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2022/12/10
コラム

補聴器をつけている高齢者が老人ホームへ入居する際の注意点について

補聴器をつけている高齢者が老人ホームへ入居する際の注意点について

加齢や疾病などの理由から、補聴器を付けている高齢者の方も少なくありません。しかし、補聴器は小さな機器なので、破損や紛失などのトラブルが起こり得ます。補聴器をつけた方が老人ホームや介護施設に入居する時も同様です。ここでは、補聴器を使用する高齢者が施設入居で注意すべき3つのポイントを解説します。

老人ホームや介護施設でマスクを外すときに補聴器が落下しないか確認

補聴器を付けている方のマスクをつけ外しをする際には、補聴器がちゃんと付いているか、落としていないかをよく確認することが大切です。
最近では新型コロナウイルスの感染防止のために、一年を通じてマスクを着用するようになりました。しかし、介護施設での食事やお風呂などの時は、マスクを外します。この時、一緒に補聴器が落ちてしまうことがあるのです。また、レクリエーションなどで、他の入居者やスタッフなどの体の一部が当たった拍子に落ちてしまうことも考えられます。
補聴器は小さな機器なので、家具や机の下に落ちると探すのが大変です。老人ホーム等の入居施設であれば、施設内をくまなく探せば見つかるでしょう。しかし、認知症の方や、同じく補聴器を付けている他の入居者が間違って自分の部屋へ持って行ってしまうケースもあるのです。この場合は、共有部分だけを探しても見つかりません。このような補聴器の扱いを巡って、入居者やスタッフ間のトラブルに発展する恐れがあります。

破損防止のために老人ホームや介護施設では外す時の置き場所を決めておく

老人ホームや介護施設では、補聴器を置く場所を決めることが大切です。外した時には必ず設置場所に置くルールを設けましょう。補聴器は精密機器であり、衝撃や水没などで棄損しやすいからです。
まず注意したいのが水没です。「ポケットに入れたまま洗濯をしてしまった」「お風呂の時に補聴器を外し忘れた」といったケースが故障の原因になります。最悪の場合は使用不可になってしまうのです。
また、補聴器に落下などの衝撃が加わると、本体が破損しかねません。小さくヒビが入るだけでも雑音が入ってしまい、補聴器の聞こえ方が変わってしまうのです。

破損や紛失に備えて予備の補聴器を用意しておく

補聴器の紛失や破損に備えて、予備器を用意しておくのも1つの方法です。予備の補聴器があれば、仮に補聴器が紛失や破損があった場合に、新しく購入するまで貸し出すことができ、デイサービスなどに通う利用者が、たまたま補聴器を忘れた場合なども同様の対応が可能です。
聴覚の機能が低下すると、「話が聞こえない」「周りの音がわからない」といった状況が増えます。人とのコミュニケーションが難しくなるため、介護施設や老人ホームなどの利用者は、他者との会話や交流を楽しめなくなってしまうでしょう。補聴器の予備器は、全ての利用者が施設で安心・安全に過ごすための環境作りと考えるべきです。ただし、施設側が補聴器を購入する場合、残念ながら高齢者補聴器購入費助成金は適用されないので注意が必要です。

今回のまとめ

補聴器を付けている高齢者の方にとって、補聴器はコミュニケーションを足るためになくてはならないものです。紛失や棄損などが生じると、利用者が安心して過ごせません。特に、入居施設の場合は、補聴器を取り外す機会が増えるため、スタッフは取り扱いに注意を払わなければなりません。マスクの取り外しの際には補聴器の有無を確認し、外す場合は設置場所を決めるようにしてください。また、できれば施設側で予備の補聴器を用意しておくと安心です。