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2025/12/04
コラム

高齢者にこそ大切な温活(おんかつ)ー冬を健康に過ごすための食習慣

高齢者にこそ大切な温活(おんかつ)ー冬を健康に過ごすための食習慣

冬の冷えは、血流の滞り免疫力低下を招き、特に高齢者では転倒・疾患・ヒートショックのリスクが高まります。身体を内側から温める習慣は、健康寿命を守る第一歩です。今回は、冬に身体を温めることの重要性と、意識して摂取したい身体を温める食べ物・飲み物を合わせて紹介します。

冬に身体を温めることが「なぜ重要」なのか

冬の寒さはただ“寒い”というだけでは済まず、身体の中でさまざまな変化を引き起こします。冷えにより血管が収縮すると血流が悪くなり、筋肉がこわばって代謝機能が低下しやすくなります。

また、高齢になると体温調節機能が低下するため、寒暖差で血圧が急変するヒートショックのリスクが高まるのです。さらに、体を動かす機会が減ることで筋力低下免疫機能の低下も起こりやすく、風邪やインフルエンザなど感染症のリスクも増大します。

したがって、冬は「防寒+内側から温める」ことが、心身の健康維持にとって極めて重要になります。特に、食事・水分・衣服・活動の全体で温めを意識する習慣が、高齢者の健康的な暮らしを支える鍵となります。

身体を温める“食べ物・飲み物”の選び方

冬に摂りたい食材・飲料には、体を芯から温める働きがあるものが多くあります。ここでは、代表的なものを「食べ物」と「飲み物」に分けてご紹介します。

① 身体を温める食べ物

冬の定番である根菜類(ごぼう・にんじん・れんこん・大根など)は、身体を温める“温性”とされ、煮物や汁物にすることで胃腸への負担も少なく、血流を助ける効果があります。また、良質なたんぱく質(肉・魚・豆製品・卵)は筋肉を作り、代謝を維持するために不可欠です。骨や関節のためには、カルシウム・ビタミン D を含む乳製品・きのこ類・小魚などを意識して摂るとよいでしょう。さらに、しょうが・にんにく・ねぎ・唐辛子などの香味食材やスパイスは、代謝を促進し、身体を“温める”補助として活躍します。

身体を温める飲み物

1日の始まりに白湯を飲むと、冷えた内臓をやさしく温め、代謝を上げる助けになります。さらに、すりおろししょうがを加えた紅茶生姜湯は、血行を促進する成分が含まれており、冷え対策には有効です。ほうじ茶黒豆茶ルイボスティーなどのカフェインが少ない飲み物は体を冷やしにくく、夜のリラックスタイムにぴったり。ノンアルコールの甘酒ビタミン・アミノ酸を豊富に含み、冷えた体にエネルギーを与える“飲める点滴”的な存在にもなります。

実践!日常生活でできる温め習慣

1. 朝晩の“体調チェック”で小さな変化に気づく

👉 “いつもと違う”に早く気づくことが冷え対策の第一歩。

  • 体重の変化(急な減少・増加)

  • 疲れやすさ・寒さを強く感じる

  • 外出や活動量が減っていないか

  • 食欲の低下・睡眠の質の変化

2. 食事を“楽しみながら”温める工夫

👉 “温かい・美味しい・楽しい”を組み合わせると継続しやすい。

  • 一人暮らしの場合は食事が単調になりがち

  • 色どり豊かな料理にすると食欲が湧きやすい

  • 家族や友人と一緒に食べることで会話+温かさが生まれる

  • 汁物・鍋物・温かい発酵食品を積極的に取り入れる

3. 家族と“温め習慣”を共有して続ける

👉 “ひとりでは続かない”を家族・地域の力で補う。

  • 親が「疲れやすい」「寒い」と言った時は一緒に散歩や体操へ

  • 温かい飲み物(生姜紅茶・ほうじ茶など)を一緒に飲む習慣

  • 地域の「通いの場」「健康教室」に家族で参加してみる

  • 一緒に活動することで継続しやすく、心も温まる

まとめ

冬の冷えは、身体の活力を低下させ、介護予防の観点からも見逃せません。温かい食事や飲み物を日常に取り入れ、朝晩のチェック・家族や地域との交流など“内側から温める習慣”を始めましょう。今からの一歩が、健やかな冬とその先の暮らしを支えることになります。