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2025/10/04
コラム

施設選びで失敗しないために ― 利用権方式と賃貸借方式の違いをチェック

施設選びで失敗しないために ― 利用権方式と賃貸借方式の違いをチェック

老人ホームの契約には「利用権方式」と「賃貸借方式」があります。言葉だけ聞くと難しそうですが、実は「家を借りるのか」「住む権利を買うのか」という違いです。仕組みを理解して、自分に合った施設を選びましょう。

利用権方式とは?

利用権方式のしくみ
「利用権方式」は、施設に住む権利をまとめて購入するイメージです。
入居のときに「入居一時金」という大きなお金を払い、月々の利用料も毎月支払います。料金の中には部屋代だけでなく、介護サービスや生活支援などの各種サービス費用も含まれているのが特徴です。

ただしこの契約で確約されるのはあくまでも「利用権」であり「所有権」ではないため、居室が自身の資産になるというわけではありません

支払いの種類

  • 一括前払い方式:想定される入居期間分をまとめて払う方法。長く住むほどお得
  • 一部前払い方式:入居一時金を一部支払い、残りは月額料金に分ける方法。初期費用と毎月の費用のバランスが取れる
  • 月払い方式:入居一時金なし。毎月の費用に上乗せする方式。手軽に入れるが、長期的には割高になることも

メリット・デメリット

  • 長く住む予定ならトータル費用を抑えやすい。
  • 介護サービスがセットなので手続きが少なく安心。
  • ただし、入居一時金が高額で、途中で退去しても戻ってこないケースもある。

賃貸借方式とは?

賃貸借方式のしくみ
「賃貸借方式」は、一般のアパートやマンションを借りるのと同じ感覚です。
家賃を毎月払い、必要に応じて介護や生活支援サービスを別に契約します。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)でよく使われています。

特徴とメリット

  • 初期費用が安い(敷金や礼金程度)。
  • 借地借家法に守られているので、契約者が亡くなっても配偶者がそのまま住み続けられる。
  • 契約更新もできるので安心。

注意点

  • 介護を多く利用すると費用がかさみやすい。
  • サービスは別契約なので、必要なたびに手配する手間がある。
  • 老人ホーム全体で見ると、賃貸借方式を採用している施設はまだ少なめ。

利用権方式と賃貸借方式の違い

  項目        利用権方式        賃貸借方式
契約対象 「住む権利」+介護サービスや生活支援サービス等のサービス費用 住む部屋だけ(介護サービスは別契約)
初期費用 入居一時金が高額になりやすい 敷金・礼金程度で少額
月額費用 前払いなら安定・割安、月払いは割高傾向 家賃+介護費用。使うほど高くなる
契約の継続性 契約者が亡くなると終了。
相続できない
相続や契約更新が可能。同居人も住み続けられる
向いている人 長く住む予定で介護サービスをたくさん使う人 自立を重視し、介護を必要な分だけ使いたい人

まとめ

「利用権方式」は初期費用が大きいものの、介護サービス込みで安心。「賃貸借方式」は初期費用が抑えられ、自由度が高いのが魅力です。どちらを選ぶかは、介護が必要かどうかどれくらいの期間住む予定かで変わります。事前に両方の特徴を知っておくと、後悔しない施設選びができます。