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ノーリフティングケアとは?発祥や導入のメリットについて解説
介護の現場では、利用者の体を持ち上げず、福祉用具を活用して安全に移乗介助を行う「ノーリフティングケア」が注目されています。本記事では、発祥や導入による効果、具体的な福祉用具、そして導入メリットについて解説します。
ノーリフティングケアとは
ノーリフティングケアとは、介護現場で介助者が「持ち上げる」「抱える」などの介助作業を人力で行わず、福祉用具を活用して行うケア方法です。
ノーリフティングケアの発祥
ノーリフティングケアは、1998年にオーストラリアで生まれました。当時、介護職の腰痛が深刻化しており、職場の安全対策としてこのケアが導入されました。現在では世界中に広がり、日本でも注目を集めています。
ノーリフティングケアの導入による効果と日本の現状
日本では、腰痛が業務上疾病の約60%を占める深刻な問題となっています。ノーリフティングケアの普及は、介護者の負担軽減や安全な職場環境の構築につながります。
・オーストラリアの事例
オーストラリアでは、ノーリフティングケアの導入により、労災申請数の低減や労災費用の削減が実現しました。介護者の身体的負担が軽減され、職場環境の改善にもつながっています。
・日本の現状
日本では、厚生労働省が「職場における腰痛予防対策指針」を発表するなど、介護職の腰痛予防の重要性が高まっています。令和3年の業務上疾病発生状況調査では、腰痛が全体の60%以上を占めており、ノーリフティングケア導入の必要性が示されています。
ノーリフティングケアで使用される福祉用具
ノーリフティングケアには、以下の福祉用具が使用されます。
・スライディングボード:木製やプラスチックで作られた移乗用のボードで、座ったままベッドから車椅子または車椅子からベッドへの移乗ができる。また滑りやすくなっているため少ない力で移乗介助が可能。
・介助グローブ:滑りやすい素材でできている薄手のグローブ。荷重のかかっている部分に手を差し込みやすく、体を滑らせて移乗できるため、介助者にかかる負担の軽減が可能。また腕にはめて要介護者の身体の下に差し込むだけで、身体にかかる圧を取り除くことが可能。
・電動床走行式リフト:室内移動用のキャスターが付いたリフトで、要介護者をリフトで吊り上げ、床面を電導走行移動することが可能
・スタンディングマシーン:歩行や立ち上がりが困難になった要介護者をリフトで吊り上げ、座位・立位姿勢を支えるリフト。リハビリにも活用される
・入浴用ストレッチャー:要介護者が寝たまま入浴可能な、安全に入浴介助を行うためのストレッチャー
他にも介護ロボットなど様々な福祉器具があります。
これらの用具を使うことで、介護者と利用者双方の負担が大幅に軽減されます。
ノーリフティングケアの導入によるメリット
ノーリフティングケアは、介護を行う側と介護を受ける側の両方に、多くのメリットをもたらします。本章では、それぞれのメリットについて見ていきましょう。
介護を行う側
・身体的負担の軽減:腰痛や疲労を防ぎます。
・時間的な余裕:2人で行っていた介助作業を1人で行えるため、効率的な介助や業務が可能になります。
・介護の質の向上:介助負担を減らしつつ、安全かつ丁寧な介助が実現します。
介護を受ける側
・自立支援:福祉用具の活用により、自分で動く機会を増やせます。
・トラブルの予防:皮膚の損傷や転倒などのリスクが抑えられ、安全性が向上します。
・快適なケア:関節や筋肉への負担が少ないため、痛みや不安を感じることなく、安心して介助を受けられます。
ノーリフティングケアは、介護者と利用者の双方にとって大きなメリットがあるケア方法です。
まとめ
ノーリフティングケアは、介護の負担を軽減し、質の高いケアを提供するために欠かせない方法です。介護者の腰痛予防はもちろん、利用者にとっても自立支援や安全な介助が期待できます。
「ノーリフティングケアって、どの施設が対応しているのか分からない…」とお悩みの方もご安心ください。名古屋市有松の「ケアまど」老人ホーム紹介センター有松相談所では、ノーリフティングケアを導入している施設のご案内も可能です。介助負担を減らし、有松の歴史ある町並みや心和む環境への外出も、気軽に楽しめる生活を目指しませんか?ぜひ一度お問い合わせください。”介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所”
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