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ケアまどニュース
「夫婦で入居」できる施設、選び方のポイント!
子どもと別に家を構える夫婦、子どもがいない夫婦など、高齢者だけの世帯の数は以前よりも増加しています。
また、そうした人達の中には、自分たちに「万が一」のことが起きた時、子どもや親族など、「周囲にできるだけ迷惑をかけたくない」と考えている人は非常に多いです。
そういった理由から、今後のことも考えて老人ホームや介護施設への入居を検討している人もいるでしょう。
名古屋市をはじめとして愛知県にはいろいろな介護施設があります。
最近では民間でも老人ホーム事業に参入してきていることもあって、介護施設そのものは増加傾向にあります。
選択肢が多いのはいいですが、具体的に何を基準にして候補を絞り込めばいいのか逆にわからないという人もいるでしょう。
夫婦での入居を検討する中で、押さえておきたい老人ホーム選びのポイントがいくつかあります。
1.どんな生活が理想?「入居条件」を明確にしておく
探し始める前に「話し合い」を
夫婦で同じ介護施設に入所するのであれば、必ず事前に話し合いをしておきましょう。
お互いに希望する条件が微妙に異なるところがあるので、意見をすり合わせて共有することが大事です。
入居条件には、様々なポイントがあります。
施設のタイプ
まずは介護施設の中でも、どんなタイプの施設に入るかが問題です。
施設にはそれぞれ、どんな方を対象にしているのか、という「特色」があります。
・元気な方向けの施設
・介護度が進んだ方向けの施設
・医療サポートに特化した施設 など
よって、
「自分たちにはどんなサポートが必要か」
と同時に、
「施設がどんな人を受け入れているのか」
がマッチングしている必要があります。
予算
入居している限り払い続ける「利用料」を、自分たちが「払い続けられるか」も重要です。
入居時にまとまったお金が必要なケースもありますし、入居中に介護度が上がって、利用料も上がることも想定しなければいけません。
自分たちの手持ち資金を相談しながら、「確実に払える月々の金額」を明確にしておきましょう。
地域や周辺環境
老人ホームを探す「地域」も重要なポイントです。
住み慣れた地域周辺が希望の人もいれば、家族の住まいに近いエリアを希望する人もいます。
また、自由に外出をしたい場合には、公共交通機関や商業施設の有無が重要な人もいるでしょう。
部屋や施設のルール
同じ部屋に夫婦2人で生活したいのか、同じ施設でも部屋は別々でも良いのか、でも探す条件が大きく変わります。
また、キッチンや浴室などの部屋の設備や、本人や家族が出入りができる時間帯についても確認しておきましょう。
このように具体的な条件をあらかじめ決めておくと、施設の絞り込みもスムーズになるはずです。
2.夫婦の「身体状況の差」が大きなポイント
名古屋市には、いろいろな種類の介護施設がありますが、もし夫婦で同じ施設に入居したいと考えている場合には要注意点があります。
実は、施設に2人部屋や、2つの部屋が確保できるという場合でも、夫婦間で介護度に差があると入居できない可能性があります。
高齢者夫婦の中には、2人とも介護保険を利用している方や、どちらかだけ介護認定を受けている方もいるでしょう。
しかし、いずれの場合も、夫婦間の介護度に大きく差があると、同じ介護施設に入居できない恐れがあります。
その理由は、介護施設によって受け入れ可能な介護度が異なるからです。
・一方が要支援や自立、一方が要介護4~5の場合
・どちらかだけ認知症状が著しい場合
・どちらかだけ医療的管理が必要な場合
このように、夫婦2人の身体状態に開きがある場合、同じ施設で受け入れてもらうのは容易ではありません。
介護施設を見てみると、要支援を受け入れ対象としている施設には限りがある状況です。
しかも、要支援を受け入れている施設の場合、介護サービスが限定的なところが多いです。
そのような環境で、要介護度の重い方が入居しようとすると、サービス量自体が絶対的に不足するか、実費サービスとして高額になっていしまうことが想定されます。
一方で、重度の方に特化した施設ですと、自立や要支援などの軽度の方はそもそも受け入れ対象外というケースも多いです。
このように夫婦で身体状況に違いがある、しかも差が大きければ大きいほど、同じ施設に入所できる施設の数は限定されることをあらかじめ理解しておきましょう。
3.将来的に「転居」が必要になる場合もある
愛知県の老人ホームに入居するにあたって、そこが「終の棲家」になるだろうと思っている高齢者夫婦も多いでしょう。
しかし老人ホームに入居した後で、別の介護施設に転居することもあるかもしれません。
別の介護施設に転居するのは、老人ホームで入所後の介護度や医療依存度が変化した場合です。
介護度や医療依存度の変化
軽度の方向けの施設に入所後、介護度の上昇や、医療的管理が必要になった場合には、転居が必要となります。
これは、より手厚いケアが受けられる設備やサービスが整った施設に移らないと、必要なケアが十分に受けられないからです。
例①:認知症状の悪化
・出入り自由な施設だと、出かけたきり帰れなくなってしまう
・キッチン付きの部屋で、火の不始末を起こしてしまう
この例では、環境が本人の状態にあっていないために、危険にさらされる可能性があります。
また、認知症を抱える方のサポートには知識や専門性を要する場合も少なくないため、認知症の方のケアを前提とした施設の方が、本人にとっても安心できる環境となります。
例②:医療依存度の変化
・痰の吸引やインシュリン注射が必要になる
何らかの病気や、体調不良をきっかけに、医療的な処置が必要になるケースがあります。
医師や看護師しか対応のできない注射や、医療スタッフと研修を受けた一部の介護士しか対応ができない痰吸引など、処置を行えるスタッフが施設に居ないということであれば、転居は必須となります。
希望施設にすぐには入れない
同じような条件の民間施設に比べて、低価格で入居できる「特別養護老人ホーム」を希望する場合によくあるケースですが、多くの特養で待機者が発生しています。
施設によっては数百人単位で待機状態になっているようなところもあるほどです。
このため、特養に入るのを希望してもなかなか空きが出ないため、いったん別の介護施設を利用する場合もあるでしょう。
介護施設に入居してからしばらくして、特養に空きができて入居可能になる場合も考えられます。
そのような場合には転居することもあり得ます。
集団生活におけるトラブル
老人ホームの場合、基本的にほかの入居者と集団生活を送ることになります。
中には集団生活が苦手な方や、うまく適応できない方もみえます。
もし他の入居者とトラブルが発生した場合、転居を求められるケースも出てきます。
このようにいろいろな理由で転居しなければならないこともあるので注意しましょう。
【 おわりに… 】
自分たちだけで生活することへの「不安」や「不便さ」が大きくなると、自宅を売却して老人ホームへの入居を検討する高齢者夫婦は増えつつあります。
その場合、どのような「条件」で探すか、夫婦で意見を出し合いましょう。
一方の希望だけで入居先を決めてしまうと、後々どちらかが苦しい思いをすることもあります。
また要介護度の異なる夫婦の場合、同じ介護施設に入居できない可能性もあります。
その点を踏まえながら入居先を探しましょう。
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