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2023/02/04
コラム

安らかな最期を目指すターミナルケアと一般的な看取りケアとの違い

安らかな最期を目指すターミナルケアと一般的な看取りケアとの違い

家族が余命宣告をされたら、どれだけ苦痛を和らげてあげられるか尊厳のある生活をサポートできるかが重要となります。ターミナルケアと看取りケアの違いは、医療的なケアの有無です。
ここでは、老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいで行っている終末期への取り組み施設を選ぶときのポイントについて詳しく解説します。

老人ホームや介護施設における終末期への取り組みの内容

厚生労働省が発表した、2020年(令和2年)人口動態統計「死亡数・構成割合,死亡場所×年次別」によると、病院で亡くなる人の割合が最も多く、全体の68.3%です。老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいで亡くなる人の割合はどれくらいかというと、介護医療院・介護老人保健施設が3.3%、老人ホームが9.2%で、増加傾向にあります。
老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいにおける、終末期の具体的な取り組みは次の5つです。

環境の整備

入居者が安心して過ごせる、安全な環境を整備します。

清潔の保持

施設で行う清潔保持ケアは、「入浴・清拭」「口腔ケア」「着替え」「シーツ交換」などです。

好みにあった食事の提供

病状ではなく、入居者の希望に合わせた食事を提供します。

排泄ケア

最期まで入居者の尊厳を守った排泄ケアを行います。

苦痛の緩和

マッサージや温湿布などで苦痛を緩和します。医療・看護的なケアは行いません

余命わずかな人の安らかな終末期を目指すターミナルケア

前項でご紹介した取り組みは「看取りケア」と呼ばれるものですが、似たようなケアに「ターミナルケア」があります。ここでは、「看取りケア」「ターミナルケア」の共通点と異なる点を見ていきましょう。

「看取りケア」と「ターミナルケア」の共通点

「看取りケア」「ターミナルケア」のどちらも延命処置や延命治療は行いません。「延命処置」は救急車で病院へ搬送される際に行われる心肺蘇生などです。「延命治療」は点滴での栄養補給や人工呼吸器を使った生命維持治療などを指します。

「看取りケア」と「ターミナルケア」の違い

「看取りケア」は医療・看護的なケアを行いませんが、「ターミナルケアは日本語で「終末期医療」や「終末期看護」といわれるように、医療・看護的なケアを行います。具体的には、点滴や酸素吸入などで、病状が悪化した場合には、協力医療機関と連携した最善の医療措置が受けられるのです。

余命に合わせたケアができる老人ホームや介護施設の選び方

「看取りケア」や「ターミナルケア」のある老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいを選べば、終末期に入った方でも安心して過ごせ、負担も軽減できます。余命に合わせた施設を選ぶためのポイントは、次の2つです。

ケアにかかる費用

「看取りケア」も「ターミナルケア」は健康保険が適用され、負担額は1割から3割となっています。しかし、老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいによって、提携医療機関や対応範囲の違いから必要となる費用は異なりますから、事前に確認しておくと良いでしょう。

施設との信頼関係

入居者への接し方具体的な取り組み内容も異なり、何よりも施設側と信頼関係が築けるかも重要です。老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいを選ぶ際は、事前に専門家に相談し、複数の施設を比較して選ぶことをおすすめします。

今回のまとめ

老人ホームや介護施設などの高齢者向け住まいの入居者が余命を宣告されたら、保険適用で「看取りケア」が受けられます。延命処置や延命治療を望むなら、施設によっては「ターミナルケア」を選択することも可能です。施設への入居をご検討中の方は、それぞれの望む終末期の過ごし方にあったケアが受けられるかどうかを考慮して施設を選ぶことをおすすめします。