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2025/09/16
コラム

うつ病や副作用が原因かも!?認知症と間違えやすい症状とは。

うつ病や副作用が原因かも!?認知症と間違えやすい症状とは。

認知症に似た症状は、うつ病や感覚器の障害、薬の影響などさまざまな要因からも生じます。誤解を避けるには「本当に認知症なのか」を冷静に見極め、適切に対応することが大切です。

うつ病による記憶力や意欲の低下

高齢者に多くみられる うつ病 は、認知症と間違われやすい代表的な病気です。もの忘れ集中力の低下が見られ、反応が鈍くなるため「認知症かもしれない」と思われがちです。しかし、認知症と異なり「ヒントを与えられると思い出せる」ことが多く、気分の落ち込み不眠体のだるさといった症状を伴うのが特徴です。適切な治療により改善が期待できるため、心療内科や精神科への早期受診が重要です。受診が遅れると生活の質が低下する可能性があるため、家族が早めに気づいて声をかけることが大切です。

難聴・白内障による理解力の低下

加齢に伴う 難聴白内障も、認知症と混同されやすい要因です。聞こえにくさ視力の低下があると、会話を理解できず返答が遅れることがあります。その結果「理解力が落ちた」「反応が鈍い」と誤解されてしまうのです。実際には認知機能が低下しているのではなく、感覚器の衰えによるものの場合が少なくありません。補聴器の活用眼鏡の調整白内障手術などで改善する可能性も高く、早めの対応で日常生活の質を保てます。こうした問題を放置すると孤立や抑うつにつながることもあるため、医療機関での相談が望まれます。

薬の飲みすぎによる影響

高齢者では、複数の医療機関に同時並行で通院している場合があります。その結果、薬の飲みすぎや、薬の飲み間違いが起き、その影響で認知症のように見える場合があります。また、薬の飲み合わせによる副作用が出ることもあります。こうした状況は本人や家族では気づきにくく、「最近ぼんやりしている」「様子が変わった」と誤解されることがあります。薬を複数処方される場合には、お薬手帳やマイナ保険証の提示主治医や薬剤師への相談を必ず行い薬の飲み合わせ量の調整してもらうことが大切です。薬の管理を整えることで、症状が改善することも少なくありません。

脳血管障害やせん妄による一時的な混乱

脳梗塞脳出血は、記憶や判断力の低下を伴うことがあるため、認知症と誤解されやすい病気です。ただし突然の発症が多く、片麻痺や言語障害などの神経症状を伴うのが特徴です。早急な治療が必要であり、認知症と区別することがとても重要です。また、入院中や感染症、脱水、手術後などに見られる せん妄も、一時的に強い混乱や幻覚を示し「急に認知症になった」と誤解されることがあります。原因を取り除けば改善するケースが多いため、医療機関での早期対応が欠かせません。

まとめ

認知症と似た症状は、うつ病、難聴や白内障、薬の飲みすぎ、脳血管障害やせん妄など多岐にわたります。中には治療や調整で改善するものも多くあります。「年齢だから仕方ない」と思い込まず、早めに医療機関へ相談することが、ご本人と家族の安心につながります。