老人ホームでは自宅とは違って他の入居者と共同生活をしますが、その際に懸念されることが「プライバシー保護」です。

本記事では老人ホームのプライバシー保護は万全かどうか、安心して利用できる施設の選び方と合わせて解説します。

老人ホームではプライバシー保護を徹底している

老人ホームでは、入居者が安心して生活できる環境を提供するために、プライバシー保護を徹底しています。入居者の個人情報や病気のこと、服薬、介護の状態など細かい情報が入ってくるため、情報漏洩は大きなトラブルの元になりかねません。

各施設は厚生労働省のガイドラインに基づいてプライバシーポリシーを明示し、スタッフが徹底的に遵守しています。利用目的などをあらかじめ通知、公表し、変更点がある場合は、変更前に必ず公表します。情報システムのパスワード化や盗難防止対策、適切なデータの破棄など、取り扱いにも十分注意を払います。そのため個人情報は厳重に管理されています。

老人ホームでプライバシー保護が必要となる場面

老人ホームでは安心安全な生活環境を保つため、さまざまな場面でプライバシー保護が必要となります。必要な場面を5つ紹介します。

入居者の個人情報を扱うとき

老人ホームでは個人情報の漏洩が入居者の安全と信頼を損なうため、入居者の個人情報を扱う際に細心の注意が必要です。個人情報には氏名、生年月日、住所などの事実に関する情報だけでなく、個人の身体、医療情報や介護計画、家族連絡先など全ての情報を指します。

これらの情報はスタッフのみが共有し、外部への漏洩を防ぐために暗号化やアクセス制限が施されます。厚生労働省のガイドラインに基づき、施設は個人情報の取り扱い方針を明示し、厳守しています。

入浴・排泄・着替えなど衣服の着脱をともなうとき

入居者にとって入浴や排泄、着替えなど衣服の着脱をともなう行為は入居者の尊厳に関わります。例えば介護スタッフは、入居者が着替える際に肌が極力露出しないようにタオルで隠し、できるだけご自身で着替えをしていただくように心がけています。

排泄や着替えの際に、個室や仕切りを使用してプライバシーを確保することは重要です。オムツの使用や失禁の有無などを、大声で伝えないように配慮しています。

会話をするとき

老人ホームで介護スタッフが個人情報に関して話し合うときは、個室や専用の相談室を使用します。また職員間での情報共有の際も、他の利用者に聞かれないよう配慮も行います。

なお相部屋の場合は、入居者間のプライバシー確保も必須です。これらの措置により、入居者は安全にコミュニケーションを取ることができ、安心して入居生活を送れます。

掲示物を作成するとき

老人ホームによっては入居者の写真などを施設内に掲示したりHPなどで公開することがありますが、その際は必ず入居者やその家族などに掲示の許可を取ります。またレクリエーションなどで作った作品を掲示する際も、注意深く対応しています。

介護記録を作成するとき

個人情報の漏洩を防ぐため、入居者の健康情報や介護内容が含まれる介護記録を作成する際は、プライバシー保護に気を付けています。介護記録には入居者の病歴、日々のケア内容、緊急連絡先などが記載されているためです。保管場所など第三者の目に触れないように心がけています。

老人ホームでのプライバシーを確保するため、入居時に確かめたいこと

老人ホームでのプライバシーを確保するために、入居前に個室の有無やプライバシーポリシーの内容、信頼できるスタッフや運営会社かどうかを確認しましょう。個室であれば、他の入居者との距離を保ち、プライバシーが確保されます。

またプライバシーポリシーの内容が十分であるかを確認し、個人情報の取り扱いについて明確に説明されているかのチェックも必要です。さらに信頼できるスタッフや運営会社であるかをチェックし、施設の評判やスタッフの対応、運営会社の信頼性を判断します。

まとめ

老人ホームではプライバシーを保護するために、厚生労働省のガイドラインに沿った、それぞれの施設基準を設けています。しかしプライバシー保護に関しては、老人ホームスタッフのモラルの問題も関与します。施設見学や担当のケアマネージャーからの情報収集をしながら、入居者に合った施設選びをしましょう。

入居相談で個人情報を提示することに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所は、プライバシーマークを取得し、個人情報を適切に管理している事業所です。安心してご相談いただければと思いますので、お気軽にお問い合わせください。介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所