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2026/01/08
コラム

【ポリファーマシー】高齢者の薬が多すぎる?見直しのポイント

【ポリファーマシー】高齢者の薬が多すぎる?見直しのポイント

高齢になると複数の病気を抱え、処方される薬の数が増えがちです。しかし、薬が多すぎることで体調不良や生活の質の低下を招くこともあります。こうした状態は「ポリファーマシー」と呼ばれ、近年大きな課題となっています。高齢者が安心して薬と付き合うために、知っておきたいポイントを整理します。

ポリファーマシーとは何か ― なぜ高齢者に起こりやすいのか

ポリファーマシー』とは、単に薬の数が多い状態を指すのではなく、薬の飲み過ぎ飲み合わせによって、体に不利益が生じている状態をいいます。一般的には5〜6種類以上の薬を継続的に服用している場合、注意が必要とされています。

高齢者にポリファーマシーが起こりやすい理由の一つは、加齢とともに慢性疾患が増えることです。高血圧、糖尿病、心臓病、骨粗しょう症など、それぞれの病気に対して薬が処方され、結果として服用する薬の数が増えることになります。また、複数の医療機関を同時に受診している場合、それぞれで薬が処方され、内服の体像を把握しにくくなることも少なくありません。

さらに、高齢になると薬を分解・排出する体の機能が低下するため、若い頃と同じ量でも薬が効きすぎたり、副作用が出やすくなることがある点も、ポリファーマシーのリスクを高める要因です。

薬が多すぎることで起こる影響とサイン

ポリファーマシーの問題は、目に見えにくい形で現れることが多いのが特徴です。代表的な影響として、ふらつき転倒食欲不振便秘眠気意欲の低下などが挙げられます。これらは「年のせい」と見過ごされがちですが、実は薬の影響であるケースもあります。

また、薬の飲み間違いや飲み忘れが増えることで、体調が不安定になることもあります。特に、飲む薬の種類や回数が多いと管理が難しくなるため、結果として生活の質が下がる原因になってしまいます。

注意したいサインとしては、以下の変化があげられます。

・最近ぼんやりすることが増えた
・急に歩きにくくなった
・眠っている時間が長くなった

こうした、日常生活のなかに変化が見られた場合、病気の進行だけでなく、薬の影響も疑ってみることが大切です。

ポリファーマシーを防ぐための見直しポイント

ポリファーマシーを防ぐためには、自己判断で薬をやめるのは厳禁です。医師や薬剤師と見直しをしていくことが大切です。以下のポイントを意識すると、無理のない整理につながります。

●かかりつけ医・かかりつけ薬局を決める

複数の医療機関で処方された薬を一元的に把握してもらうことで、重複や飲み合わせのリスクを減らせます。

●現在飲んでいる薬を定期的に見直す

症状が落ち着いている薬や、目的が重なっている薬がないかなど、服薬不要な薬がないか定期的に相談してみましょう。

●生活への影響を具体的に伝える

ふらつきや眠気、食欲低下など、日常生活で気になる変化は遠慮せずかかりつけ医に伝えることが重要です。

●お薬手帳を必ず持参・活用する

すべての医療機関・薬局で提示することで、服薬状況を正確に共有できます。

●マイナ保険証で受診する

2025年12月2日から、マイナンバーカードを健康保険証として利用するマイナ保険証を受診時には原則使用することになりました。要配慮者については資格確認証での受診も可能な状況ですが、マイナ保険証であれば処方薬情報(いつ/どこで/何の薬を処方されたか)が紐づいているので、多重処方や飲み合わせに注意することができます。

●家族も服薬管理に関わる

飲み間違いや飲み忘れを防ぐため、家族が内容を把握し、必要に応じて受診に同席することも有効です。

これらを意識することで、「安全で続けやすい服薬」を目指すための見直しが可能になります。

まとめ

高齢者のポリファーマシーは、薬が多いこと自体よりも、生活や体調に悪影響が出ているかどうかが重要です。「年齢のせい」と思われがちな不調が、薬の影響である場合もあります。医師や薬剤師、家族と連携しながら薬を見直し、安全で無理のない服薬を続けていきましょう。