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2026/02/22
コラム

【ケアマネ資格制度改革】取得要件見直し・更新制廃止で何が変わる?

【ケアマネ資格制度改革】取得要件見直し・更新制廃止で何が変わる?

介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格制度が、厚生労働省により大きく見直されようとしています。資格取得の要件緩和更新制の廃止など、従来とは異なる方向性が示され、現場やこれから目指す人に大きな影響を与える可能性があります。本稿では、改革の背景と具体的なポイントを整理します。

なぜケアマネ資格の制度改革が必要なの?

ケアマネジャーは、介護保険制度における要介護者・要支援者の日常生活を支えるためのケアプラン作成サービス調整を行う重要な専門職です。しかし、現状は人材不足が深刻で、従事者数は横ばいか減少傾向にあります。今後10年以内に担い手が急激に減る可能性が指摘され、人材確保と定着が急務となっています。

背景には、高齢化によってケアマネジメントの需要は増加している一方で、資格取得や現場での負担が大きく、参入障壁が高いことがあります。資格取得のためには法定資格に基づく長年の実務経験が必要であったり、更新制の研修負担が大きかったりする点が、離職要因にもなってきたのです。こうした課題を踏まえ、制度の抜本的な見直しが議論されています。

資格制度の改革3つのポイント

厚生労働省は、ケアマネ資格制度について複数の改革案を提案しています。大きなポイントは次の通りです。

◎ 資格取得要件の緩和

これまで試験を受けるには、特定の業務に通算5年以上の実務経験が必要でしたが、これを3年に短縮する方向で検討されています。さらに、診療放射線技師や臨床検査技師、臨床工学技士、救急救命士、公認心理師など多様な国家資格者を受験対象に加える案も出ています。これにより、医療や福祉の多職種からケアマネへの道が広がる可能性があります。

◎ 更新制の廃止と研修の見直し

現行制度では、一定期間ごとに研修を修了して資格を更新する「更新制」がありました。この更新制度を廃止する方向が大筋で了承されています。研修は引き続き必要とされますが、受講しないと資格を失うというルールが撤廃され、研修内容の時間数縮減分割受講など、受講負担の軽減も検討されています。

◎ 主任ケアマネジャーの位置付け明確化

主任ケアマネジャーの役割を法令上で明確化し、他のケアマネジャーへの助言や指導地域包括支援センターにおける連携機能などをより明確化する動きも示されています。

制度改革は何をもたらすのか

この改革が実現すると、現場や制度全体にさまざまな影響が予想されます。

◎ 参入機会の拡大

実務経験年数の短縮や対象資格拡大は、ケアマネジャーを目指す人の裾野の広がりが期待されます。特に若手専門職や医療・福祉以外の資格者にとって新たなキャリアパスが開かれる可能性があります。

◎現任者の負担軽減

更新制の廃止は、資格維持のための時間的・経済的負担を軽減し、離職を防ぐ効果が期待されています。また、柔軟な研修受講によって、働きながら専門性を高めやすくなることも期待されます。

◎専門性・質の確保と課題

ただし、資格要件が緩和されることで、専門職としての質の確保を不安視する意見もあります。

ケアマネジャーは、介護保険利用者の生活の質に直接的に影響を及ぼす可能性がある立場であり、制度理解や判断の適切さが強く求められます。特に介護保険制度は数年ごとに改定が行われるため、制度の変化に対応した最新の知識を継続的に学び、実践に活かしていく姿勢が不可欠です。

また、専門職として相談を受ける機会も多いことから、単に知識や資格を有しているだけでなく、適切な倫理観や対人姿勢、人間性を備えていることが重要です。利用者の人生や生活背景に寄り添いながら判断・支援を行う立場である以上、高い専門性と責任意識が求められます。

また、資格取得者が増えても、報酬や業務分担の評価が伴うかどうかも重要な課題です。ケアマネジャーとして働く人を増やすためには、資格取得後の処遇改善や業務環境の整備と合わせて進める必要性が指摘されています。

まとめ

厚生労働省が提案するケアマネ資格制度の改革は、取得要件の緩和や更新制廃止といった大胆な見直しを含み、人材確保と負担軽減を目的としています。ただし、専門性の維持や処遇改善と合わせて進めることが、今後の制度運用のポイントとなるでしょう。