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2025/05/24
コラム

介護におけるグレーゾーンとは?具体的な事例や対策方法を解説

介護におけるグレーゾーンとは?具体的な事例や対策方法を解説

高齢者の介護において「これは問題ないの?」「やりすぎでは?」と迷う場面に直面することがあるかもしれません。介護者がつい配慮に欠けたケアを行ってしまい、利用者本人や家族から不適切と受け取られかねない対応が、介護現場における「グレーゾーン」です。本記事では、代表的な事例や対応策を紹介し、より良い介護環境づくりのヒントをお届けします。

介護における行動制限措置とは

行動制限措置とは、本人の意思とは関係なく、移動や行動を制限する対応を指し、主に身体的拘束や薬剤の過剰投与などが挙げられます。こうした対応が認められるのは「今すぐに命に関わるような危険があり」「一時的であり」「ほかに方法がない」など、どうしてもやむを得ない状況であり、身体拘束同意書をもらっている場合のみです。

介護でグレーゾーンとされる事例

介護の現場では、違法ではないが、不適切と捉えられかねない対応も存在します。本章では、よくあるグレーゾーン事例の一例と専門的な見解を紹介します。

➀利用者の尊厳を欠くような愛称やちゃん付けで呼び、子供扱いする

利用者の気持ちを無視し、「〇〇ちゃん」などと呼んだり、幼児言葉を使用して接することは、利用者の尊厳を軽視しており、利用者やその家族を不快な気持ちにさせます。

②コロナ陽性者が外出できないよう靴を隠す

感染拡大防止を目的とした措置であっても、本人に説明せず靴を隠す行為は、身体拘束に近いものと判断されるリスクがあります。意思の確認と、代替手段の提示が重要です。

③利用者の呼びかけに対し、「ちょっと待って」と長時間放置する

介護職員の人員不足などもあり、介護の現場はどうしても業務に追われることがありますが、利用者からの呼びかけを無視したり、長時間放置することは不適切なケアと言えます。

このような不適切ケアを放置することが虐待行為へとつながっていくため、不適切ケアから改善・予防していくことが大切です。

グレーゾーンとされる不適切なケアの対策方法

不安や迷いの中で介護と向き合うご家族にとって、安心できるケアは何より大切です。本章では、老人ホーム側がどのように対策しているのかをご紹介します。

体制や環境を改善する

不適切なケアを防ぐためには、職員がゆとりを持って働ける環境が不可欠です。人員の確保や業務の工夫、チームでの連携強化など、老人ホームでも日々改善が進められています。

職員のメンタルヘルス対策を行う

職員が心に余裕を持って働けるよう、介護の現場ではストレス対策の研修や相談体制の整備が進められています。こうした取り組みが、丁寧で落ち着いた対応につながります。

業務内容を見直す

忙しさのあまり、丁寧な対応が難しくなることもあります。そのため老人ホームでは、業務内容の見直しや役割分担を行い、必要なケアにしっかり時間をかけられる体制づくりをしています。

介護職員への教育を強化する

不適切なケアは、それらに関する基本的な知識が不足していることによって起こる可能性も考えられます。
不適切な対応を防ぐために、実例をもとにした研修や現場での指導を通じて、職員の倫理観やコンプライアンス意識を高める教育を強化することが重要です。

まとめ

介護現場でのグレーゾーン対応は、介護者の善意と利用者の尊厳の間で揺れ動く課題です。ご家族としても老人ホーム側の取り組みを知り、気になることがあれば遠慮なく確認できる関係性を築いておくことが大切です。

利用者の家族として「これって大丈夫?」と不安を感じたときは、一人で抱え込まず専門機関に相談しましょう。「介護の窓口【ケアまど】老人ホーム紹介センター 有松相談所」では、施設の選び方や不安のご相談にも親身に対応しています。地域に根ざしたサポートで、安心できる介護の選択を一緒に考えませんか?”介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所”