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2024/10/16
コラム

見当識障害とは?病状や発症原因、症状がある高齢者への接し方を解説

見当識障害とは?病状や発症原因、症状がある高齢者への接し方を解説

見当識障害は、高齢者に多く見られる認知機能の低下によって、時間や場所、人などを認識できなくなる症状です。本記事では、見当識障害の症状や原因、対応方法、症状のある高齢者への接し方について説明します。

高齢者に発症する「見当識障害」とは?

見当識障害とは、時間や場所、人の認識ができなくなる認知機能の低下を指します。高齢者に多く見られ、特に認知症の進行とともに、顕著になることが多いです。

見当識障害の症状

見当識障害の主な症状には、次のようなものがあります。

・時間の混乱
日付や曜日がわからなくなり、時間感覚が失われます。時計を見ても、現在の時間を正確に把握できないこともあります。

・場所の混乱
自分のいる場所がわからなくなり、自宅にいるのに「ここはどこ?」と尋ねることが多くなります。外出先で、迷子になることもあります。

・人物の混乱
家族や知人との関係性がわからなくなり、相手が誰だかわからず混乱することがあります。

せん妄との違い

せん妄は急激に生じる意識障害の一種で、一時的な混乱状態のことをいいます。
見当識障害は長期的に進行する傾向があり、時間の経過とともに症状が悪化していく点が特徴です。

見当識障害の原因

見当識障害は、認知症の種類によって発症の原因がいくつかありますが、脳の障害によって脳細胞が壊れ、脳の働きが低下することで起こります。
認知症の進行とともに見当識障害が現れることが多いです。また、環境の急激な変化やストレス、栄養状態の悪化も、症状を進行させる要因となります。

こんなトラブルがある高齢者は見当識障害かも?

見当識障害の兆候は、日常生活の中で確認できます。次のようなトラブルが頻繁に起こる場合、見当識障害の可能性があります。

・時間感覚の低下
食事の時間や予定の時間を忘れる、朝や夜の区別がつかなくなる

・判断力の低下
季節がわからなくなり、夏なのに厚着で暖房をつけたり、反対に冬なのに薄着で冷房をつけたりする

・居場所がわからなくなる
自宅に居るにもかかわらず、今居る場所が自宅だとわからなくなったり、外出先で帰り道がわからなくなったりすることがある

これらのサインが見られる場合、本人には大きなストレスがかかりますが、介護する側もうまくコミュニケーションがとれずイライラしてしまったり、つらい気持ちになることもあります。

見当識障害がある高齢者への対応方法

見当識障害を持つ高齢者に対しては、次のような対応が有効です。

・自尊心を傷つけない
高齢者が間違ったことを言っても強く指摘せず、安心感を与える言葉で対応しましょう。

・1人にさせない
見当識障害が進行している場合、1人にさせると不安や混乱が強まることがあります。常に見守り、安心感を提供することが大切です。

・環境変化を少なくする
環境の急激な変化は、見当識障害を悪化させる可能性があります。部屋の模様替えや引っ越しはできるだけ避け、慣れ親しんだ環境を維持しましょう。

・季節や昼夜を感じさせる
部屋のカーテンを開けて日光を取り入れることで、昼夜の区別がつきやすくなります。また、季節を感じられる装飾をすることも効果的です。

・予定を書き込む
日常の予定をカレンダーに書き込むことで、高齢者は安心感を得られます。さらに、大きなカレンダーやデジタル時計を設置し、時間や場所を認識しやすい環境整備を心がけましょう。

症状がなくても、普段からこれらを実行することで、予防につながります

まとめ

見当識障害は、認知症を患った方に多く見られる症状の一つで、時間や場所の感覚が失われる症状です。家族や介護者は、高齢者に寄り添った対応を心がけ、穏やかな生活を支えることが求められます。

見当識障害があっても、これまで生活していたなじみの地域であれば、記憶がよみがえりやすく、安心感を持って暮らすことが可能です。

名古屋市有松のような歴史ある町並みをゆっくり散策することは、脳への良い刺激となり、精神的な安定にも役立ちます。
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