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ケアまどニュース
老人ホームでの「レクリエーション」
介護施設と一概に言っても、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど、さまざまな種類の施設が存在します。ご自身や、或いは大切なご家族が入所するにはどんな施設がいいのか迷われる方も少なくないことでしょう。
そんな選択の要素として、レクリエーションで選ぶという方法もあります。
最近は施設によって、それぞれ趣向を凝らしたレクリエーションを提供するところが増えてきています。
1.レクリエーションが求められる理由は、「自由な時間の多さ」
レクリエーション以外ではほとんどの生活行為が提供されてしまうため、どうしても施設における生活は単調になってしまいがちです。
そうした、生活の中にリズムやメリハリを与えるのが『レクリエーション』です。
レクリエーションというと、高齢者の方の中には「苦手」とか「人前で何かをするのが嫌い」という方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、そうした集団行動ばかりがレクリエーションではありません。
いわば、レクリエーションとは、
「自分らしく生きるために、自由な時間を設けること」
と言い替えることができるのです。
例えば、もともと身体を動かすことが好きだった方にとっては、体操や運動といったレクリエーションを楽しむことができます。
また、この身体を使うレクリエーションには、身体機能の向上だけでなく、同時に一緒にやる方達との交流やコミュニケーション、社会能力の向上の効果もあるのです。
そうすることで、ADL(日常生活動作)を維持することへとつながっていきます。
或いは、運動は苦手だけど頭を使うことは得意という方もいるかもしれません。
普段は認知症があるという方でも、エピソード記憶は認知症になっても残っていることが多いため、若い人達が知らないようなクイズの答えも正解を出すことがあります。
正解することによって自信がつき、自己肯定感も高まります。
それによって認知症状が抑えられる効果も期待できます。
また、菜園やガーデニングが趣味だった方には庭いじりのレクリエーション。
旅行や写真が趣味だった方には外出レクなど、様々に種類があります。
このように、レクリエーションは体力面だけでなく、
【知能面・認知面】そして【社会面】での効果が期待できるのです。
こうして「今までどおりの自分らしさ」を持てる環境でいることにより、自由な時間を持つことができて、
それが結果的にQOL=生活の質の向上へと繋がって行きます。
2.レクリエーションの効果と注意点
介護施設におけるレクリエーションの効果は沢山あります。
他入居者さんと交流を深めたりコミュニケーションをはかることはもとより、脳機能や身体機能を活性化してくれるという効果もあるのです。
例えば、よく施設で行われる脳トレやクイズ。
トランプゲームや後出しじゃんけんなど、このように楽しみながら頭を使うトレーニングは、脳の血液の流れを促進し、認知機能の低下を予防する効果があると言われています。
外出レクリエーションなども、普段部屋に引きこもりがちな生活の中で外の空気を吸ったり季節の雰囲気を感じることで脳内を刺激してくれる効果があります。
また、最近行われるようになった異世代交流。
幼稚園児達のお遊戯やお喋りをすることによって、自分が幼稚園児達に伝えられることがあることを自覚できたりなど、社会やコミュニティの中で役割意識を持つことはとても大切です。
これだけ素晴らしい効果をもたらしてくれるレクリエーションですが、施設によってレクリエーションに加算方式を採っているところもあります。
勿論そういった場合でも参加は可能なのですが、それにより月額料金に変動が出て来てしまうのでご注意ください。
施設を見学に行く際には「レクリエーションが月額か、加算方式か」といった点についても確認しておくと良いでしょう。
毎日のレクリエーションやクラブ活動は月額内だけど、外出レクついては別途料金がかかるという場合もありますので、そちらも併せて確認しておくことをお薦めします。
また、創作するレクリエーションの場合には材料費がかかることもあります。
簡単な作品ですと材料費といっても100~500円程度ですが、フラワーアレンジメントなどの場合には1000円~5000円程度かかる場合もあるようです。
こうしたレクリエーションについては施設ごとで金額が違うので、こちらも要確認となります。
その他にも観光イベントのようなものもあり、「紅葉を見に行くツアー」や「桜見ツアー」などが行われる施設もあります。
その場合、参加費用として別途料金が発生しますので、そうした企画の際には都度詳細を確認するようにしましょう。
3.レクリエーションの内容で、介護施設や事業所を選ぶ人もいる
介護施設とは、人生をまっとうすることのできる終の棲家です。
そのため、一番重要視したいところは「最後まで自分らしく生きられるか」というところですよね。
そのため、介護施設や事業所をレクリエーションの内容によって選ぶ人もいるぐらいなのです。
例えばガーデニングや菜園をするのが好きだった方は園芸、庭園のある施設を探したり、歌うのが好きな方はカラオケがある施設を探したり。その他にも囲碁や将棋クラブがある施設もあったりします。
一概に「レクリエーションの有無」というだけでなく、ご自身、或いは入居を希望しているご家族がどんな趣味を持ちどんな生き甲斐を持っていたかを視野に入れた施設選びをするとよいでしょう。
前述したように、中には別途料金かかってしまうイベントもありますが、外出する機会がなかなか持てないことも考えると、介護士さんなどが付き添って行ってくれる旅行ツアーで息抜きできるというのはとてもいい機会と捉えることができるかもしれません。
レクリエーションとは広義的に「自由時間に行われる自発的、創造的な活動」を言うので、高齢者の方がメイクやお洒落を楽しむこともレクリエーションのひとつに含まれます。
そのため、最近では「ネイル」もレクリエーションのひとつとして組み込まれており、日本保健福祉ネイリスト協会(JHWN)では、福祉ネイリストの資格を持つ人が施設まで赴いてネイルをしてくれるという、とても画期的なシステムが導入されています。
認知症のあらわれのひとつに、身だしなみがおろそかになることが挙げられます。
身だしなみを整えることで社会の一員であるという意識を促すため、脳の活性化へも影響を及ぼします。女性はどんなに年齢を重ねても、美しくありたいと願うものです。
そんな時、指に可愛らしいネイルアートがされていたら、それだけでも気分がワクワクしてきますよね!
おわりに…
レクリエーションひとつをとっても、「高齢者の個性」に応じたものを選ぶことが大切です。
例えば、庭で季節の変化を味わいながら植物を育てるのが好きだった方が、カラオケしかない施設に入れられてしまったら自分らしさを発揮できません。
風景の写真を撮るのが好きだった方にとっては、多少追加料金が発生しても外出レクがあるようなところにいることで自分らしさが発揮できます。
最後まで「その人らしくあること」を手助けできるよう、以前どんな趣味を持っていたかを視野に入れて探すと良いでしょう。
愛知県名古屋市にはたくさんの介護施設があり、フリーワードに「レクリエーション」を入れて検索することもできます。
「自分らしく生きる」というのは、とても大切なキーワードです。
施設探しのポイントに、ぜひレクリエーションも加えてみてください。
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