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2025/12/16
コラム

こんなはずじゃなかった…を防ぐ 高齢者施設選びでの重要視点

こんなはずじゃなかった…を防ぐ 高齢者施設選びでの重要視点

施設に入居したあとに「思っていた生活と違った」と感じる方が少なくありません。その背景には施設の種類やサービス内容、将来の変化への備えなど、選び方の問題があります。入居後のギャップを防ぐために、事前に押さえておくべき3つの視点を整理しました。

施設の種類と「イメージ通りか」を整理する

高齢者施設と一口に言っても、受けられるサービス費用運営方針などが施設ごとに大きく異なります。例えば、介護スタッフが常駐して日常生活全般をサポートする介護付き有料老人ホーム、生活支援中心で介護サービスは外部委託という住宅型有料老人ホーム、比較的自立した方向けで「住まい+安否確認・生活相談」が中心のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などです。
入居後に「思っていたより自由がない/介護が手薄だ」と感じる原因として、施設の持つ特長・サービス範囲を正しく理解していなかったという点があります。
入居検討時には、まず「自分にとってどこまでの支援が必要なのか」「将来的に介護度が上がったとき対応できる体制か」を整理しましょう。さらに、見学時にはパンフレットや説明では表現されていない“暮らしの実際”をチェックすることが肝心です。

暮らしのイメージを具体的に描き、体験してみる

「共用スペースが広くて快適そう」「食事が豪華そう」—こうした第一印象で選んだ施設が、実際には自分の生活リズムや趣味、価値観と合わないケースもあります。入居後のギャップを減らすためには、以下のような観点から“暮らしのイメージ”を掘り下げておきましょう。

  • 食事の時間・内容:自分の好みや健康状態に合っているか、アレルギー・嗜好への配慮はどうか。
  • 外出・面会の自由度:家族との面会や外出、趣味活動の参加など、どれくらい自由にできるか。
  • 個室・共用スペースの雰囲気:自分が「落ち着く」と感じる雰囲気か、他の入居者との交流の機会はあるか。
  • 日々の生活リズムの確認:起床・就寝時間、朝・昼・夜の流れが自分の体調や価値観と合っているか。
    さらに、可能であれば「体験入居」や数時間滞在してみる見学などを利用して、“実際に暮らしてみたらどう感じるか”を体験しておくことがお勧めです。事前に体験することで、「思っていたよりも騒がしい」「自由が少ない」といった後悔の芽を早めに発見できます。

費用・契約・将来の見通しを長期視点で確認する

施設選びの際、入居金・月額利用料・管理費といった初期費用や毎月の料金に注目する方が多いですが、入居後数年~十年先を見据えた「将来の変化」も重要です。以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 介護度が上がった場合:追加費用の有無、介護サービスの変更・転換の必要性。
  • 医療・看取り対応:施設内で医療ケア・終末期ケアが可能か、オプション料金が発生するか。
  • 賃貸・契約解除・原状回復など:退去や転居が必要になった際の費用・手続き。
  • 料金改定・サービス内容変更の可能性:運営会社の変更や物価上昇などによる料金の見直し。
    「当初は安く見えたけど、数年後に介護度が上がって月額が跳ね上がった」「外部サービスに切り替えられ、思わぬ追加料金が発生した」という後悔は少なくありません。契約書・重要事項説明書をじっくり確認し、将来を見据えたシミュレーションを行いましょう。

まとめ

施設入居後の“こんなはずじゃなかった”を防ぐためには、まず「施設の種類」を理解し、自分の支援ニーズと照らし合わせること。そして、「暮らしのイメージ」を具体化し、体験を通じて確かめること。最後に、費用・契約・将来の見通しを長期的にシミュレーションし、安心できる選択をすることが鍵です。慎重に調べ、納得して決めることで、安心で満足できる日常が実現できます。