老人ホーム（介護施設）には様々な種類があるため、施設を探し始めたばかりだと「どの施設を選んだらいいのかわからない」と迷うケースも少なくありません。
ここでは、「グループホーム」という老人ホームについて詳しく解説します。グループホームへの入居を検討する場合は、グループホームで入居する場合の注意点や、施設選びのポイントをしっかりと把握しておきましょう。

グループホーム型の老人ホームや介護施設は医療ケアの充実度が低い

グループホーム入居での注意点の一つは、医療ケアが充実していないことが多いことです。グループホームの場合、看護師の配置義務がないため、医療的管理が必要な持病をお持ちの方には心配になるポイントです。
施設に入居する理由は利用者によって様々ですが、介護だけでなく医療ケアも希望するケースもあります。それまで何かしらの病気で入院していて、退院後に介護施設に入るという場合は、やはり看護師がいたほうが安心です。

高齢者はいつどこで体調を崩すか分かりません。重篤化しやすい持病をお持ちの方は早急な医療処置が必要な場合もあるため、命に関わる事態になることも考えられるのです。病気持ちで医療ケアが常時必要となる利用者の場合、そもそも入居を断られることや、発症後に退去を要求されることがありますので、ご注意ください。

集団活動を重視して、プライベートな時間は少なめの施設もあるので相性には注意

グループホーム型の老人ホームの特徴は、他の利用者との共同生活になるということです。多くの利用者と関係を持つことになるので、寂しい気持ちになったり、孤独感を感じたりすることは少なくなります。一方で、密度のある家庭的な関わり合いを苦手とする方にとっては、心地よい環境とは言い難いかもしれません。施設の利用者でも、性格や人生に対する価値観は様々ですので、環境に合うかどうかも異なります。人によっては「人と関わるよりも、一人のほうが楽」ということもあるでしょう。そういった人にとっては、グループホームでの共同生活は精神的な苦痛になってしまう可能性もあります。

また、一日の流れや過ごし方は施設ごとに異なります。利用者が「なるべく自室で、一人で過ごしたい」「プライベートの時間を重視したい」と思っている場合は、その条件に合う施設を探すことが大切です。

プライベートの確保や看護師が在籍している老人ホームや介護施設を選ぶ

施設選びのポイントは以下の通りです。

看護師のケアが受けられる施設を選ぶ

看護師が在籍している施設であれば、緊急時などいざというときでも安心です。グループホームの中には、医療体制が充実している施設もありますので、事前にチェックしてください。

プライベートの時間がどれくらいか

グループホームでの生活といっても、利用者の部屋は完全個室なので、自分だけのプライベートの時間を過ごすことができます。問題は、その施設がそれぞれの利用者の生活ペースや過ごし方にどこまで対応できるかです。一人で過ごすほうが楽な利用者の場合は、プライベートの時間が長く設定されている施設を選んだほうが、過ごしやすくなります。

施設内の雰囲気やスタッフの質をチェック

施設を利用する前に、事前に施設見学をして施設内の雰囲気や入居者の過ごし方をチェックするのがおすすめです。利用者に笑顔が見られるかどうか、スタッフの利用者への対応はどうかなど、様々な点から検討する必要があります。

今回のまとめ

グループホームへの入居を検討する際は、利用者本人と相性の良い施設を選ぶことが重要です。相性が悪いと、グループホームでの生活が苦痛になり、精神面で問題が発生する可能性も否定できません。その施設が何を重視して運営を行っているか、どんなシステムを採用しているか事前にしっかりと調査したうえで、入居する施設を決定することをおすすめします。