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2023/11/21
コラム

老人ホームや介護施設への入居検討のタイミングとは?介護疲れの原因や予防方法

老人ホームや介護施設への入居検討のタイミングとは?介護疲れの原因や予防方法

在宅で介護をしている方の中には、毎日の介護で疲労感を抱えてしまうことがあります。介護疲れによって介護者が健康を損ねてしまうと、介護される家族はもちろん、家庭全体に悪影響を及ぼしかねません。
ここでは、介護疲れの原因軽減方法、老人ホームや介護施設などへの施設入居を検討するタイミングについて解説します。

介護疲れの原因は身体的な疲れと精神的な疲れがある

介護疲れの主な原因は、身体的な負担精神的な負担に分けられます。それぞれについて解説します。

身体的な疲れ

介護では、衣服の着脱やトイレ、入浴の介助など様々な日常生活のサポートを行います。これらの介助は中腰など不安定な姿勢での作業が多いため、介護者の腰や肩、腕などに大きな負担がかかりがちです。また、夜間のトイレ介助や徘徊監視によって、介護者の睡眠時間が削られてしまうと、身体的な疲労を十分に回復できません。このような体への負担が蓄積され、身体的な疲れをもたらすのです。
特に自立度の低い方を介護するケースや、介護者が高齢となるケースでは身体的な負担が増大しかねません。

精神的な疲れ

身体的な疲れが溜まっている状態に加えて、慣れない介護は焦りや不安が生じます。時には被介護者の要望に振り回されることで不満や怒りを覚える、あるいはうまく介護できない自分に対する自己嫌悪などの感情が沸き上がることも少なくありません。このような心理状態が続くとストレスが増大し、介護者の精神的な疲れが溜まっていくのです。特に家族の理解や協力が得られない状況だと、介護者の孤独感プレッシャーが高まってしまい、介護うつに陥ってしまうかもしれません。
特に認知症が発症した要介護者は、妄想や徘徊、暴力などの問題行動が見られる、あるいは意思疎通が困難になることもあるため、介護者の精神的負担は増大する傾向にあります。

身体的・精神的な疲れを感じる前に老人ホームや介護施設の利用も検討する

「親の介護は家族だけで行うもの」「自宅での介護は当たり前」と考える方もいますが、介護する家族が介護疲れによって健康を損ねると、要介護者の健康も脅かされ「共倒れ状態」に陥ってしまいます。介護者が身体的・精神的な疲労を常に感じる状態になる前に、老人ホームや介護施設の利用を検討することが重要です。

施設へ入居するタイミングは各家庭によって異なりますが、一般的に以下のような状態になったら、施設への入居を検討するタイミングだと言えるでしょう。

・介護者が深刻な介護疲れを感じている
・常に介護者が側にいないと危険な状態である
・認知症が進行している

施設では経験豊富な専門家が介護を行うため、要介護者は快適かつ適切なケアを受けられます。介護者の負担も大きく軽減できるため、介護する家族と介護される家族の双方にとって最善の選択ともなり得るのです。

自分なりに介護疲れを発散する方法を見つける

在宅介護を継続する場合は、介護うつや介護疲れに陥らないために、自分に合ったリフレッシュ方法を見つけることも重要です。介護疲れを軽減するための3つの方法をご紹介します。

①リラックスできる時間をつくる

毎日、短時間でも自分のためのリラックスタイムを設けましょう。例えば、次のような工夫が挙げられます。

・入浴の際に好みのアロマオイルを使ってみる
・介護の合間に読書を楽しむ
・寝る前に好きな音楽や動画を鑑賞する

②レスパイトケアを利用する

レスパイトケアとは、介護者を一時的に介護から解放して心身を休ませるケアのことです。デイサービスやショートステイなどを積極的に利用し、ショッピングやスポーツ、友人との食事など、好きなことを楽しみリフレッシュする時間を作ってみましょう。

③悩みを打ち明ける

介護の悩みはひとりで抱え込まず、家族や兄弟と共有することが大切です。他にも、「介護家族の会」などに参加して同じ悩みを持つ方と情報交換する、あるいはケアマネージャーに相談するなどの方法も心理的負担の軽減に役立ちます。

今回のまとめ

在宅介護による介護疲れの原因には、身体的な疲れと精神的な疲れが挙げられます。介護疲れがたまれば深刻な介護うつに陥る場合もあるため注意が必要です。介護疲れを予防するために、自分に合ったリフレッシュ方法を見つけましょう。毎日短時間でも自分のための時間を設け、時にはレスパイトケアを利用してストレスを発散することも大切です。介護は一人で抱え込まず、深刻な疲れを感じる前に、老人ホームや介護施設の利用を検討することをおすすめします。