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2023/11/24
コラム

口腔ケアの対応も重要!胃ろうの高齢者の老人ホーム選びのポイント

口腔ケアの対応も重要!胃ろうの高齢者の老人ホーム選びのポイント

口から食事を摂取するのが難しい方は、胃ろうを造設する場合があります。胃ろうによる経管栄養は医療行為ですが、老人ホームや介護施設でも対応できるのでしょうか。ここでは、胃ろうの高齢者が入居する老人ホームの選び方のポイントと、胃ろうの栄養剤の種類必要なケアについて説明します。

老人ホームや介護施設で胃ろうに対応できる職員の数

老人ホームや介護施設によっては、胃ろうで栄養を摂取している人も受け入れています。ただし、全ての施設が胃ろうに対応できるわけではないのです。胃ろうなどによる経管栄養法を行えるのは、医師・看護師喀痰吸引等研修を受けた介護福祉士とされているからです。

胃ろうを増設した利用者はさらに嚥下が低下しやすいため、唾液や痰をうまく飲み込めない傾向にあります。このような場合は、誤嚥を防ぐために唾液や痰の吸引を行う必要があるのです。
そのため、胃ろうの利用者を受け入れている施設では、医師や看護師、あるいは喀痰吸引等研修を受けた介護福祉士などの職員が24時間常駐している傾向にあります。胃ろうに対応できる職員の数が多い施設を選ぶと安心です。

栄養剤の種類

胃ろうから摂取する栄養剤には、医師が処方する「医薬品タイプ」と、それ以外の「食品タイプ」があります。それぞれにメリットやデメリットがありますが、どちらを使用するかは施設の主治医の判断によります。入居者の状態に合わせて複数の栄養剤を組み合わせる必要があるため、医師との連携が取りやすい、あるいは栄養専門のスタッフが在籍している施設を選んでください。

口の中を衛生的な状態に維持できる口腔ケアへの対応力

胃ろうから栄養を摂取していると唾液の分泌量が減るため、口腔内が乾燥しやすい状態になります。乾燥によって細菌が繁殖しやすくなる上に、唾液による洗浄・抗菌効果が薄れてしまい、口腔内の衛生状態が悪化することがあるのです。誤嚥によって口腔内の細菌が肺に入り込むと、誤嚥性肺炎を引き起こしかねません。

そのため、胃ろうの入居者には、定期的な口腔ケアが必要です。中には、口腔ケアの一環として地域のデンタルクリニックなどによる訪問歯科診療を行っている施設もあります。入居前にどのような口腔ケアを行っているか確認してください。

今回のまとめ

胃ろうの方が入居できる老人ホームや介護施設を探す際は、医師や看護師、痰の吸引ができる介護福祉士が常駐しているか、定期的に口腔ケアを実施しているかを確認することが大切です。さらに、医療機関と連携を取れる施設であれば、利用者の状態に合った適切な栄養剤を選択できるでしょう。