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ケアまどニュース
高齢者の「食事」サポート術
暑い季節になると、若い人でも夏バテで食欲が減退したり、熱中症や脱水症状のリスクが高くなります。
高齢者だと、こうしたリスクは若い人以上に高いものです。
その他にも、高齢者は食事量の減少や偏食が原因で、食べているのに栄養バランスが取れていないという栄養失調や低栄養を起こしやすい傾向にあります。
介護施設や老人ホームで生活する人には施設が栄養バランスのとれた食事を提供してくれますが、自宅で生活している人は自治体や民間企業から提供されている食事のサポートサービスを検討してはいかがでしょうか。
一人暮らしの高齢者だけでなく、家族と同居している人でも一人で過ごす時間が多い人におすすめです。
愛知県名古屋市では、自治体や民間による食事サポート支援が充実しています。
1. 「介護保険でできる」食事のサポート
食事の支援サービスの中には、介護保険が適用されるものがあります。
価格的にリーズナブルなので、要介護認定を受けている人なら、まず最初に検討したいサービスではないでしょうか。
介護保険適用となるサービスには、いろいろなものがあります。
介護保険サービス① 訪問介護
介護や生活面での支援を必要とする人の自宅に、「訪問介護事業所」というところからきた職員(ヘルパーと呼ばれることが多い)が、必要に応じたお手伝いをしてくれます。
要介護や要支援の認定を受けている人が対象となり、依頼できる内容は多岐に渡るのが特徴です。
【介護サービスの例】
■1人での外出が難しい人の買い物同行、代行
家の中で料理の支度をすることは可能だけれど、食材を買いに外出できないという人にとっては、おすすめのサービスです。
■調理補助や、調理の代行
1人では料理が難しい人のサポートをしてくれたり、本人に代わって食事を作ってくれます。
ただし、作ってもらえるのは要介護認定を受けた人の分だけです。
あくまで、「自分で調理できない方への支援」なので、同居している家族の分もまとめて作ってもらうことはできません。
■食事介助や、食後の片づけ
その他、一人で食事ができない場合には介助をお願いしたり、食後の皿洗いもヘルパーさんが介護保険内で対応してくれます。
これらの支援は、介護保険上必要と認められる範囲内であればヘルパーさんにお願いすることが可能です。
しかし、自分自身の体力維持や老化防止という点では、ヘルパーさんに手伝ってもらいながら自分でも取り組むことをおすすめします。
介護保険サービス② 通所型・宿泊型サービス
日帰りで利用する「デイサービス」や「デイケア」、短期間の宿泊型の「ショートステイ」サービスを利用すれば、施設で食事が提供されます。
自宅に持ち帰るというのは無理ですが、栄養バランスが取れた温かい食事を提供してもらうことができ、事業所によっては季節ごとに「イベント食」などを企画しているところもあります。
入浴サービスやリハビリ、レクリエーションなども同時に受けられることが多いので、介護度が重めの方にもおすすめのサービスです。
介護保険サービス③ 配食サービス
愛知県名古屋市のように自治体が介護保険を使って提供しているサービスなら、価格の面でもリーズナブルに利用が可能なので取り入れやすくなっています。
これは自宅まで栄養バランスのとれたお弁当を配達してもらえるサービスで、料理をしなくても美味しい手作りの食事ができるというメリットがあります。
さらに、配食サービスで自宅に配食者が来る際には、安否確認も行っていますので、1人暮らしの方やそのご家族はさらに安心です。
2. 近年利用率が増加!「配食サービス」の利用方法と選び方
配食サービスは、高齢者にイチオシのサービスです。
地域によってどんなサービスが提供されているかが異なるため、まずは自治体のホームページをみたり、問い合わせをして確認することから始めましょう。
名古屋市では、高齢者を対象として2種類のサービスを提供しています。
①在宅の要介護者を対象にした生活援助型の配食サービス
②自立支援型配食サービス(在宅の要支援者も利用可能)
特徴
・どちらも配食は1日1食で、昼食か夕食のどちらか
・配食時には安否確認を行う
・受け取りは本人への手渡しが前提となります。
※安否確認ができない場合には、配食者が指定の連絡先もしくは関係機関へ連絡をする仕組みとなっています。
費用
・食事代:200円
利用者が200円を全額負担
・配食経費:200円
所得に応じて200円のうち1割~3割を負担(1回:20円~60円)
つまり、1割負担の人なら1回あたり220円、3割負担の人でも1回あたり260円で利用できるということです。
コンビニやスーパーでお惣菜やお弁当を購入している方にとっては、手作りのお食事が配送と安否確認がついてこの価格帯というのは、費用面・栄養面・安心面で大変魅力的ではないでしょうか。
ただし、名古屋市が提供する配食サービスの利用には条件があります。
病院への入院中または、入所型または宿泊型の介護サービスを利用した日には、配食サービスの利用ができません。
分かりやすくいうと、別のサービスや施設が食事を提供する場合には、名古屋市の配食サービスは利用できないということになりますので、ご注意ください。
配食サービスの選び方
配食サービスには、自治体が提供するもの以外にも、NPO団体や民間企業が提供しているものがあります。
「選び方のポイント」としては、
・好みに合った内容かどうかを確認する
・すぐに食べられる状態か、冷凍してあり温めの必要があるか
といった点も確認すると良いでしょう。
また、できれば事前に1週間分ぐらいの献立が分かる、中身についての説明があるなど、より内容について詳細に分かる仕組みのお弁当なら満足度が高くなります。
3. 保険外で頼む「一般企業の宅食サービス」
高齢者向けの食事支援サービスには、一般企業から提供されているものもあります。
宅食している業者は愛知県名古屋市にも複数あり、地域の新鮮な食材を使い、作り立てのお弁当を届けてもらうことができます。
企業型サービスのメリット
一般企業による宅食サービスは介護保険の適用外となるものが多く、要介護認定を受けている高齢者もそうでない家族も一緒に注文できるというメリットがあります。
企業型サービスのデメリット
一方保険外となるため、1食あたりにかかる費用は保険適用の配食サービスと比較すると若干割高になる点です。
しかし、調理が苦手、億劫という人や、栄養が偏りがちな人にとっては、ぜひおすすめのサービスです。
名古屋市をはじめ、愛知県内で人気の宅食サービスをいくつかご紹介します。
さくら配食サービス
お弁当は「ご飯がアリかナシか」を選べる仕組みになっており、介護認定を受けた高齢者に対しては、介護保険で適用できるおかずのみをリーズナブルに届けてもらうことができます。
マザーズランチ
地元農家の自社農場で育てた野菜をたっぷり使い、抗酸化力や免疫力、解毒力など健康効果にこだわったお弁当となっており、メニューは日替わりで3種類から選択ができ、その日の気分で選べるのが魅力です。
おわりに
高齢者の低栄養状態を防ぐために、愛知県名古屋市をはじめとする自治体では、要介護認定を受けた高齢者を対象として、「配食サービス」を提供しています。
リーズナブルな価格で利用でき、配食の際には安否確認もしてくれる保険適用サービスをはじめ、値段的には若干割高になるものの、利用条件が厳しくなく、メニューを選べるメリットがある介護保険外のサービスも人気があります。
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