老人ホームや介護施設の入居を検討する際には、パンフレットやインターネット情報だけに頼らず、実際に施設を見学することが重要です。見学によって施設の雰囲気やスタッフの様子を直接確認でき、本人に合った環境かどうかを判断しやすくなります。ここでは、老人ホームや介護施設の見学時のチェックポイントを解説します。

快適に過ごすために欠かせないスタッフの力量と清潔さ

老人ホームや介護施設への入居は、自宅を離れることになるため、利用者やご家族には不安や戸惑いが生じることがあります。そのため、実際に施設を見学し、パンフレットには無い情報や、スタッフや入居者の様子を直接目で確かめることは非常に重要です。

見学時には、「スタッフの様子」と「施設の清潔さ」に注目してください。スタッフの様子は、ケアやリハビリ、緊急時の対応などに直結するからです。また、入居者が快適に過ごすためには、施設の清潔さも重要です。共有スペース、入浴施設やキッチン、居室の衛生状態が良好に保たれているかチェックしましょう。

見学すれば実際にスタッフと話すことができる

希望する老人ホームや介護施設へ足を運ぶことで、そこで働くスタッフとの会話や働く様子を確認できます。スタッフの身だしなみ、言葉遣いや表情、挨拶のしかたなどをチェックしてください。特に、どの入居者や家族に対しても分け隔ての無い、丁寧な言葉遣いや笑顔で明るく親切に接しているなら安心と言えます。

また、スタッフの「離職率」や「教育体制」なども確認したい項目です。身体介助や認知症のケア、生活期リハビリなど、入居者に必要となる介護サービスを正しく提供できるだけの介護知識やスキルを有しているかは教育体制の状況によりますし、離職率が高さは入居者や家族との信頼関係の築きにくさや、在籍スタッフへの業務負担増加に繋がり、サービスの満足度が上がりにくくなります。

合わせて、スタッフの勤務人数や交代勤務の体制など職員配置についても確認してください。適切な人員配置がされているかどうかは、入居者へのケアやサポートに影響を与えるからです。スタッフとの会話についても、施設の雰囲気や安心感、スタッフと入居者との相性などを判断する重要な材料だと言えるでしょう。

見学で見極めたい老人ホームや介護施設の清潔さ

老人ホームの清潔さについては、主に共有スペース、入浴施設やキッチン、居室などを確認します。具体的なポイントを見ていきましょう。

共有スペース

エントランスやロビー、食堂、ラウンジなどの共有スペースが清潔に保たれているか確認することが大切です。床や家具、窓、装飾品などが汚れていたり、埃やゴミが溜まっていないかを注意深くチェックしてください。また、共有スペースの空気の清浄さや嫌な臭いの有無も重要です。換気や空気清浄器の設置状況を確認し、入居者が快適に過ごせる環境であるか確認することをおすすめします。

入浴施設やキッチン

キッチンでは、食材の管理や調理場の清潔さ、スタッフの手洗い場や手指消毒設備が設置され、衛生管理に適切な対策が行われているか確認してください。入浴施設では浴槽やシャワー、洗面所などの水回りも注目ポイントです。

居室

床や壁、窓、トイレ、洗面所などにホコリや汚れが目立たず、掃除が行き届いているかを確認します。ベッドや寝具、家具の清潔さも重要です。シーツやカバーが清潔に洗われているか、ベッドのメンテナンスが適切に行われているかも忘れずにチェックしましょう。

今回のまとめ

老人ホームや介護施設の選定時には、入居者および家族で見学をすることをおすすめします。将来の生活を具体的にイメージしやすくなり、不安を軽減できるからです。事前に見学予約をしておき、質問や疑問点をメモにまとめて持参すると、効率的に見学できるでしょう。