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2020/04/08
コラム

新型コロナウィルス「感染症対策」わたしたちにできる備え

世界中で新型コロナウィルスが猛威を奮っています。

日本国内における感染者数や死者数は、欧米諸国ほど多くはありませんが、日本もいつどこで深刻な状況が生じるか分からない状態にあります。特に、高齢者や介護が必要な家族を持っている方にとって、不安はより強いものでしょう。

老人ホームなどの介護施設に預けている人も、自宅で介護をしている人も、大事な家族を感染症から守るためにできることを正しく知っておくのはとても大事です。

【目次】

①新型コロナウィルス感染経路
②「感染対策」わたしたちが今すぐできること
③国や自治体の対策は?もし感染が疑われた場合は?

 

1.新型コロナウィルスと感染経路 

 

新型コロナウィルスとは?

新型コロナウィルスについては、まだ分かっていないことが多いのが実情です。

その感染の方法についても、完璧に分かっているわけではなく、ウィルスが変容する可能性も否定できないことから、専門家によってさまざまな意見があります。

しかし、全体をまとめると「飛沫感染」と「接触感染」という二つのルートが共通していることが分かります。

 

 飛沫感染 

感染者が咳をするなどしてウイルスを含んだ唾液などを飛ばし、それを他の人が受けてウイルスが移るという過程。人と話す際に距離が近い、換気が悪く、人が密集した環境が危険とされている。

飛沫は周囲にいる人にかかりますので、距離が近ければ近いだけウイルスが移ってしまう可能性が高くなるということです。

 

 接触感染 

感染者が触ってウィルスが付着した物に、別の人が触れることで感染させてしまう過程。新型コロナウィルスでは、特に金属やプラスチックなどの表面に長時間生存するということが分かっている。

□感染者の咳や、汚染された手で触れることでウイルスが付着
  ↓
□健康な人が付着部分に触れ、ウイルスが手に移る
  ↓
□汚染された手で鼻・口・目等に触れることでウイルスが体内に入る

 

現段階で、新型コロナウィルスは空気感染はしないとされています。
そのため、基本的には感染者と短時間同じ空間にいただけでは感染しないといえます。

しかし、感染力が非常に強いのも事実で、健康な人が気を付けていてもウイルスが侵入してきてしまうことがあるので、細心の注意が求められます。

 

2.「感染対策」わたしたちが今すぐできること

■主な新型コロナウィルスの感染過程から、家族や自分を守る

飛沫感染は、咳やくしゃみによって起こります。そのため、マスクをしてウイルスをまき散らさないことは非常に大事です。

すでに名古屋を始めとする愛知県では、関係者以外の介護施設・病院への立ち入りを家族も含め制限していますが、もし老人ホームなどに入る場合、万が一自分がウイルスを持っているかもしれないという意識を持ち、マスクをするのは大事なことです。

今からできる感染症対策

■手などに付着したウィルスからの接触感染リスクを下げる

介護施設に入る場合には、手指の消毒不必要に物を触らないことで、ウイルスを持ち込まないようにします。

ご自身で消毒液やシートを持っている方や、出入口に消毒用アルコールが設置されている場合は、手指消毒を必ず実施しましょう。消毒液が無い場合でも、可能な限り手洗いをしっかり行うことが大切です。

 

■日常生活でも手の消毒や手洗いはこまめに

たくさんの人が出入りする、スーパー公共施設などに出入りする場合も、できるだけ前後にアルコール消毒をし、帰宅時は真っ先に手洗いを行うことも心がけたいものです。


■人が集まるところはできるだけ避ける

新型コロナウィルスは、当然のことですが人から人へと移ります。つまり、人に会わなければ感染リスクは格段に下がるということです。

特に高齢者持病のある方、感染時の重篤化リスクが非常に高いと言われています。そのため、必要がある場合でも、高齢の家族ができるだけ家から出ないように、買い物や常備薬の受け取りを代行するなど、対策を採ることが大事です。

 

■若い人、健康な人でも感染するリスクはある

他から拾ってきたウイルスを家の中や介護施設に持ち込んでしまうと、自分はひどくならないとしても、大事な家族や市民を危険にさらしてしまうことになります。

そのため、緊急性や重要性が薄い場合できるだけ人混みや集会を避けることが大事です。

もちろん、そのようなところに行ったからすぐに感染するというわけではないかもしれません。しかし、感染のリスクが高まるというのは間違いのないことです。

家族や周りの人を守るためにリスクはできるだけ避けましょう。

 

3.国や自治体の対策は?感染が疑われた場合は?

個々が新型コロナウィルスの感染ルートとならないように気を付けると同時に、国や自治体が出している情報に注意し、要請に従うというのは大事なことです。

名古屋市や愛知県も、感染が疑われる人が家庭の中で生じたらどうするかという情報を発信しています。

感染が疑われたら

① 感染の疑いがある人とは生活空間を分ける

・食事のタイミングや場所を分ける
・寝る場所も別にして、感染者との接触を薄くする
・トイレやお風呂が複数ある場合は使用する場所を分ける
・看病やケアをする人を限定して何人もの人が同時に関わらない

※間取りや病状、介護が必要な高齢者や小さな子どもなど、一人にしておけない場合は、仕切りをしたり、布団の距離を離す頭と足を互い違いにして寝る

※特に持病がある人妊娠中の方などは、接触は最小限にする

 

② 屋内の換気を行う

・感染者がいる部屋以外の部分も良く換気をする
・天候や住宅環境上、可能であれば窓を開けっぱなしにするのも有効

 

③ 手が触れる部分の消毒

・ドアノブやトイレ、洗面などよく手が触れる共有部分の消毒
・可能なら塩素系の漂白剤を使って雑巾で拭き取る
・感染者が使ったタオルなどは、通常の洗濯でも問題なし
・感染者の嘔吐や失禁で汚れた衣服やシーツの取り扱には特に注意

※体液や糞便から新型コロナウィルスが移る可能性もあるため、汚染物を洗濯する場合は、使い捨てできるゴムやビニールなどの手袋マスクを着用し、他の衣類とは別に家庭用洗剤を使って洗浄し、しっかりと乾かす

 

おわりに…

新型コロナウィルス感染は、病気の人や高齢者に大きなリスクとなります。
特に介護施設にウイルスを持ち込んでしまうと、大きな問題を引き起こしてしまうこともあります。家族や隣人を守るためにも、個人としてできるだけのことをしたいものです。

また、愛知県や名古屋市がアップしている情報をチェックして実行するなど、正しい知識を身に着けることも大事です。見えない敵との闘いということになりますので、避けられるリスクはできるだけ避けるような努力をしていきましょう。