこまで金銭的責任を負うのか

保証に上限額はあるのかを確認します。追加費用が発生する条件・算定基準も重要です。責任の範囲を金額ベースで明示してもらうことがトラブル防止につながります。

保証期間はいつまでか

保証期間が有期契約である場合には開始日・終了日を明記してもらい、更新が必要な場合は、更新の条項の有無もチェックしましょう。

生活支援サービスはあるのか

通院付き添い買い物代行緊急時の駆け付けなどが含まれるのか、別契約なのかを区別します。保証と生活支援は性質が異なるため、内容を切り分けて確認することが大切です。

生活サポートや電話対応に対する料金の計算方法

月額固定なのか、回数ごとの従量制なのか、時間単位で加算されるのかといった、料金の計算方法を確認します。夜間対応や緊急対応が追加料金になる場合もあるため、費用発生の条件を明文化してもらいましょう。

② 費用体系を細かくチェックする

身元保証契約は、金銭的な保証を伴う契約であるため、契約時の料金や預託金が数十万円から数百万円に及ぶこともあります。料金を確認する際には、「一式」などの曖昧な表現で済ませず、内訳について具体的な説明を求めることが大切です。何に対する費用なのか、返還条件はどうなっているのかなどを一つひとつ確認し、十分に理解したうえで判断しましょう。

・初期費用
・月額費用
・追加費用の発生条件
・解約時の返還規定 など

③ 契約は即決しない

身元保証契約については、その場で安易に署名せず、いったん持ち帰って内容を確認する時間を確保しましょう。

可能であれば、親族や知人など信頼できる第三者にも目を通してもらうことをおすすめします。自分だけでは気づきにくい点見落としていたリスクについて、客観的な視点から確認してもらえる場合があります。契約内容を十分に理解し、納得したうえで判断することが大切です。

④ 会社の実績や体制を調べる

会社自体の実績や体制なども重要な判断材料になりますので、資料やホームページなどに記載されていることはもちろん、記載がないことでも重要な事項は直接確認しましょう。

・事業年数
・相談窓口の有無
・人員体制
・運営の監査体制
・財務状況
の透明性 など

まとめ

身元保証には家族型・民間会社型など複数の方法があり、内容や責任範囲は大きく異なります。よくあるトラブルの多くは、保証範囲や費用の確認不足が原因です。契約前に条件を具体的に確認し、第三者の目を入れることが、安心につながります。