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2024/03/16
コラム

老人ホームや介護施設では福祉用具をレンタルできる?

老人ホームや介護施設では福祉用具をレンタルできる?

介護保険サービスでは、利用者の日常生活をサポーするために様々な「福祉用具」をレンタルすることができます。これらの用具は利用者本人や介護を担うその家族などの負担を減らし、安心して生活できるように設計されています。例えば車椅子歩行器トイレ用手すりなどがその例です。こうした福祉用具を施設入居後もレンタルできるのかと気になっている人も多いことでしょう。ここでは、福祉用具レンタルと介護施設や老人ホームへの入居との相関関係について、制度内容もふまえながらポイントをみていきましょう。

介護保険を利用した福祉用具のレンタルができない施設

高齢者の入居施設として代表的な、特別養護老人ホーム(以下、特養)や介護老人保健施設(以下、老健)、介護付き有料老人ホームでは、介護保険を利用した福祉用具レンタルは行えない決まりになっています。その理由は、福祉用具のレンタルは自宅での生活を支援するための「居宅(在宅)介護サービス」に。特養や老健、介護付き有料老人ホームは「施設サービス」の位置づけとなっており、介護保険制度においてこの居宅サービスと施設サービスを併用できないルールになっているためで、こうした介護施設では福祉用具レンタルを利用することができないのです。

施設サービス利用者が福祉用具を利用するには?

①施設が貸し出している福祉用具を利用する

特養や老健、介護付き有料老人ホームの多くでは、入居者が施設内で必要な福祉用具を利用できるよう、施設側が適切な設備や備品を揃えて貸し出しています。これらの施設に入居する方の多くは日常的に何らかの介護や支援を要する人であるため、ベッドや車椅子といった必要とする方が多い福祉用具については施設が用してくれることも多いので、入居を検討している際には施設に確認してみると良いでしょう。ただし、歩行器などは完備していない場合が多いので注意が必要です。

②自費レンタルをする、または購入する

施設からの貸し出しが無い場合には、自費でのレンタル購入のどちらかを選択することになります。「自費レンタル」の場合は、一定期間にわたって利用料金を支払うことで必要な福祉用具を借りることができます。ただし、介護保険からの支給はありませんので、全額自己負担(10割負担)の金額でのレンタルとなります。一方、「購入」の場合、利用者や家族が必要な福祉用具を購入し、その費用を支払います。

どちらを選択するかは利用者や家族の経済状況や福祉用具が必要な期間によって異なります。長期的に見れば購入の方がレンタルよりも経済的ですが、使用期間が短い場合や、必要な福祉用具が身体状態によって変わる可能性がある場合はレンタルが便利です。利用者の生活の質を向上させるために重要な役割を果たすため、適切な選択が必要です。

福祉用具のレンタルができる施設とは

長期入居型の施設の中でも住宅型有料老人ホームサービス付き高齢者向け住宅ケアハウスは、入居している人でも福祉用具レンタルが可能です。

これらの施設では、高齢者が安全に暮らすことができる生活の場食事相談サービスの提供はありますが、施設自らが提供するサービスの中に「介護サービス」はありません。介護が必要な場合には、施設との契約とは別に、訪問介護やデイサービスなどの介護保険サービスを契約することになります。そのため、福祉用具レンタルについても自宅で生活していた時と同様、介護保険を利用してレンタルを行うことが可能です。

今回のまとめ

老人ホームや介護福祉施設の福祉用具のレンタルについて学ぶことができました。事前に知識を入れておくことで、レンタルするつもりだったのにできなかったなどのようなトラブルを防ぐことにもつながります。福祉用具には車いすや歩行器など様々なものがありますが、レンタルや購入をする際には目的や利用者の体に合ったものを選ぶことが求められるでしょう。生活の質を向上させるためにも、適切な福祉用具を選べるように、プロに相談しながら選ぶことが大切です。