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『介護のきほん』介護サービスで必要な証書一覧はコレ
介護サービスを利用する際、全員に自動交付される書類や、申請すること貰える書類などさまざまな証書があり、ご家族やご本人が管理するには複雑で難しくなっています。
種類も数も多いので、介護関連の証書にはどんなものがあるのか、どんなシーンで必要となるのかを整理しておくと、いざという時に慌てずに済むでしょう。
▼YouTubeでも動画解説しています
【介護保険証について】
【介護のきほん】「介護保険証」有効期限がある?すぐに介護サービスは使えない?について解説しています
【介護保険負担割合証について】
65歳以上の人は自動交付「介護保険被保険者証」
老人ホームに入るにしても、デイサービスやデイケアに通うにしても、介護保険の適用が必須となります。
そこで必要なのが、「介護保険被保険者証」という、介護保険の被保険者であることを証明する書類です。
これが介護サービス利用における、最も基本的な証書と言えるでしょう。
介護保険証の発行方法は?
「介護保険」は、40歳から国民全員が加入する保険で、65歳になるとサービスが利用可能になるため、65歳になる月に自動的に発行されます。
発行元は愛知県名古屋市といった、本人が住んでいる自治体です。
これは、診療のために病院にかかる時に必要な健康保険証と同じようなものだと考えると良いでしょう。
「介護保険被保険者証」があれば、介護保険の対象者であるということを証明できますし、それによって保険適用の介護サービスが利用可能です。
基本的には65歳になる月に合わせて被保険者証が作られ、郵送で送られてくるので、交付のための手続きは必要ないのです。
ただし、勘違いされやすいのですが、
送られてきた時点ではまだ介護保険の被保険者である証明をしているにすぎないため、介護保険サービスは利用できません。
認定を貰わないと使えない?
介護保険サービスを利用するためには、そのサービスが必要な心身状態であることを認定してもらう必要があるのです。
その認定が、「要介護認定」と呼ばれるものです。
要介護認定は申請書の提出を行い、調査員による対面の本人調査や、医師からの意見書の作成などを経て初めて認定されます。
この認定を受けると、介護の必要度をあらわす「要介護度」や、証書の「有効期限」が記載された新しい介護保険被保険者証が発行されるのです。
また、40歳以上65歳未満の介護保険被保険者の方については、保険証の自動発行はありません。
しかし、国の指定する疾病や障害を持っている方で、介護サービスが必要な場合には、先述した要介護認定を受けることで、サービス利用が可能になります。
介護保険被保険者証を使うタイミングと注意点!
要介護認定を受けた「介護保険被保険者」は、デイサービスや訪問介護、ショートステイなどの在宅サービスや介護施設に入居する時など、介護保険サービスに利用において提出が必須となります。
また、有効期限があるため更新が必要で、期限が切れてしまった場合には改めて申請が必要です。
介護サービスを受けるに当たって必ず必要な書類ですので、常にすぐに出せるところに保管しておきましょう。
申請し認定されることで貰える「負担割合証」・「負担限度額認定証」
介護サービス利用に必須の「負担割合証」
そもそも介護保険サービスは保険の一種であり、全ての国民が40歳からすでに保険料を払い続けています。
そして、実際に介護サービスが必要になった場合には、その利用料は「介護保険料として納められたお金」「公費」「利用者の自己負担」からサービス提供事業者に支払われます。
このうち、利用者が全体の何割を自己負担として払うかを記したものが、「介護保険負担割合証」です。
割合は所得に応じて、「1割~3割」のいずれかが自動的に決定されます。
そして、この「負担割合証」は施設入所も含めた全ての介護サービスを受ける際に、必ず提示をしないといけません。
所得に応じて使える「負担限度額認定証」
介護施設に入所する場合には、介護に対するものとは別に、居住費や食費といったコストがかかります。
こうした費用は基本的に、利用者の自己負担という形で支払うことになります。
これはショートステイでも同じで、単発的な利用においても、部屋代や食費は自己負担です。
しかし、経済的な制限がある方については、こうした自己負担分の軽減制度があります。
これを「介護保険負担限度額認定制度」と呼びます。
この負担限度額認定制度を利用できるのは、生活保護を受けている方や世帯全員が非課税となっているケースです。
認定を受けると、それぞれの所得区分に応じた食費や居住費の負担限度額が決定します。
つまり、一定所得の人は、定められた限度額以上は支払う必要が無いため、実質利用料の一部を割引してもらえるという訳です。
所得が限られている人でも、公平に介護サービスを利用できるという制度なのです。
利用には「申請」が必要
この制度を利用するためには、申請と認定が必要となります。
自分の所得が対象となっているから自動的に利用できるということではなく、まず自治体に申請をしなければなりません。
もちろん、愛知県名古屋市でもこの制度申請が可能です。
年金等の収入や貯蓄などの資産要件の審査に受かると、発行してもらうことが可能です。
施設としては、これら2つの書類を基に、サービス料金の請求をすると共に、保険に関係する報酬計算を行うことになります。
こうした書類の有効期間は1年間となっています。
資産の売買等で所得が例年の額から変わると、負担限度額や負担割合が変わることがあります。
その場合は、サービスの利用料が変わるので注意してください。
認知症の方が申請できる「精神障害者保健福祉手帳」「福祉給付金資格者証」
福祉給付金支給制度
愛知県名古屋市では、重度もしくは中度の認知症の方を対象に、福祉給付金支給制度を実施しています。
その制度の対象となる方には、「福祉給付金資格者証」が交付されます。
対象者となるのは、認知症によって寝たきり、重度もしくは中度の方です。
その状態が3か月以上継続していて、一定の所得額以下となっているケースです。
この制度では、病院における診療費用の一部負担金の助成がなされ、無料となります。
この助成を受けるためには、保険証などと一緒に、病院の会計時に福祉給付金資格者証を提示する必要があります。
提出しないと一部負担金の支払いが生じることもありますので、診察の際にはいつも持っていくようにしましょう。
精神障害者保健福祉手帳
身体障害を持っている人には「身体障害者手帳」が交付されます。
同じように、認知症や精神疾患を持っている方には、「精神障害者保健福祉手帳」という書類が発行されます。
この手帳が発行されるのは、疾患を持っていることに加えて、その疾患が理由で社会生活や日常生活に支障がある方となります。
また、その障害状態が固定されている状態になって初めて、申請に必要な診断書を医師が作成できるため、診断を受けてから半年が経過していることが条件です。
申請は、名古屋市などの自治体の福祉課といった窓口で行います。
手続きには、申請書と医師に作成してもらう診断書が必要となります。
その後、実際の生活における状況や病状をチェックして、県の方で判定を実施します。
この手帳は、障害の程度をあらわす「等級」が、1級から3級まで分類されていますので、等級についてもこの時点で判定がなされます。
判定の結果、手帳が交付されると、いくつかの制度を利用できることになります。
たとえば、所得税や住民税などの税金の障害者控除、自動車税などの免除などがあります。
他にも、公共交通機関や携帯電話などの利用料金割引といった制度も存在しています。
制度利用には手帳の提示が必要となりますので、やはり手元に保管しておきましょう。
【おわりに…】
介護サービスを受けるため、また様々な支援制度を受けるためには、利用のたび、もしくは定期的に、関連する証書を提示する必要があります。
特に、助成制度を利用する場合には、いくつもの証書を出すことになります。
ついつい忘れてしまうこともありますので、関連する証書はまとめて保管し、必要に応じて持ち運びできるようにしておくと良いでしょう。
面倒なところもあるかもしれませんが、制度を利用するためには欠かせないものです。
しっかりと管理しておきましょう。
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