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2025/07/08
コラム

高齢者マークはいつから必要?貼るべき理由と注意点

高齢者マークはいつから必要?貼るべき理由と注意点

高齢者が安心して運転を続けるために欠かせないのが「高齢者マーク(高齢運転者標識)」です。何歳から必要か、貼らないと違反になるのかなど、意外と知られていない点も多くあります。今回は、高齢者マークの基本情報や貼る目的、注意点についてわかりやすく解説します。

高齢者マークとは?対象年齢と義務の有無

高齢者マークは、正式には「高齢運転者標識」と呼ばれ、70歳以上の運転者が車に表示することが推奨されているマークです。かつては「もみじマーク」「枯葉マーク」と呼ばれた時期もありましたが、現在は四つ葉のクローバー型(黄・橙色)の優しいデザインが採用されています。

このマークは、法律で「貼らなければならない」と定められているものではなく、努力義務という扱いになっています。つまり、貼らなくても罰則はありません。

ただし、75歳以上になると運転免許更新時に認知機能検査が義務化されており、交通安全の観点からも貼付が強く推奨される年代とされています。自分が高齢であることを他のドライバーに知らせることで、周囲の配慮や注意を促すことができ、事故防止につながります。

高齢者マークの貼り方と注意点

高齢者マークは、車両の前後の「見えやすい位置」に1枚ずつ貼るのが原則です。具体的には以下のような場所が一般的です:

●フロント:ボンネット、フロントバンパーなど
●リア:トランク、リアガラス、リアバンパーなど

近年はマグネット式や吸盤式のものも多く販売されており、車体に傷をつけることなく取り付けることが可能です。ただし、リアウィンドウに貼る場合は、視界を妨げないよう位置に注意が必要です。

また、高齢者マークを付けた車両に対して危険な割り込みや幅寄せを行った場合は、道路交通法違反となることがあります。これは周囲のドライバーへの啓発にもつながる大切なポイントです。

高齢者マークを貼るべき理由

高齢者マークの一番の目的は、「運転者が高齢であることを周囲に知らせ、無用なトラブルや事故を防ぐ」ことです。

加齢によって反射神経や判断力が低下し、車線変更や右左折時の認知が遅れるケースも増えます。そうした場面で、マークによって「この車は高齢者が運転している」と認識されれば、後続車や周囲の車が余裕を持った行動を取ってくれる可能性が高まります。

また、ご家族の立場から見れば、「親の運転が少し心配…」というときに、高齢者マークの着用をきっかけに安全運転について話し合うこともできます。

実際に多くの自治体や警察でも、75歳以上の運転者に対して高齢者マークの使用を呼びかけています。「貼らなくてもいいから貼らない」のではなく、「安全のために貼る」という意識が、本人と社会全体の安心感につながるのです。

まとめ

高齢者マークは、70歳以上のドライバーが自動車に表示することが推奨されている安全標識です。義務ではないものの、加齢による運転の変化を周囲に知らせ、交通事故の防止に役立つ重要な役割を担っています。

日々の運転に不安を感じている方や、そのご家族は、ぜひ高齢者マークの活用を検討してみてください。高齢者が安全に運転を続けられる環境をつくることは、誰にとっても大切なことです。

運転免許の返納を考える前の「第一歩」としても、高齢者マークを取り入れてみるのはいかがでしょうか。