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ケアまどニュース
老人ホーム内で計画的にリハビリを進める方法と計画書の重要性
老人ホームや介護施設では、身体機能の低下防止や維持回復のために、医療リハビリや介護リハビリが行われます。では、このリハビリ内容は誰がどのように決めていて、誰が実施しているのでしょうか。ここでは、毎日の生活の中でのリハビリをより効果的に進めるためのリハビリ計画書や、生活期リハビリの重要性について解説します。
老人ホームや介護施設では計画書に沿ってリハビリを進める
老人ホームや介護施設では、利用者が生活の中でできることを増やし、目標を達成するために、日常生活の介助だけでなくリハビリを提供しているところもあります。より効果的なリハビリを実施するために作成するのが、リハビリテーション実施計画書(以下、リハビリ計画書)です。
リハビリ計画書では、ケアプランや現在の状況を把握した上で、リハビリの目標や方法、期間などを決定し、計画表としてまとめます。また、一度策定した計画であっても定期的な見直し、利用者の状態やリハビリの進捗状況によっては内容の変更が必要です。リハビリの内容によっては、リハビリ職や介護職だけでなく、管理栄養士や相談員などとの多職種連携も必要になるケースが少なくありません。連携をスムーズに行うためにもリハビリ計画書が必要なのです。
リハビリ計画書は医師の署名が必要になる
リハビリ計画書作成は原則医師が行うとされており、「リハビリテーション担当医」の署名欄に担当医師の署名が必要です。リハビリ計画が利用者の健康への悪影響や事故のリスクがないことを確認するためです。
リハビリ計画書を作成する際には、まず利用者の現在の生活状況を把握し、利用者や家族のニーズを考慮します。ニーズの把握に難しさを感じる場合には、厚生労働省が提供している「興味・関心チェックシート」が役立つでしょう。情報収集の後、介護施設の職員や関係機関のスタッフと協力して、多角的なアセスメントと評価を行い、リハビリ計画書を作成します。
また、リハビリ計画書は、利用者や家族の署名も必要です。それぞれに説明を行って目標や実施内容を共有し、同意を得て署名を受けたら、リハビリ計画書のコピーを渡します。
一部の老人ホームや介護施設では医師の配置やリハビリの提供もある
老人ホームや介護施設では、利用者の生活機能の維持・向上を目指し、計画的に日常生活にリハビリを取り入れています。高齢者に対するリハビリは、急性期リハビリ、回復期リハビリ、生活期リハビリの3つです。
急性期リハビリや回復期リハビリは主に医療機関で行われ、生活期リハビリは主に老人ホーム・介護施設で提供されます。なお、急性期リハビリ、回復期リハビリは医療保険給付ですが、生活期リハビリは2019年4月より介護保険給付へ移行されました。そのため、一部の老人ホームや介護施設では、医師はもとより、理学療法士や作業療法士などのリハビリ職員を配置し、本格的なリハビリプログラムに取り組んでいます。
今回のまとめ
多くの老人ホームや介護施設では、生活期リハビリへの取り組みが進められています。安全かつ効果的なリハビリを実施するためには、利用者の状況やニーズを考慮した上で、医師による適切なリハビリテーション計画を作成することが重要です。
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