高齢の家族の介護施設選びで「老健（介護老人保健施設）」と「特養（特別養護老人ホーム）」の違いに悩んでいませんか？どちらも介護を必要とする高齢者が利用する施設ですが、入居条件や目的、サービス内容、費用などに明確な違いがあります。本記事では、老健と特養の違いを比較し、施設選びのポイントについて解説します。

老健と特養の違い

老健（介護老人保健施設）と特養（特別養護老人ホーム）は、どちらも介護保険サービスを提供する施設ですが、役割や目的が異なります。本章では、それぞれの特徴について解説します。

入居条件

入居条件の違いは、以下のとおりです。

・老健：要介護1〜5の認定を受け、病状が安定していて入院治療の必要がない方が対象。主にリハビリを行い、在宅復帰を目指す65歳以上の方が入所します。
ただし40歳以上65歳未満でも特定疾病のために要介護認定を受けている場合は、利用することが可能です。

・特養：原則、要介護3〜5の認定を受けた65歳以上の方、特定疾病が認められた要介護3以上の40～64歳の方が対象。身体的・精神的に介護が必要で、自宅での生活が難しい方が入所します（要介護1・2は特例あり）。

入居期間

入居期間の違いは、以下のとおりです。

・老健：在宅復帰を目的としているため、原則3〜6ヶ月程度の短期間利用が基本です。
・特養：長期入居が前提で、原則として終身にわたり介護を受けることができます。高度な医療的ケアが必要にならなければ、終の棲家として利用されるケースが多いです。

サービス内容

サービス内容の違いは、以下のとおりです。

・老健：リハビリや医療ケア、生活援助などのサービスが受けられ、在宅復帰をサポートします。
医師や看護師が常駐しており、日常的な健康管理や医療処置が受けられるほか、理学療法士や作業療法士や言語聴覚士が入居者それぞれに合わせたリハビリプログラムを提供します。

・特養：日常生活のためのサービスが中心で、食事や排せつ、入浴などの支援を受けられます。
軽度の医療的ケアが受けられるほか、医師が定期的に訪問し健康管理を実施します。
リハビリテーションは日常生活を通じて行う生活リハビリが中心になります。

費用

費用の違いは、以下のとおりです。

・老健：リハビリや医療ケアが含まれるため、特養よりも費用は高めです。ただし、介護保険が適用されるため、自己負担は抑えられます。
・特養：比較的安価で、所得に応じた費用負担軽減制度も利用できます。

設備

設備の違いは、以下のとおりです。

・老健：居室や生活に必要な設備に加え、リハビリ用の設備が充実しています。
・特養：生活重視のため、居室、浴室、トイレ、食堂など生活に必要な設備が中心になっています。

待機期間

待機期間の違いは、以下のとおりです。

・老健：在宅復帰を前提とした施設なので、比較的入所しやすく、待機期間も短めです。
・特養：入居希望者が多く、地域によっては数年待つ場合もあります。

長期入居は特養・在宅復帰を希望するなら老健へ

施設の目的やサービス内容により、向いている方が異なるので、ご家族の状況に合った施設選びが重要です。

＜老健が向いている方＞
・リハビリを受けて自宅に戻りたい方
・医療ケアを受けながら短期間で回復を目指す方
・退院後の生活に不安があり、一時的な介護が必要な方

＜特養が向いている方＞
・日常生活において、手厚い介護が必要な方
・長期的な介護が必要な方
・自宅での介護が難しく、最期まで過ごす場所として暮らしたい方

老健は在宅復帰を目指す方に適した施設で、特養は看取りもあり、終の棲家として適しています。施設の特徴をよく理解し、本人や家族の意向に沿って選択しましょう。

まとめ

老健と特養は、目的やサービス、費用に大きな違いがあります。リハビリや医療ケアを重視して短期間の利用を希望するなら老健、長期的な介護が必要で落ち着いた生活を望むなら特養が適しています。ご家族の状態や希望に合った施設を選ぶことが、安心できる介護生活につながるでしょう。

どの施設を利用すべきか迷っている方は、専門家に相談することで安心かつ適切な選択につながります。「介護の窓口【ケアまど】老人ホーム紹介センター 有松相談所」では、専門スタッフが一人ひとりの状況に寄り添い、最適な施設選びを丁寧にサポートします。有松の静かな町並みや自然に囲まれた環境は、心身の健康を維持するためにぴったりな場所です。どんな些細なことでも、お気軽にご相談いただけると幸いです。”介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所”