「できるだけ最期は、住み慣れた自宅で迎えさせてあげたい」と願うご家族は少なくありません。しかし、自宅での看取りには、医療や介護の支援体制だけでなく、周囲の協力や計画的な準備が必要です。本記事では、自宅で看取るための条件や準備、看取り後の流れまでを解説します。

自宅で看取るために重要なこと

自宅での看取りには、本人の意思とそれを支える体制の整備が不可欠です。本章では、特に重要な3つの要素について見ていきましょう。

本人と家族に自宅で最期を迎える意思がある

本人が望んでいるかどうか、そして家族がその思いを支える覚悟があるかが大前提となります。本人の意思尊重はもちろん重要ですが、負担が大きくなる家族全員の同意を得ることが在宅での看取りにおいては非常に重要です。

医療と介護が24時間体制でできる

訪問診療や訪問看護など、在宅医療を支える体制が必要です。特に終末期には、急な体調の変化が起こることがあるため、夜間や急変時にも対応してもらえる医師・看護師・介護士との連携がカギになります。

介護や医療に必要な費用を準備する

在宅療養に伴う費用は、医療保険や介護保険で一部補助されますが、訪問回数や利用内容によっては自己負担も発生します。事前に概算を把握し、無理のない範囲で備えておきましょう。

在宅医療への切り替えを検討するタイミング

「食事がとれなくなった」「治療よりも緩和ケアが中心になる」「医師から余命の説明があった」といった状況は、在宅医療への切り替えを検討するタイミングといえます。ただ「在宅医療への切り替えは、食事がとれなくなってしまってからでは遅い」など、考えは人それぞれです。本人の体調や希望を尊重しながら、医療機関と連携をとり、早めに方針を決めることがスムーズな在宅療養につながります。

自宅で看取るための準備

安心して最期の時間を迎えるには、医療・介護の連携だけでなく、家族の心構えや環境づくりも欠かせません。本章では、具体的な準備の流れをご紹介します。

介護環境を整える

ベッドやポータブルトイレ、吸引器など、必要な福祉用具のレンタル手配も含め、介護環境を整えましょう。日常的なケアや急変時の対応方法も、事前に確認しておくことが重要です。

心構えをしながら穏やかな環境をつくる

命の終わりに向き合うことは、ご家族にも覚悟が必要です。死亡直前になると様々な変化が訪れ、容態が急変するとパニックに陥る可能性もあります。死亡前に起こりうる状態について、あらかじめ確認しておく必要があります。
また本人にはできるだけ穏やかな雰囲気で過ごせるよう、好きな音楽や香りを取り入れるなど、心を落ち着ける工夫もおすすめです。

自宅で看取った後の流れ

死亡確認は、医師が行います。家族とのお別れを終えた後は、訪問看護師もしくは葬儀社がエンゼルケアを行います。その後、多くの方は通夜や葬儀を執り行います。死亡届は死亡診断書をもとに作成し、亡くなったことを知ってから7日以内に、市区町村の役場に提出します。あらかじめ葬儀社を決めておくと、スムーズに手続きが進みます。

介護施設での看取りという選択肢も

在宅での看取りが難しい場合、特別養護老人ホームや介護医療院など、看取り対応が可能な介護施設に入居するという選択肢もあります。医療面や介護体制、本人の希望をふまえて検討しましょう。

まとめ

自宅での看取りは、本人の希望を尊重できる方法の一つです。ただし、準備や連携が不十分だと、家族の心身への負担も大きくなります。医療・介護の専門職と協力しながら、ゆとりをもって進めることが大切です。

自宅での看取りは、医療・介護・福祉、そして地域の支えが連携してこそ実現します。名古屋市有松は、昔ながらの町並みと人のつながりが息づく地域です。そんな有松で看取りについて悩んだ際は「【ケアまど】老人ホーム紹介センター 有松相談所」へご相談ください。ご本人とご家族の思いを尊重しながら、最適な選択肢をご提案いたします。”介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所”