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老人ホームの照明は明るさ管理が大切|実際に行われている対策方法を解説

老人ホームにおける照明の明るさ管理は、視力や睡眠のリズムだけでなく、転倒や認知症などのリスクにも関わるため、細かく配慮されています。本記事では、照明管理の重要性や具体的な対策方法について解説します。
老人ホームで照明の明るさ管理が必要な理由
照明環境は、高齢者の心身の健康や生活の質に直結します。そのため、施設内の明るさを適切に保つことは、安全で快適な生活の土台ともいえるのです。
健康的に生活するため
適切な明るさの照明は、太陽光に似た役割を果たし、体内のリズムを整える助けとなります。特に、室内で過ごす時間が長い高齢者にとって、十分な光を浴びることは新陳代謝やホルモン分泌の調整に大きく関係し、良質な睡眠の促進や認知症予防にもつながります。
加齢による視覚の変化に対応するため
高齢者の目は、瞳孔が小さくなり、光を捉える量が低下するため、同じ明るさでも暗く感じられることがあります。また白内障などの視覚障害がある場合、光をまぶしく感じやすくなるため、照明の明るさは入居者の個々の状態に応じて調整します。
入居者の安全を守るため
薄暗い廊下や段差の多い場所は、転倒事故の原因となります。特に夜間は、視認性が落ちるため、明るさの確保が事故防止に直結します。
老人ホームで行っている照明対策
実際の現場では、高齢者の視覚や生活リズムに配慮した照明計画が導入されています。本章では、主な工夫について紹介します。
高齢者が生活しやすい照度に設定する
高齢者の方には、基準値の2~3倍の照度が推奨されることが一般的です。明るさを確保することで日常の行動がしやすくなり、夜間の移動時にも安全が確保され、転倒のリスクを低減します。
夜間にオレンジ色の照明を使用する
LEDや蛍光灯の白色光は、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を妨げる性質があります。
アルツハイマー型認知症の原因とされているアミロイドβは睡眠中に分解されるため、良い睡眠を促すことはアルツハイマー型認知症を抑制する効果があるとされています。そのためメラトニン分泌を抑制しないように、夜間になるにつれオレンジ色の照明に切り替えている高齢者施設もあります。
暗い場所に照明を備える
足元や角、廊下の隅など暗くなりやすい場所には、間接照明やフットライトが設置されています。特に、夜間のトイレ移動時などに視認性を高めることで、転倒リスクを大幅に下げることができます。
光源が直接目に入らない工夫を行う
まぶしさを感じやすい高齢者のために、照明器具にカバーをつけたり、天井や壁を反射させる間接照明を用いたりするなど、光の柔らかさにも配慮がなされています。
まとめ
老人ホームにおける照明管理は、単なる明るさの調整にとどまらず、高齢者の健康維持・転倒防止・生活リズムの安定に直結する大切な取り組みです。視覚機能の変化や睡眠への影響を踏まえ、照明の色・位置・照度に至るまで、きめ細かな配慮が求められます。
高齢者が適切な時間に光を浴びることは、体内リズムを整え、健康的な生活を送るうえで重要です。老人ホームでは、こうした光環境にも配慮しながら、心身の健康をサポートする生活プランが組まれています。「ケアまど 老人ホーム紹介センター 有松相談所」では、入居者の安全や快適性を重視した施設情報をもとに、最適な選択をサポートいたします。転倒予防や認知症ケアに関心のある方も、ぜひご相談ください。
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