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2025/07/17
コラム

大人も注意!手足口病の症状と感染対策、予防のポイント

大人も注意!手足口病の症状と感染対策、予防のポイント

子どもの病気と思われがちな「手足口病」ですが、実は大人にも感染することがあります。特に免疫が低下していると重症化しやすく、発熱激しい痛みに悩まされるケースも。今回は、大人の手足口病について、症状や感染経路、予防対策のポイントを解説します。

『手足口病』について動画で見る

手足口病とは?大人がかかると重症化しやすい理由

手足口病は、主に夏に流行するウイルス性感染症で、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスが原因です。乳幼児に多く見られる疾患ですが、大人も免疫がない場合疲労・ストレスがたまっていると感染し、子どもよりも強い症状が出ることがあります。

大人が感染した場合、以下のような症状が特徴的です:

  • 口の中や喉の痛み(食事や会話が困難になることも)

  • 手・足・口の皮膚に水疱や発疹

  • 発熱(38℃以上の高熱になることも)

  • 強い倦怠感や関節痛

特に口の中の発疹が破れて口内炎になると、痛みで水分や食事が摂りづらくなり、脱水症状を起こすリスクも高まります。また、発疹は人によってはかゆみを伴ったり、まれに爪が剥がれるといった症状に進行するケースも報告されています。

さらに注意したいのが、手足口病の原因ウイルスには特効薬がないという点。自然に治癒するのを待つしかなく、症状を和らげる対症療法が中心となります。

感染経路と広がりやすい場面とは?

手足口病は非常に感染力が強く、家庭内や職場、介護施設などでも広がる恐れがあります。特に大人は無症状のまま他人にうつしてしまうこともあるため、感染経路を正しく理解し、予防に努めることが大切です。

主な感染経路は以下の3つです:

  • 飛沫感染:くしゃみや会話でウイルスが飛散

  • 接触感染:ドアノブ、手すり、タオルなどからウイルスが手に付着

  • 糞口感染:排泄物を介してウイルスが口に入る(オムツ交換や介助時に注意)

また、ウイルスは症状が治まった後もしばらく体内に残り、便や唾液から排出され続けるため、回復後もしばらくは感染リスクがあることを覚えておきましょう。

特に以下のような場面で感染が拡大しやすくなります:

  • 家庭内での子どもから大人への感染

  • 保育園や学校、介護施設などの集団生活環境

  • タオルや食器の共用

これらを踏まえ、感染拡大を防ぐためには、手洗いうがい消毒の徹底と接触機会の最小化が重要です。

大人のための予防と対処法

手足口病を完全に防ぐワクチンや特効薬は現時点では存在しません。だからこそ、日常的な予防習慣の徹底と、発症時の正しい対処が重要です。

予防のポイント

  • 外出・トイレ後、食事前のこまめな手洗い

  • タオルの共用を避け、使い捨てペーパータオルなどを活用

  • ドアノブ・スイッチ・手すりのアルコール消毒

  • 子どもの発疹や口内炎を見つけたら、早めにマスク隔離対応

発症時の対応

  • 解熱剤や痛み止めを用いて症状を緩和

  • 口内炎による脱水防止のため、こまめに水分補給

  • 刺激の少ない食事(冷たいスープ、プリン、ヨーグルトなど)を選ぶ

  • 出勤や外出を控え、周囲への感染拡大を防ぐ

また、発疹が治っても、便からウイルスが排出されることがあるため、排便後やおむつ交換後の手洗いしっかりと行い、数週間は注意して過ごすのが理想です。

介護施設などで働く方にとっても、自身の感染や高齢者への感染拡大を防ぐ意味で、こうした対応を理解しておくことが求められます。

まとめ

手足口病は子どもだけの病気ではなく、大人もかかる可能性があり、重症化することもあります。高熱や口内炎などで生活に支障が出るケースもあるため、早期発見と適切な対処が重要です。特に介護・医療の現場では、感染対策を徹底し、集団感染を防ぐことが求められます。日常の手洗い・消毒の習慣を見直し、感染リスクを最小限に抑える行動を心がけましょう。