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高齢者の夜間トイレで転倒を防ぐには?-夜間頻尿・住環境・リハビリから考える安全対策
高齢者にとって、夜間にトイレへ向かう“わずかな距離”は、想像以上の転倒リスクを伴います。暗がりの中での移動、寝起きで不安定な身体、焦りによる判断の遅れなどが重なり、短い移動でも骨折につながる危険があります。
しかし、住環境の整備と身体機能の維持によって、夜間トイレ時の事故は大幅に減らすことが可能です。本記事では、高齢者の夜間トイレに潜むリスクと転倒予防の具体策を解説します。
高齢者が夜間トイレで転倒しやすい理由|暗さ・薬の影響・夜間頻尿がリスクを高める
高齢者は夜間に起き上がった直後、筋肉や関節が硬く、血圧が不安定な状態になりやすく、ふらつきが生じます。睡眠薬などの服薬による影響、意識が混乱する「夜間せん妄」が加わることで、昼間とは比べ物にならないほど転倒リスクが上がります。
さらに、夜間は暗さによって視界が狭まり、足元の段差、ラグのめくれ、電源コードといった“つまづきポイント”に気づきにくくなります。わずか数歩の移動でも危険性が高まるのは、このような複数の要因が重なるためです。
また、高齢者に多い「夜間頻尿」も無視できません。夜間に2回以上起きて排尿する状態を指し、加齢による膀胱機能の変化や持病、薬の影響などで起こりやすくなります。トイレへ向かう回数が増えることで移動の機会も増え、転倒や骨折のリスクが累積的に高まってしまいます。
夜間トイレの転倒を防ぐ住環境整備|照明・動線・手すりの工夫がポイント
夜間の転倒予防として最も重要なのが「住環境の見直し」です。まず、寝室を可能な限りトイレの近くに配置することで、移動距離を短縮しリスクを大きく下げられます。
次に、トイレまでの動線を“つまずきのない状態”に整えることが重要です。絨毯や段差のあるマット、電源コードなどは転倒の原因になりやすいため、撤去して床を平らに保ちます。
暗さへの対策としては、人感センサー付きの足元灯や常夜灯が効果的です。眩しすぎるライトは睡眠の妨げとなるため、やわらかい光で足元を照らす照明が適しています。夜間の安全性を高めつつ、眠気を覚ましすぎないバランスが大切です。
さらに、ベッド周りの環境調整も欠かせません。ベッドの高さが高すぎたり低すぎたりすると、立ち上がる際にふらつきが起こりやすくなります。適切な高さに調整し、必要に応じてベッドサイドに手すりや固定された家具を設置します。ただし、キャスター付きの家具は動いて危険なため避ける必要があります。
夜間トイレの転倒予防には身体機能の維持も不可欠|リハビリ・運動で「起き上がる力」を育てる
住環境の整備だけでは、夜間転倒のリスクをゼロにはできません。高齢者が安全に動くためには、日常的に「起き上がる力」「立ち上がり動作の安定性」「下肢筋力」などを維持することが重要です。
軽いストレッチや簡単な筋力トレーニングは、関節の可動域を保ち、転んだ際の受傷リスクを下げる効果があります。また、日常生活動作を活用したリハビリを続けることで、夜間に必要となる立ち上がり・歩行の安定性が向上します。
夜間頻尿がある場合は、排泄記録をつけたり医師・介護職に相談したりすることで、改善策が見つかることがあります。必要に応じてポータブルトイレを導入し、夜間の移動距離を短縮するのも有効な方法です。
さらに、夜間の動作は昼間とは状況が異なるため、夜間専用の観察や評価が役立ちます。医療・介護・リハビリ専門職が連携することで、高齢者の状態に合わせたより効果的な転倒予防策が可能になります。
まとめ
高齢者にとって、夜間のトイレは転倒・骨折の危険性が高い行動です。しかし、照明や動線、ベッド周りの調整など住環境の整備と、日常的なリハビリで身体機能を維持することで、安全性は大幅に向上します。
夜間トイレに不安がある場合は、まず身近な環境の見直しから始めることが大切です。それが、転倒を防ぎ、安心して暮らし続けるための確かな一歩となります。
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